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女子テニス元世界ランク1位のマリア・シャラポワ選手が3月7日、1月の全豪オープンのドーピング検査で陽性反応が出ていたことを発表し、世界的に大きな話題となっています。たびたび問題になるスポーツ界のドーピング問題。

好成績を上げるために国ぐるみで組織的に行っている例もあるとのことですが、このほど「薬物ドーピングが運動能力を高める科学的証拠はない」との研究結果が発表されました。

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ドーピング:成長ホルモンは運動能力を高めない

東京オリンピックが徐々に近づいてきました。その前には韓国での冬のオリンピックもあるそうですが、日本選手の活躍が楽しみです。

ところで、オリンピックでの嫌な思い出は薬物ドーピングですが、ロンドンオリンピックの時は、金メダルの3分の1にあたる146個について、獲得選手のドーピング検査結果に疑義!というニュースもありましたね。

運動選手が成長ホルモンを使用することは、国際オリンピック委員会、メジャーリーグベースボール協会及びナショナルフットボールリーグなどで禁止されているわけですが、

今日は運動能力を高めるのに、成長ホルモンなどの薬物を利用するのはもってのほかというお話を。成長ホルモンには、一般に信じられているような運動能力の向上効果があるとは必ずしもいえないというものです。

これは、スタンフォード大学医学部Hau Liu博士らが、内科学誌the Annals of Internal Medicineに報告したものです。

研究は、1966年以後、成長ホルモンの運動成績に及ぼす効果について調べた論文をまとめなおしたものです。

全体で303名が参加した27の研究報告が存在したそうですが、改めて健常人に対する成長ホルモンの効果を再解析したところ、特によい運動結果を示すとはいえなかったということです。

確かに、成長ホルモンを摂取した人は、より筋肉質の体格となっていたそうですが、これらの人では運動中には筋肉疲労の原因となる乳酸が蓄積しやすくなっていることが明らかになりました。

実際、ある報告では、成長ホルモンを摂った2人の自転車選手は、疲労のためにゴールまでたどり着けなくなっていたということです。

また、どれくらいの量を、どの程度の期間とるかも明確でなく、成長ホルモンが本当に運動成績に効果をもたらすかは明らかにならなかったそうです。

これらの結果から、成長ホルモンが運動能力を高めると言う、科学的なエビデンスを確認することが出来なかったとされています。

またこの研究者によると、プロレベルでの運動パフォーマンスは心理的な要素が強く、成長ホルモンの効果も心理的なものではないかとしています。

そして、成長ホルモンは高価なうえに副作用の問題もあり、これらを勘案すると使用することは得策でないと結論しています。

東京オリンピックではそんなことが問題にならないことを祈ります。

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