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医師が解説する医療・健康サイト「Doctors Me」編集部です。
妊娠してから寝つきが悪くなったという人は少なくないと思います。子宮が大きくなることで胃が圧迫され、仰向けで寝ることができなかったり、トイレが近くなり、夜中に何度も目覚めてしまったり。妊娠中の不眠は仕方のないことと我慢している方がほとんどだと思いますが、実はその他にも妊婦と睡眠に関することで注意しなければいけないのが、睡眠時無呼吸症候群です。

今回は妊婦が睡眠時無呼吸症候群の場合、胎児にどのような影響があるのか、医師に解説していただきました。

睡眠時無呼吸症候群ってどんな病気?

睡眠時無呼吸症候群は読んで字のごとく、睡眠中に無呼吸発作がおこる病気のことであり、10秒間以上呼吸が止まってしまうことを無呼吸とされていて、睡眠中にこの無呼吸発作が1時間に5回以上起きることが睡眠時無呼吸症候群の定義とされています。

睡眠時無呼吸症候群の症状としては、

・いびき
・無呼吸発作

というものが代表的なものとなります。起きている時には、のどの気道周りの筋肉の緊張が保たれていることで、気道がしっかりと保護されて無呼吸になることはありませんが、眠ることによって気道周囲の緊張が解けてしまい、気道が閉塞(へいそく)して無呼吸になってしまうことで起きます。

睡眠時無呼吸症候群を放置していると高血圧を引き起こす?

このような呼吸による換気がうまくできていない状況では、無呼吸から抜け出ようとするために、呼吸に対する大変な努力が体内では行われており、運動をしながら寝ているもしくは高い山の上にいるような酸欠状態といったイメージを持ってもらってもよいかもしれません。そんな状況では良質の睡眠が得られない事は容易に想像がつくかと思います。

肥満生活習慣病が睡眠時無呼吸症候群を引き起こすことはこれまでもすでに知られていたことでしたが、このような状況を長い間続けておくことによって、高血圧を引き起こすという逆の流れも起こっていることがわかってきました。つまり睡眠時無呼吸は睡眠についてだけでなく、全身的な病気へともつながってしまうのです。

妊婦が睡眠時無呼吸症候群になるとどんなリスクがある?

さらに、妊娠と睡眠時無呼吸症候群との関連について、愛知医大の先生から発表された記事がありましたので、そのことも踏まえて記載いたします。

おなかの中の胎児は母体の臍帯(へそ)から血流を受けており、そこから胎児の酸素も供給されています。そのため、胎児の酸素量は母親の全身の酸素量と密接に関連しています。つまり、無呼吸状態での酸欠状態となるとその分胎児への酸素供給も減ってしまい、結果的に流産早産のリスクが何倍へも上昇してしまうという結論が出ています。また、低酸素状態では胎児の出産の際に仮死状態となってしまうこともあり得ます。

そのような状況から脱するためにも、妊娠早期のうちから睡眠時無呼吸症候群に自分が当てはまっていないかをチェックし、もしそうなのであれば適切な対処が必要でしょう。

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いびきをよくかく人は睡眠時無呼吸症候群の可能性あり?

まずは簡単なチェック項目として、自分ではわかりにくいと思いますので、家族の方に確認してもらうこととして代表的な症状である

・いびきをよくかいていないか
・妊娠して急激に太り始めてそのせいで気道の圧迫をしていないか

の簡単な確認をし、もしも当てはまるならば呼吸器内科で一度相談してみましょう。

医師からのアドバイス

睡眠時無呼吸症候群の治療としては、まずは生活習慣病肥満改善をし、それに加えるとすると夜寝るときだけ鼻に呼吸器をつけ気道に圧をかけることにより気道が閉塞しない、つまり呼吸が止まらないようにしてあげるのです。大げさに聞こえるかもしれませんが、当てはまる場合には一度考慮してみましょう。

(監修:Doctors Me 医師)

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