イギリス在住の女子大生・ブラッドリーさんが、彼と一緒にギリシャ旅行に行った時の事です。たまたま彼と別行動をしてクレタ島のビーチを歩いていると、男性2人組から「飲みに行かないか」と声をかけられました。ブラッドリーさんが誘いを断ると、なんとその男性はブラッドリーさんの腕を掴み、逃げられない様にしたのです。知らない土地で、見知らぬ男性2人に腕を掴まれ、ブラッドリーさんは、強い恐怖を感じました。

その時、小さな黒い犬が駆け寄ってくると、この男性達に激しく吠えかかりました。そして彼らが諦めてブラッドリーさんの腕を離し、その場を立ち去るまで果敢に吠え続けたのです。そして、ブラッドリーさんがホテルに戻るまで、ずっとその後をついてきました。この野良犬のおかげで、ブラッドリーさんは無事にホテルまで戻る事が出来たのです。

帰国の日、車の後をずっと追いかけてきた犬

翌日、ブラッドリーさん達がイギリスへ戻る為に空港へ向うタクシーに乗ると、なんとその野良犬が彼女達の乗った車を追いかけてきたのです。ブラッドリーさんは、車の後を追いかけてくる犬の姿を見て、心が引き裂かれる様な思いがしました。けれどこの時にはもう乗る飛行機も決まっていて、連れて帰ってくる事ができませんでした。いつまでも自分の乗った車を追いかけてくる犬の姿を見て、ブラッドリーさんは心に誓いました。

絶対にあの犬を迎えに行く!イギリスに連れて帰る!

ブラッドリーさんは、再びギリシャ行きの飛行機を予約しました。それは再びギリシャのクレタ島に行く事ができる最短のスケジュールで、前回のギリシャから2週間後の事です。

しかし、探している相手は野良犬。どこにいるのかもわかりません。ブラッドリーさんはなんとかしてあの時の犬を探しだそうと、ひたすらあの時の犬の姿を探しました。一度目は見つからず、辛い気持ちのままイギリスに戻りました。もう無理かもと絶望的に気持ちにもなりましたが、諦めきれず再びギリシャへ、その繰り返し。ブラッドリーさんは5週間で3回もイギリスとクレタ島を往復し、そしてついに、あの事件の起きたビーチで、あの時の野良犬との再会を果たしたのです。「ビーチであの犬の姿を見つけた時は、本当に最高の気分だったわ!」

そしてブラッドリーさんは、その野良犬にペッパーという名をつけ、獣医と相談し、狂犬病の注射やマイクロチップなど必要な手続きをし、ペッパーのパスポートを発行、一緒にイギリスに連れて帰ったのです。

なんとペッパーのお腹には赤ちゃんが

一緒にイギリスに帰れる事ができると決まり、手続きをしている間にもうひとつのサプライズがありました。なんとペッパーのお腹に赤ちゃんがいたのです。ブラッドリーさんは、ペッパーだけでなくこの小さな命も一緒に救ったという事になります。

イギリスに戻って落ち着いた頃、ペッパーは元気な6頭の仔犬を出産しました。とても小さな生まれたばかりのペッパーの赤ちゃん。

クレタ島へ行くまでは、犬と暮らすなんて考えてもいなかったブラッドリーさん達ですが、一転してペッパーとその仔犬達との生活に。

ギリシャでは、やや人間を警戒する様な様子を見せたペッパーですが、今ではすっかり甘えん坊。「もうペッパーと離れるなんて考えられない」と語るブラッドリーさん。

そしてペッパーは、なんと2015年のAnimal Hero Awardに選ばれました。ブラッドリーさんと一緒に、授賞式に出席するペッパー。

今では仔犬達も大きくなり、ペッパーも仔犬もみんなと仲良く元気に過ごしています。

ブラッドリーさんの身に起きた危険を察知して助けてくれたペッパー、そしてそのペッパーを探す為に何度もイギリスとクレタ島を往復したブラッドリーさん。この奇跡の出会いと再会は、素晴らしいパートナーに出会えた1人と1頭にとって、何か運命的なものを感じずにはいられませんね。

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