日本も消費税が上がり物価も上がって、ますます生活しにくいとこぼす人が増えている様子。筆者の住むイギリスも買い物する度にVATと呼ばれる税金が17.5%もかかってくるので馬鹿になりません。

貧乏性の筆者は「安い」「もらう」「ただ」が大好きですが、この「安い」は毎日買い物をしている人にはとっても敏感。なんといっても節約できる一歩が「安く済ませること」ですから。でも、それに「ちょっと待った!」をかける本が今巷で話題に。

食の本質を追求する「激安食品の落とし穴」

出典 http://www.amazon.co.jp

みなさんはもうこの本、読まれましたか?山本謙治著のこの本は電子書籍でも配信中で大反響を呼んでいるそう。失礼ながら、山本謙治さんを知らなかった筆者。一般には「料理評論家」として認知されているそうですが、本業は「グットテーブルズ」という商品企画や開発コンサルティングがメインの会社の 代表取締役社長をされています。

今回、5年ぶりの出版ということでご自身のブログにも紹介されているこの「激安食品の落とし穴」。タイトルからして気になりますよね。毎日の家計をやりくりしている私たち庶民にとっては、なんとか安くて美味しいものを食べたいというのが正直なところ。でも、この本を読むともう一度「食」について真剣に向き合ってみたくなるそう。

内容紹介
298円の弁当、3パック57円の納豆……。なぜ、安い価格で食べ物が提供できるのか? そこには、第一次産業からの買いたたき、水増し、添加物による代替など、日本の食文化を脅かす「罠」が隠されていた――。

内容(「BOOK」データベースより)
その安さにはワケがある!化学の力で1kgの肉が1.5kgのハムになる!?お買い得の煽り文句にだまされてはいけない。日本の食卓を守ることができるのは消費者のあなた自身だ!

安いものにはそれなりの「安い理由」があって、高いものには存在しない、ある種の欠陥があるものなのだ。

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あなたに「ちょっと待った!」をかける本

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この本には食品添加物や化合物の話はほとんど含まれておらず、安い価格で販売されている食品がどのようにして作られているかということを紹介しています。つまり「安いという裏側にはそれなりの理由がある」という、私たちが普段知っていながらも「安い」価格に魅了されて、つい見過ごしてしまう「食の本質」を問う本となっています。

食品の安全性よりも、価格がどのようにつくられるのか、その価格で誰が困り誰が得をするのか、その安い価格で何が失われるのかという話しが中心です。

出典 http://www.yamaken.org

時代と共に科学も進歩し、それに鈍くなる私たち

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安く商品を提供するには、ほとんど「裏」があると思った方がよさそうです。物価がどんどん上がっていれば、野菜やその他の食品の値段も普通は上がるもの。その中でもいつも「激安」な値段で売られている食品はやっぱり要注意。

「激安食品の落とし穴」では、安いお弁当に使われている「お米」にも山本氏は触れています。昔も今も変わらずに安い値段で売られているお弁当には、「すぐにひび割れてしまう低品質の米」が使用されているにも関わらず、炊飯改良材によって粘りの出た艶やかな米へと変化。

また、おかずの定番ともいえる唐揚げも「外国産の肉に大豆たんぱくを染み込ませて体積を大きくしたもの」だと本書では指摘。

食に関わるコンサルティング業のプロならではの目線から見た今の日本の安い食品の落とし穴には、巧妙な安さのからくりが隠されていることを同書で鋭く指摘している山本氏。単なる添加物や化合物の認識ではなく、それらが含まれた食品を口にし続けていることへの疑問など、改めて私たちが食の本質と向き合うべきだということを訴えかけています。

日本に住んでいるからこそ、日本の食文化の倫理というものが常に正しいものであって欲しいと願う人は多いでしょう。ところが生産側には生産側の理由があり、消費者側には消費者側の理由がある…。その折り合いをどのようにつけていくかが、今後の私たちの食生活に深く関わってくるのではないでしょうか。

この本は各メディアも反響を呼び、紙書籍版(税抜1,400円)は重版という人気。また、電子書籍版(税抜1,120円)も話題となっている様子。食文化の国、日本に住んでいる人は一読の価値ある本といえるでしょう。

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公式プラチナライター。イギリス在住22年目。いつも読んで下さる皆さんに感謝。Twitterアカウントは@mayonesque18です。よろしくお願いします。

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