幾つになっても、幾つでも、「ありがとう」が言えない人、相手を思いやれない人にはなりたくないな…と、思った出来事です。

「出発時間までの時間がない」

時刻は午後1時30分過ぎ、20代前半の男女6人(男性3人。女性3人)のグループが、とある観光地の飲食店に入ってきた。

急ぐ様子もなく、出されたメニューを見て、何を注文するかとそれぞれに悩んでいる。それは、ごくごく普通の光景でした。

そして、彼ら、彼女らが注文したのは、6人それぞれ違うメニューで、がっつり系のご飯もの。唐揚げ定食、とんかつ定食、エビピラフ、カレー、ナポリタン、カツ丼でした。

これは遅いお昼。ランチですねと、なにげに時計を見ると午後1時40分過ぎ。
で、店員さんが注文を厨房に通して、なにやら用意を始めると…。

「あのぉー、電車に間に合う時間にできますかねー」と、6人グループのひとりの女性が、コートをゆっくりとたたみながら言い出した。

〝えっ、今?それを言う〟それって、注文する前に聞きませんか?
いやいや、まず、電車に間に合うって、何時だよ!と、聞くとはなしに聞いてしまった、こちらが突っ込みたくなりました。

店員さんが慌てて「何時までですか?」と聞くと、「ええぇーと、2時」と女性はこたえる。「えっ、あと20分ですか?」と店員さん。

そりゃー無理でしょうよ。20分で6人のバラバラメニューを作って、それから食べてはきついですよ。
それに、時間のないことが初めから分かっているなら。せめて同じメニューにしませんか?と、ゆっくりコートをたたみながら、人ごとの様に聞く女性に、私はちょっとだけ呆れてしまいました。

と、この女性「うぅーん、2時10分までに出たら間に合うと思う」と、これまた慌てることなく、人ごとのように言います。後の5人は知らん顔。

自分たちのことなのに、どうして、そんな人ごとみたいに知らん顔でいれる?のかと、ますます分からんこの若者達。と、そのときの私は思ってしまったのです。



「次々運ばれてくる料理に…」

慌てた店員さんが厨房に走ります。そして「何とかします」と言うと。
「ありがとうございます」と店員さんに対して、お礼の言葉を言ったのは、リーダーらしき男性ひとりのみ。後の5人は他人事とのように知らん顔。

そして、電車に間に合わせないといけないと、店員さんがテーブルセッティングの為「ナポリタンのお客様は」と聞いたら「はい」と、手を上げた男性のところにフォークを置いた。

で、次に店員さんが、ピラフの女性のところにスプーンを置こうとしていると「なに、これ?俺、カツ丼やねんけど」と、さっきナポリタンで「はい」と言った男性がフォークを持って騒ぎ出した。

あのね。そんなん、自分が返事したから、店員さんが置いたんやんか、自分が聞き間違えて、返事をしておきながら何を騒ぐ。
それに間違えたなら、そこは仲間うち、「あっ、ごめん」と言って、注文した本人のところに渡してあげたらすむことです。
なにも、そんなに騒ぎ立てることか?と見ていましたら。

早く食べて貰わないといけませんから、次々に出来上がった料理を急いで持ってくる店員さんが、確認の為に「唐揚げ定食のお客様」と二回聞いているに、頼んだ本人さん何も言わない。返事をしない。店員さん困っている。
見かねたひとりの女性が、注文をした男性を手で指ししめました。

その様子を見ていて思ったのは、セッティングを間違えていると騒いだり、
急いでいるといいながら、自分の注文した品を「はい」と言って、気持ちよく受け取らなかったりと、この若者達は、自分たちの我が儘は通して欲しいけれども、自分たちの為に、一所懸命に動いてくれている人に協力する気は無いのか?と。
ここで、ちょっとどころの呆れてでは、すまなくなりそうなくらいに。私は、なんだかとても、嫌な気分になっていました。



「やってくれたんだー、って?そこ、違うでしょ」

そして、エビピラフを注文した女性の前に、エビピラフが置かれると、この女性がひと言いったのは「やってくれたんだー」でした。

それを聞いて。思わず、そのひと言に、〝いやいや、きみきみ。違うでしょう〟それをいうなら「ありがとう」でしょう。
もっと丁寧に言えば、「急がせてすみません。助かりました。ありがとうございます」と、〝自分たちの為に、急いでくれてありがとう〟の感謝の言葉が、きちんと口に出るでしょうに。なんででないのか?な、あなたは…、と不思議に思ってしまう。

それに、だいたい、急がせたのはあなたたちですよね。

もしかして「やってくれたんだー」は、出来なかったら、時間に間に合わなかったら、自分たちのことは棚に上げて、お店にクレームつける気だったんですか?
多分、そんな気は無いとは思いますが、「ありがとう」が言えない、この女性のひと言には、なんだか嫌な感じをおぼえました。


「男性客のひと言に!」

そして、この「やってくれたんだー」の女性。店員さんが、自分たちの為に、バタバタ走り回っているのにも関わらず「お水下さーい」と、大きな声で言ったんです。

いや、お水が欲しいのは分かりますし。貰っていいと思います。我慢する必要は無いと思います。

が、しかし、大人なら、一人前の女性なら、いくらお金を払うお客とはいえ。
そこに、相手に対する思いやりはないのか?せめて「すみません。後でいいので、お水もらえませんか」「いただけませんか」とは言えないのか?と思った瞬間。

初めから6人グループ席の横に座り。
ずっとこの流れを私と同じように見聞きしていた、ご夫婦連れの旦那さんが、

「水くらい、自分でくめ」と、ボソッとひと言呟いたのです。


その言葉が聞こえたのでしょう。急に6人の席は静かになりました。


(この「ありがとう」が言えない女性に対して、「水くらい、自分でくめ」のひと言は、ピンポイントで私の心にスコンと的中して、思わず心の中で大きく頷いていました。そして、そのひと言を言ってくれた旦那さんのお陰で、このとき、私の中の嫌な感じのモヤモヤが、スーと消えていくのが分かりました。)


すると、一番初めに「ありがとうございます」と言った、リーダーらしき男性が、食事途中で席を立ち、店員さんのところまで歩いて行くと、「すみません。先にお会計を済ませたいと思いますので、伝票をお願い出来ますか」と言いました。

そうです。この6人の若者たちには時間があまりないのですから、電車に乗り遅れないためにも、食べたらすぐにお店を出ないといけないと思います。

それなら、少しでもスムーズに、尚且つ、スマートに支払いを先に済ませておくのは大正解だと思います。

大人なら、時と場合に合わせて、自分で出来ることは自分でやる。そして、感謝の気持ちを現す言葉使いも、きちんと…その場をおさえて使うことが出来る…は、とても大事なことだと、このリーダーらしき男性を見て思うのでした。

私は、この出来事を見て、この若者達を見て思い出したことが一つあります。

それは、某百貨店に入社したての頃。ベテランパート社員さんに教えて貰ったことです。

「あのね。よく、〝今どきの若者は-〟、って偉そうに言う人がいてはるやろ。もし、そう言われても気にせんでええんよ。若者は、まだ社会に出たばかり。仕事のいろはが分からなくて当たり前。でもね、〝今時のバカ者〟にはなったらあかんよ。今時のバカ者は、若くても、年寄りでも、感謝の気持ちが無い人のこと。自分ばっかりの人のこと。そやから、そんなバカ者になったらあかんよ」と、言われたことを思いだしていました。

そして、改めて「年を重ねたバカ者」には、ならない様に気をつけようと思うのでした。




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知らないことが知りたくて、メンタル、カルマ、礼法に漢方スクール…etc.とお勉強。で、ですね、人を動かしているのは無意識、でも、この無意識を味方につけるとスゴいんだ~と気づいたら…、なぜか、「えっ?!そうくるかぁ~」と、色んな場面に遭遇しれしまう…という面白いことが起こりだすのでした。

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