「お母さん、今日は母の日ですね。私はお母さんよりも年をとってしまいました。お母さんが自分の娘だときっとわからないほどになったんじゃないかしら。」そう語るのは、イギリス在住のセラピスト、Jackie Mannell(ジャッキー・マンネル)さん。

28歳の時に母を50歳で失った

出典 http://www.jackie-mannell.com

イギリスでは6日は「母の日」でした。それにちなんである女性セラピスト兼作家の記事がメディアに取り上げられ、心を惹かれました。ジャッキー・マンネルさんの母、クリスティーンさんは重度の糖尿病のため50歳という若さでこの世を去りました。母が大好きだったというジャッキーさん、最期には自分の腕の中でお母さんを看取ったそうです。

父は18歳の時に家を出て行った

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6回もの流産を経てやっと授かった子供だったというジャッキーさん。クリスティーンさんにしてみれば念願の子宝。目に入れても痛くないように可愛がって育てられたといいます。ところがジャッキーさんの物心がついた時には、父はあまり家に帰って来ずジャッキーさんが18歳の時に父は蒸発。

それ以降、母親と二人で貧しいながらも慎ましく生活して来たそう。怒られたことは一度もなく、いつも笑顔で自分の味方になってくれた母をジャッキーさんは心の底から愛していました。

42歳の時に突然母を襲った病魔

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いつもどんな時でも支えとなってくれていた母クリスティーンさんが倒れたのは42歳の時。脳梗塞でした。そしてその2年後には視力を奪われ全盲に。重度の糖尿病が原因でした。そこからはジェットコースターのようにクリスティーンさんの容態が悪化。

発病して8年後、50歳という若さでクリスティーンさんはこの世を去りました。最期の瞬間はとても穏やかだったと語るジャッキーさん。「病魔と闘った母の勇気ある姿を誇りに思います。」最愛の母親の死に直面したジャッキーさんは当時28歳。

受け入れなければいけないとわかっていても、ジャッキーさんにとって愛する母を失ったという事実は、精神的に相当耐え難いものでした。

痛みが消えては戻りの繰り返しだった

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クリスティーンさんを失ってからの5年間がジャッキーさんにとって一番辛かったそう。乗り越えたと思っていてもふいに訪れる悲しみの痛み。特に母の日の近くになると、その痛みがまた波のようにジャッキーさんの心に溢れました。

やがてジャッキーさんはパートナーとの間に二度の流産を経験。その悲しみを乗り越えて今は二人の子供の母親に。自身も心臓に問題があると発覚し毎日薬を欠かせない生活をしているといいます。

20年以上たってようやく「母の日」を祝えるように

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今、ようやく母を失った痛みから解放されたというジャッキーさん。現在、セラピストである彼女は母への想いを一冊の本にして出版。「母の日」が来る度に「自分には母はもういない」と刻印を押されその一日を苦痛に感じていたその時から、20年の月日が経ち、メディアで気持ちを語れるまでになりました。

ジャッキーさんは言います。「今更だけど、いつまでも悲しむことを母は望んではいないだろうから。」心に深く受けた傷は、原因はなんであれ身体的にも深く影響を及ぼします。それが愛する人を失うという悲しみなら尚更。

最愛の母であり、親友でもあったクリスティーンさんを想う

出典 http://www.mirror.co.uk

ジャッキーさんは、クリスティーンさんを亡くして暫く経ったある日、母の知人という女性に会います。生前、クリスティーンさんがどんなにジャッキーさんを愛していたかがわかるような写真を見た時に「体という形が失われても魂は生き続けるのだ」ということを悟ったそう。

「母は、間違いなく、どんな時にも私の傍にいて私を支えてくれていました。」今は二人の子供の母であるジャッキーさんですが、亡きお母さんの愛情を受け継いで二人の息子に限りない愛を注いでいることでしょう。

そして自分の経験を生かして、セラピストとしてエセックス州で活躍しているジャッキーさん。自分も深い痛みを経験したからこそ、相手の痛みもより理解できるのではないでしょうか。カウンセラーの仕事は今やジャッキーさんの天職といっていいかも知れません。

日本では母の日は5月ですが、このジャッキーさんの気持ちが綴られた記事を読んで母の存在というのはやっぱり大切なんだなと再認識し、みなさんにも改めて「お母さん」の存在を考えてほしいと思い、こちらに書かせて頂きました。

どんな形でも母と子供の絆は強くて深いもの。普段あまり話をしないという人も、筆者のように遠くて会えないという人も、「母の日」には心を込めて感謝の気持ちを送りたいですね。

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公式プラチナライター。イギリス在住22年目。いつも読んで下さる皆さんに感謝。Twitterアカウントは@mayonesque18です。よろしくお願いします。

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