前回フリーランスの心得「初期編」を出しましたが、あまりにもネガティブな内容の連続に、「こんなの一般化できない」「やってはいけないことばかり書いている」などの声もいただきました。

というわけで、今回はもっとヒドいことばかり書いてみます。今回はフリーランス14年目の編集者・中川淳一郎(40歳)の体験だけでなく、周囲のフリーランスの方々から声を集めた「フリーランス悶絶あるある」です。

仕事ができる方々は、「こんなのあるわけない」や「こんなやり方するのはバカだ」と思うかもしれませんが、ごく普通の凡人・無名フリーランス(特に企画・執筆系)はこんな感じなんです。くどいようですが。

ギャラゼロ

「結構もらえると思うよ」という発注主(別のフリーランス・自分よりは格上)の言葉を信じ、仕事を進めるも、その発注主自体がそれほどカネをもらっておらず、なし崩し的にギャラがもらえず、その後その人とは金輪際会わなくなる。多分、その人も予想よりも圧倒的にカネをもらえなかったと推測される。

→対処法:美味しい話は滅多にないということを覚えておく。

「ついで」の仕事をタダでやらされる

たとえば、ライティングの仕事を頼まれていたとしても、「あっ、ついでだから文章につける写真も撮影しといて」となる。その写真の撮影費については「キミ、ライターでしょ?本職のカメラマンじゃないから出せないよ」となる。

→対処法:写真の腕も極力上げ、セミプロレベルにはなる。

最初に仕えた人からは一生小僧扱い

フリーになったばかりの時に仕事をくれた人は、一生自分のことを小僧・小娘扱いをし、使い倒してくる。仮に少しはエラくなったとしても、「お前もエラくなったもんだな(フンッ!)」という気持ちで、当初と同様の人間関係を維持しようとする。

→対処法:最初に仕事をくれた義理を果たしたと考えるのであれば、もうその人とは付き合わないでもいいでしょう。

担当者異動で仕事がなくなる

発注主は、自分が抱えるスタッフだけで仕事を遂行しようとする。新しい人とはそんなにやりたがらない。ましてや前任者の置き土産のようなものはすべて捨て去りたい。よって、担当者が異動したら仕事も同時になくなる可能性が高い。「また現場に戻ってきたら頼みますよ!」なんて言われるが、なかなかその人は現場に戻ってきてくれない。

→対処法:複数の発注主を作っておき、1人・1社に依存しない。

企画だけ出すよう言われ、後は放置

「企画出してよ」と言われるので出すが、その後なしのつぶてに。数か月後、別のフリーランスが自分の出した企画をやっていることを知って唖然とする。発注主に出した段階で、その企画はその人のものになる。

→対処法:企画費を要求できるようになるといいですね。

接待要員にされる

社内の美人を接待要員にすると「パワハラです!」「セクハラです!」「時間外労働です!」と文句をさらに上の上司に言われたり、組合に訴えられてしまうため、フリーの女性(見た目はそれなりに美人)が接待要員にされる。さすがにカネを払わされることはないが、「このかわい子ちゃんがさ…」「こいつは顔採用なんですよ…」みたいな失礼なことを言われることもザラ。

→対処法:正社員の女性社員と一緒に仕事をし、その人との仕事が忙しいというアピールをし、断りましょう。あくまでも「あぁ、行きたいのですが、××さんの締切が翌日なんですよ~」と言う。

いつでも電話に出ないと怒られる

朝の3時だろうが4時だろうが、発注主は電話をかけてきて、それに出ないと機嫌が悪くなる。意識としては「お前にカネを払っているのはオレなのに、なんでこっちが必要な時に出ないんだ」というものがあるのだろう。その一方、発注主は午前中はグースカ寝ていたりして、十分な睡眠時間は確保できている。

→対処法:仕事のためならば仕方ないと割り切るしかない…。残念ながら。

経費を自分で出さなくてはいけない

取材時などで、予想外に取材相手が大量に食べてしまったりして当初予定していた経費額を超えてしまった場合、自分が持たなくてはいけなくなることも。たとえば、連載の対談とかの場合、連載者がゲストを盛り上げようと「どんどん食べていいですよ!どうせ○○社がちゃんと経費出してくれますから!」とフリーランスの気持ちも考えずに言ってしまいとんでもない額になることもある。

→対処法:予算を申請しておきましょう。

フリーだと知られた途端に相手から見下される

仕事は大抵どこかの会社から依頼を受けたからやるワケで、取材をするにしても「○○というサイトのコンテンツを作っている田中と申します」と相手に依頼。相手はサイト運営会社の正社員だと思っているものだから、会った瞬間「フリーライター 中川淳一郎」みたいな名刺を見て途端に落胆する。そして、なぜか名刺を胸ポケットに入れられたりする。

→対処法:その人が知っていそうな実力者と仲が良いこと、仕事を任せられている事実を伝える。

食生活が乱れる

上記のような生活をしていると、もはや食べるものはファストフード、コンビニメシだらけ。さらに風呂にも入らず24時間ぶっ続けで起きていたりするものだから、栄養不良になり、体中に謎のぶつぶつができ、かゆくなる。最終的には病院送りになることも。

→対処法:野菜ジュースやサプリメントを用意しておく。

一緒に仕事をしているフリーランスが逃亡する

あまりに業務が過酷なため、一緒に仕事を受けているフリーランスが精神に不調を来たし、突然連絡がつかなくなる。「後で連絡来るかな♪どうしたのかな♪」などと思っていると逃亡していて、その人の妻も「私も探しているのですが、彼がいないんです…」なんて青ざめた声を出す。しかし、仕事は終わらせなくてはいけないので、残ったフリーランスがますます忙しくなり、第二の逃亡者が生まれてしまう。

→対処法:プロジェクト開始の際、バックアップ要員を念頭に置いておく。

何かしらの逆鱗に触れ、いきなりクビになる

フリーランスは「切りやすく使い勝手の良い労働者」。仕事を始めるにあたっても、契約書なんてもんがないことも多く、ちょっとしたことでいきなり「お前はクビだ!」と言われる。「遅刻した」や「挨拶がなかった」「ドタキャンした」で正社員をクビにするのは難しいが、フリーの場合はこれらでも十分な理由になり得る。

→対処法:品行方正でいましょう。

発注主が処分されると一緒になって疑われ、仕事がなくなる

時々、発注主は横領などをしてしまうことがある。その時に、真っ先に疑われるのが、「キックバック」「架空発注」をする相手としてのフリーランスである。自分への発注額がやや多いと、「あの人、横領の片棒をかついでいたみたいよ…」と社内で疑われ、いきなり仕事がなくなる。

→対処法:常に品行方正でいましょう。

フリーだと契約できず、ピンハネ中間業者を通すよう要求される

請求書を出す段階になり、「えっ?会社じゃないの?ダメだよ!」となり、株式会社(制作会社やPR会社、広告代理店)を通すことを要求され、その会社にピンハネをされ、もらうギャラが減る。

→対処法:いっそのこと株式会社にしちゃった方がいいかもしれません。

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