生きていく力となる“心の脳”とは

子どもへの絵本の読み聞かせが発育に良いとよく聞きますが、脳にはどう響いているのでしょうか。これを知ったらもっと本を読み聞かせたくなるかもしれません。

小さい子どもに絵本を読み聞かせるとどのようにいいのか。それは『聞く力がつく』『語彙力がつく』『想像力が育つ』『本に興味を持つようになる』などと言われます。これらは心理学の分野から考えられる読み聞かせの効果です。
では脳はどう反応しているのか、そしてその効果は?子どもの脳の活動から読み聞かせの効果を調べている泰羅雅登先生の研究結果にこうあります。

心の動きと関係がある部分が活動したことが判明

まず泰羅先生は、日本語の文章を読んだり聞いたりする時に活動する“脳の中の前頭連合野”という場所に注目したそうです。ところが、読み聞かせの子どもの前頭連合野に変化がなかったのです。
しかしかわりに、心の動きと関係がある“大脳辺緑系”という部分が活動したことがわかったそうです。

“大脳辺緑系は感情や情動に係わっていて、どんな動物にもあり、うれしい、楽しい、驚き、悲しい、怖いなどとちうさまざまな感情を司っています。実は、何かをして怖い思いをすると、もうそのことはしなくなる、楽しい思いが出来ればまた同じことをやろうと思うように、心の動きは行動と密接にかかわっており、理性が働く前にまず自分の行動を司っているのが、この部分なのです。ここが活動したということは、読み聞かせは言葉に関係した部分より、心に関係した部分が反応するという訳です”

出典AERA with Baby 2011年6月号より

読み聞かせは、脳の“感情を司る部分”に響き“心を育む”ことができるというわけですね。
この大脳辺緑系を泰羅先生は“心の脳”と名付けられました。

脳は使わないとうまく働かないというのが大原則だと泰羅先生は言います。なので、小さい頃からこの心の脳を育てておくことが大切なんです。心の脳を育てるということは、嬉しい、悲しいなど喜怒哀楽をしっかり育て、感情を豊かにすることなんですね。

心の脳が育つとどうなるのか

心の脳が育ち、その先に嬉しい・楽しいことが待っているとわかるようになれば、辛いことも頑張ることができ、嫌なことも我慢できるようになってくるそうです。
感情がどんなものであるかがわかると、それらを抑えたりコントロール出来るようになります。理性が働くようになるということなんですね。

認知神経生物学分野で大学の教授もされている泰羅先生は、最近の大学生の中には表情が乏しい学生がいると指摘しています。褒めても嬉しそうじゃないなど。
『これは嬉しいこと』『これは怖いこと』と脳を動かし育てる為に、絵本の読み聞かせはとても大切なんだと言います。絵本による疑似体験が心の脳を活動させ、感情を豊かに育てるんですね。

楽しいこと、怖いことを判断して感情をコントロールする、感じた気持ちを豊かに表現する力、小さいうちに養ってあげたいですね。
ちなみに、脳の為により効果的な読み聞かせ方として、読む側は感情豊かに、子供たちの反応を楽しみながら読むことがいいとされています。時間の許す限り、たくさん絵本を読んであげるといいですね。

聞く力がついて、想像力が豊かになって、語彙が増えて、心が育って、感情をコントロール出来るようになって、親の愛情も伝わる。いいことづくめの絵本読み聞かせ!あまりしてなかったな〜というお父さん、お母さんがいたら、是非今日からでも始められることをおすすめします。

絵本選びについては、子どもの心の発達や成長を踏まえておくことも大切です。0歳〜1歳の本を破いたり舐めたりする時期には、厚めの丈夫な本を選び、1歳〜2歳の同じ本ばかり読みたがったり、まったく興味を示さなかったりする時期には身近なテーマの本を選び、想像力がついてきた3歳頃にはストーリー性のある絵本を選ぶといいかもしれません。

ちなみに我が家には沢山の絵本があり、長男は比較的絵本を好んでよく読み聞かせ、おとなしく聞いていたのですが、次男はなかなか集中して読みたがりません。しかし、そんな中でも次男に人気の絵本があります。

出典筆者撮影

・『うずらちゃんのかくれんぼ』は、ヒヨコとうずらの赤ちゃんがひたすら順番にかくれんぼをする絵本ですが、その中で雨が降ったり風が吹いたり、ママと離れて不安になったり…ママが来てくれて安心したりと様々な変化を感じ取ることが出来る内容です。まだ小さくてストーリー性を理解できない時期でも、かくれんぼで『どこにいるかなー?』『ここー!』と見つけて嬉しそうに食いつきます。
・『まるてん いろてん』は、ほぼ「まるてん」しか言いません(笑)しかしその繰り返しが子どもにはとても面白いようで長男の時から何十回も読まされます。

出典筆者撮影

・『きんぎょが にげた』金魚が水槽から脱走して家中色んなところに隠れます。それを探して『いたっ!』と見つけるのがとっても楽しいようです。2人とも大好きな絵本です。
・『パン どうぞ』は色んな種類のパンが出てきて、パクッとかじられらるのを繰り返すのですが、パンが好きな次男には大ウケでした。

子どもたちが興味の持つ絵本を選んで、1日1冊、1週間に1回でも読み聞かせの時間を作ってみられるといいですね。

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海外かぶれ✈︎のコテコテ大阪人ライターです。まだ日本では伝えられていないような海外ニュースを中心に、育児ネタ、雑学ネタを記事にしたいと思います。多くの人に感動を、そして様々な問題を考えるキッカケを与えていきたいと考えています。やんちゃな2児の育児に奮闘する傍ら、執筆活動を頑張っています★よろしくお願いします!

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