保育園の待機児童問題は依然として深刻です。先日は「保育園落ちた。日本死ね」のブログが国会でも話題になりました。

ところが匿名であるとか、誰が書いたのか分からないなど、起きている事実に向き合おうとしない答弁がされたのです。このことはお子さんの有無に関わらず、多くの方が論点のズレを感じたのではないでしょうか。

認可保育園への入園は困難を極め、認証、認定外などの保育園であってもなかなか入れない、入れたとしても保育料が高額で給料とトントンになってしまうケースが起きているのは事実です。

さて、この保育問題ですが障害児の保育について言及されることは、これまで多くありませんでした。

そんな中、障害児を育てている親御さんが、自身の置かれている状況や経験を赤裸々に書いたブログが話題になっているので紹介したいと思います。

「障害児産んだら人生終わったから、日本死ねっつーか死にたい」

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このブログを書いた方は、数ヶ月前にお子さんを出産された20代の共働き家庭の女性です。

彼女に何が起きたのか、周囲に何を言われたのか…まずはご覧下さい。

共働きならなんとか子育てしながらやっていけると思った。

だけど、生まれたのは口からミルクを飲むことも息をすることもままならない重度の障害児だった。

医師や保健師からは、こういう状態の子供を産んで働いている母親はいないと言われた。

人工呼吸器をつけていたり、鼻に入れたチューブから栄養を取っている子はどこの保育園でも預かってもらえない。

みんな子供の介護をしながら、手当てをもらって暮らしている。それが当たり前だって。

手当てといっても給料と比べればわずかな額だ。

片働きになれば、今の家には住めなくなるし相当切り詰めた生活をしなければならない。次の子を持つのも難しい。

だったら、死のうかなって思ったよね。子供と一緒に。

出典 http://anond.hatelabo.jp

障害を持つ子のお母さんは働かず、わずかな手当てをもらって介護するのが当たり前…もし自分が当事者だったら、皆さんはどう思いますか?

収入の面、キャリア、家族計画…あらゆる問題が、何の前触れもなく突きつけられるわけですから、その心中は察するに余りあるものです。

また、出生前診断についても次のように言及していらっしゃいました。

出生前診断ってよく話題になってるけど、分からない障害の方が圧倒的に多いんだよね。

特に呼吸器とかが必要になるような重い障害って、脳の機能の問題だったり、出産時の事故だったりが多いから産んでみるまで予想もつかない。

母親の年齢もあんまり関係ないし。

子供を持つのって待機児童の心配とかもあるけど、こういう思わぬリスクもあるんだなって、産んでから初めて知った。

誰だって障害児を産む可能性はあるんだから、せめて、どんな子が生まれても普通に生活を続けていける社会になって欲しいと切に願う。

出典 http://anond.hatelabo.jp

この方も書いていらっしゃいますが、出生前診断で全ての障害が分かるわけではないのです。

つまり出産してみなければ分からないことも多く、生まれてからお子さんの障害が分かるというケースも少なくありません。

言い方は悪いかもしれませんが、介護が必要な状態で生まれたら保育園に預けられないだけでなく、仕事すら失ってしまう可能性が誰にでもあるということなのです…。

だからこそ、どんな場合でも受け入れてくれる保育園、仕事を続けられる仕組み作りをして欲しいと仰っていました。

この問題に早い段階で着目していたのは、病児保育サービス「フローレンス」を展開している駒崎弘樹さんでした。

駒崎さんは、障害児保育について次のように話しています。

「そんなバカな話はあるかと思いました」

出典 https://www.facebook.com

たまたま相談を受けて、世田谷区(東京都)で医療的ケアが必要な子を預かってくれるところを探したんです。そしたら東京中を探してもなかった。世界有数の都市で1人の障害児も預かれないなんて、そんなバカな話はあるかと思いました。

病児保育についても、障害児保育についても、実は保育士養成課程の中ではほとんど習いません。病気のある子だって子どもだし、障害のある子だって子どもなのに、今の保育所は「健康で健常な子」のみを扱っている。

だから、保育所でも子どもが熱を出したら「どうしよう、お母さん帰ってきてください」ってなるし、障害があれば「預かれません」となる。

出典 http://news.mynavi.jp

駒崎さんは、障害のある子どもが生まれて病院を出たら、地域にも保育園にも居場所のないことや、同じ子どもなのに保育の対象とならない現状に疑問を感じ、障害児の保育サービスの運営を始めたのです。

また、障害児の親御さんが働く機会を奪われていることにも言及していました。

この障害児保育。はっきり言って日本では全然進んでいません。だから95%の障害児の母親が、フルタイム就労できていない、という酷い状況なんです。

当然、シングルインカムになるので、経済状態も悪くなります。

精神的孤立から夫婦仲も悪くなりがちで、ひとり親率は健常児世帯の6倍。ひとり親で働けなかったら、生活保護しか道はありません。

出典 http://www.komazaki.net

障害を持っていない場合でも、密室育児からノイローゼになってしまう親御さんは少なくないのに、介護が必要な育児を付きっきりでとなれば、益々親御さんの負担は増えるばかり…。

こういった現実を知ると、ますます保育サービスの必要性を感じざるを得ません。

最後に、「障害児産んだら人生終わったから、日本死ねっつーか死にたい」を読んだ方の声をご覧頂きながらお別れしたいと思います。

たまたま自分はなかっただけで、誰にでも起きる可能性はあるということを忘れてはいけない気がします。

公に名前を出すにはデリケートな問題ですからね…。

現状では「大丈夫」とは言えません…。

仰る通りです。

そもそも介護をしている状態では外出すらままならないのです。声をあげようにも、自宅からとなれば手段が限られてしまいます。

待機児童問題だけではなく、障害児保育についてもこれだけの問題が山積しています。

障害の有無に関わらず、大事な子どもを働きながら育てられる環境づくりが求められているのではないでしょうか。

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