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医師が解説する医療・健康サイト「Doctors Me」編集部です。
ある医師曰く、メタボな患者さんに食事指導をしていると、しばしばこんな方に出会うといいます。

「私はあまり食べていないんです!」「これだけしか食べていないのに、こんなに体重が増えて、糖尿病が悪化するなんておかしい!」「水を飲んでも太るんです」…など。

確かにある種の薬や、なんらかの病気が原因で太ることあります。特に「水を飲んで太る(体重が増える)」というのは、心不全、肝不全、腎不全などが隠れている場合もあり、注意が必要な症状といえます。しかし、このような特殊な状態は別にして、「小食なのに太る」ということはありえるのでしょうか。

じつは、“ある”とも “ない”とも断定できないのが事実らしいのです。その理由は次の通り。

最も多いのが、本人が「小食だと思っている」だけ

「小食です!」と言われる患者さんには(言わない人も含めてですが、)「3日間でいいので、食べたものを残らず書き出し、それを次回見せてください」とお話しします。

すると、次の診察の時、「先生スミマセン……。小食は間違いです。結構食べていました」とおっしゃる方がほとんどです。つまり、「小食だと勘違いしている」だけ、というワケです。

必要摂取量よりも、多く食べている場合

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体脂肪は食べても消費されなければ、どんどん体に貯まります。それは、貯蓄と同じです。
収入が多いからお金がたまるわけではなく、収入が少なくても使わなければ貯蓄はできますよね。収入と支出の差が貯蓄のバランスとなるわけです。
つまり、食事によるカロリー摂取量が少なくても、消費しなければ痩せない=太る、ということ。

人が使うエネルギー量には、個人差がかなりあり、他の人と比べると「小食」であっても、自分にとっては過剰摂取であることがよくあります。考えてみて下さい。現役の野球の選手と、デスクワークが主な55歳の女性が同じ物を同じ量だけ食べていたらどうなるでしょう?

このケースでは、「自分の適量を知っていない」ということが問題になります。これは食べる絶対量が多いとか少ないということは関係ありません。

体脂肪になりやすい物を食べている、食べ方をしている等

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昔ながらの栄養指導に「カロリー計算」というものがあります。たとえば、こんなことを言う人がいたとしましょう。「ご飯一善を食べると160kcal、ドーナツ1個が300kcal。だから、今日は朝と昼で○Kcal。私は基礎代謝と活動量で1200kcalだから、今日はあと×kcal食べても良いはず」と。

しかし、じつはこの“カロリー計算”は役に立ちません。なぜなら、体脂肪になりやすいかどうかというのは、食品の質、食べるときの時間、食べる早さ、食べる順番、食べる環境など、さまざまなものに影響されるからです。特に、食品の質に影響されることは、わかりやすいでしょう。たとえば、ほうれん草300 kcalとドーナツ300kcal、どちらが体脂肪になりやすいかは一目瞭然ですね。

その他にも、体脂肪として体に蓄積される多くの要因があります。たとえば、同じ160kcalの白米でも、塩をかける、あるいは塩辛いおかずと食べたり、夜中に食べる。また、よくかまずに食べたり、早食い……といった“食べ方”をしていれば太りやすくなります。つまり、小食とはいえ、太りやすいものを太りやすい食べ方で食べていれば、残念ながら体脂肪は蓄積されてしまう、ということ。食事の量や満腹感とは関係ないのです。

≪肥満の原因は生活習慣に隠れていることが多いのです≫
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【医師からのアドバイス】

「太る=量を食べる」、というワケではないことを、ご理解いただけたかと思います。上記のような、太る食習慣は、改善しないといつか必ず、なんらかの症状を伴う病気にもなりかねません。

小食なのに太る…とお悩みの方は、まずは今の食事について見直してみましょう。

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