記事提供:CIRCL

特に営業マンに欠かせない能力といえば「顔と名前」を覚えること。一度会っただけの人でも思い出せるよう、あれこれ工夫されている方も多いだろう。

以前CIRCLでも「「この人の名前忘れた!」を防止 脳構造で考えるかなりユニークな方法」を紹介したが、今回はもう少し違う角度から捉えたい。

もうすぐ新社会人となる方のために、今回は「顔と名前を記憶する方法」についてご紹介しよう。

顔と名前を記憶する方法、社会人に必須のスキル

社会人にとって、人の顔と名前を覚えることは仕事の一つといっていい。特に接客業や営業に携わる職種なら、相手の名前を覚えているかどうかは営業成績や自身の評価にも直結する。

とはいってもなかなか覚えられなくて、という人が多いためだろうか、ビジネスマン向けのサイトでは様々な記憶法が紹介されている。

・名刺をいただいた時に、その場で「○○様」ですね、と声に出して言う

・記憶するポイントは「目」。目と鼻を中心に顔を覚えるとよい

・最初の印象や雰囲気を心の中で表現してみる。「頭のよさそうな人だ」とか「誰々に似ている」など、心の中で言語化することがポイント

・あだ名を付ける

・会ったときの場所や状況、印象を名刺に書き込んでおく

そして何といっても「覚えるぞ!」という意気込みと、「復習」が大切なんだとか。この点は学生時代の英単語の暗記法となんら変わりはないようだ。

顔と名前、記憶を確かなものにするには

「顔と名前の記憶」に関する実験を行った研究がある。被験者はコンピューター上に次々と出てくる20人の顔写真と名前を、出来る限り記憶する。

一つのグループはこの作業を午前中に行い、普段と同じように過ごす。12時間後、すなわち夜になってからテストを行って、どれくらいの人の名前と顔を記憶しているかを調べた。

もう片方のグループは、最初の記憶の作業を寝る前に行う。そして8時間の睡眠を挟んで、最初の作業から12時間後にテストを行った。

結果はご想像の通り、8時間の睡眠をとったほうがテストの結果が良かった(※1)。記憶が睡眠中に固定されることは、CIRCLの過去の記事でも多く述べられている通り。

顔と名前を覚えるにも睡眠が効果的なのは同じことだ。そうはいっても人に会う時間は選べないから、せめて一日の終わりに名刺の整理をしながら顔を思い浮かべるといいだろう。

記憶の定着のための睡眠 起きたままの休憩だけでも効果的!

「そんな8時間も寝てられないよ」、とおっしゃる忙しい方にも朗報だ。記憶の補強には、なにも夜のまとまった時間の睡眠だけでなく、起きたままほんの少し頭を休めるだけでも効果があるらしい。

イギリスのチームが、短時間の休憩が記憶に及ぼす効果を調べる実験を行った。15個の単語を覚えてもらった後、一つのグループは続けて10分のコンピューターを使った作業を行う。

もう片方のグループは10分の間、薄明りにした部屋で何もせずに休憩してもらった。そしてそれぞれのグループがどれくらい単語を思い出せるか、1週間後にテストを行った。

結果は歴然で、たった10分の休憩をとったグループのほうが、多くの単語を記憶していた(※2)。

初対面の方と多く会った日は、休憩時間は何もせずに頭を空っぽにして過ごすことだ。その間に名前と顔が脳にインプットされるだろう。

新社会人の方が自分なりの記憶法を見つける助けになれば幸いだ。

※1:A new face of sleep:The impact of post‐learning sleep on recognition memory for face‐name associations.Maurer L et al. Neurobiol Learn Mem. 2015 Dec;126:31‐8.


※2:Boosting long‐term memory via wakeful rest:intentional rehearsal is not necessary, consolidation is sufficient.Dewar M et al. PLoS One. 2014 Oct 15;9(10):

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