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記事提供:Techinsight

頭蓋の外側から大脳に対して微弱な直流電気の刺激を与える「経頭蓋直流電気刺激(transcranial direct current stimulation: tDCS)」。

どんどん研究が進んでいるが、欧米のメディアは今、これがいずれは映画『マトリックス』でみるアノ世界にまで発展していくと伝えている。

たとえば「フランス語をペラペラに」と望めば、そのための“頭脳”を電気刺激で送り込んでもらう。

そんなことが可能になる日もそう遠くないそうだ。

映画『マトリックス』で俳優キアヌ・リーヴス演じた天才ハッカーの“ネオ”。ある時、夢に導かれて“トリニティ”や“モーフィアス”と出会い、コンピュータが創り上げた仮想現実の世界で生きることになる。

なぜなら現実の世界で人間たちはすでにコンピュータの支配下にあり…というストーリーだが、このたび話題にするのは、そうした発想が次代の人々の脳の在り方について一石を投じ、若い科学者たちを刺激していたことである。

『マトリックス』のような“頭脳の植え込み”も可能なのではないか。こんな研究を続けてきたのは、米カリフォルニア州マリブに研究所を構える「HRL Information and System Sciences Laboratory」の研究チーム。

彼らは“プロ”の脳が出す電気信号を“ビギナー”に送り込むことで、にわかに“プロ”並みの実力を発揮することができるのかを実験するため、戦闘機パイロット2名に協力を依頼した。

無数の電極が付いたヘルメット型のキャップを頭にかぶり、フライトシミュレーターの前に座るパイロット訓練生。

彼の脳にはベテラン・パイロットが操縦時に働かせる脳の活動に関する刺激が送り込まれた。結果的に操縦スキルの習熟度が33%も早まることを確認したという。

この研究の責任者でもある科学博士のマシュー・フィリップス氏は、「経頭蓋直流電気刺激の可能性は今後にどんどん広がっていくでしょう。

脳には会話能力、記憶や認知機能、そういったものを司る部分があり、我々は目的に応じて脳内のターゲットを小指一本ほどにまで絞り、そこにプロトコルを最適化した刺激を送るという研究を進めています」と力強く語る。

なお現在も、「パーキンソン病」患者の運動障害の改善を目的に脳内に電極を埋め込む「脳深部電気刺激療法(Deep Brain Stimulation)」というものが存在し、電気刺激の効果を疑う者はまずいない。

またリハビリテーションの分野においても経頭蓋直流電気刺激には大きな注目が集まっている。

フィリップ博士らによるこの研究の完成を待つ人々は予想外に多いのではないだろうか。こちらは先月10日、『HRL Laboratories, LLC』さんがYouTubeに“Enhanced Training Through Neurostimulation”というタイトルで投稿したその動画である。

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