2月10日(水)に財務省がいわゆる”国の借金”である赤字国債発行残高を発表しました。

 財務省は10日、国債や一時的な資金を調達するための借入金、政府短期証券を合わせた「国の借金」の残高が、昨年12月末時点で1044兆5904億円だったと発表した。

 国民1人あたり約824万円の借金を背負っている計算となる。

出典 http://www.yomiuri.co.jp

この赤字国債発行残高ですが、”国の借金”が増えてると聞いて不安になる人が数多くいます。

国の借金が増えてることが不安

”国の借金”に関してロンドンブーツ1号2号の田村淳さんはTwitterで

こうしたアンケートを取って結果はご覧のとおり81%の人が不安であると回答していますし、国会議員である松田公太参議院議員も自身のブログで

国家公務員の給与を引き上げる給与法改正案についても賛成できませんでした。

今回の引上げは、人事院勧告に沿ったものですが、そもそもこの制度には大きな問題があります。

まず、人事院が公務員と民間の給与格差を検討する際、ラスパイレス方式において参考にしている企業は、日本にある全386万社のうち上位約1%にあたる5.5万社でしかありません。

また、日本は世界でも極めて高い1200兆円もの債務を抱えていて、深刻な赤字の状態が続いています。にもかかわらず、実際に調査される企業においては、経営状態が全く考慮されておりません。もし、民間企業との比較をするのならば、大借金を抱えていて、大赤字の会社と比較するべきです。

”国の借金”の額が大きいことを理由に公務員給与引き上げに反対をしたと述べています。

国の借金とは?

そもそも”国の借金”とはなんでしょう?上述した読売新聞の記事によれば

国債や一時的な資金を調達するための借入金、政府短期証券を合わせた「国の借金」の残高

出典 http://www.yomiuri.co.jp

こうあります。財務省のHPを見てみると

歳入面を見ると、皆さんが納める税金は必要な予算の半分程度で、4割を借金(公債金収入)でまかなっている状況です。

用語解説 : 公債金収入
税収及びその他収入でまかなえない歳入不足について、国債(借金)によって資金調達を行って得た国の収入。

出典 http://www.zaisei.mof.go.jp

国債や借入金といった定義をしています。これが1044兆円になったということです。これが増え続けているから「国の借金で財政が破綻する」というコメンテーターなどが数多くいるので不安になってる人が多いのでしょう。

その借金はどこから?

”国の借金”の額が大きくて不安になるのはわかりますが、その借金はどこから借りてるのでしょう?それを考えたことがありますか?

国債の仕組みについて財務大臣である麻生太郎氏がこの様に解説をしています。

帳簿っていうのを見れば、まず借り方と貸し方と、二つがあるでしょ、簡単なこと言えば。今お金を借りているのは、みなさんじゃありませんからね。お金を借りているのは、政府です。

お金を100借りていれば、必ず、100貸している人がいないとおかしい。帳簿って言うのは左と右が必ず揃うことになってますから。

100借りてる政府がいれば、100貸している誰かがいる。誰が貸しているんです? そうです、国民が貸しているんだね。ところが新聞を見てごらん、「子どもや孫に至るまで一人700万円の借金」……違うでしょう。700万円の貸付金が起きているんですよ、あれは。貸しているのはみなさん。

「いや俺、国債なんか買ってないよ」と言われるかもしれませんが、みなさんはお金を銀行に預けておられる。銀行にとって預金は借金ですから、帳簿の上では借金ですからね。

だからその借金を誰かに貸して、その”さや”を稼がないと金貸しという商売は成り立ちません。銀行って聞こえはいいですけど、金貸しをやっているんですから。金を借りる人がいてくれない限りはあの職業は成り立たないんだから。

出典 http://logmi.jp

そうなんです。貸してるのは日本国民である我々が日本政府に銀行などの金融機関を通じて貸してるんです。

その国の借金である国債の引取先を見てみますと

これは昨年(2015年)に日本銀行が発表した日本国債の保有者の内訳を発表したデータをグラフ化してくれた方がいますので引用させて頂きました。

日本銀行が発表したデータは下のURLで見ることができます。

ご覧のとおり日本政府にお金を貸してるのは日本国民が殆どで95%にものぼります。日本国民が借金を背負ってるのではなく日本国民が政府に824万円貸してる事になります。

でも不安です

そうは言われても不安になる人がいるでしょう。貸してると言われても返してもらえるなんて保証もないし、政府が破綻を宣言すれば紙切れになってしまうと思われる方もいるでしょう。

では、次は安全であるということを証明したいと思います。”日本の借金”は果たしてどこの通貨で借りているかです。

”日本の借金”なんだから当然国債を発行した時に通貨に変えて使うわけですが、国債の所有者の95%が日本国民であれば当然日本円になります。これに関しても麻生財務大臣が説明をしてくれています。

みなさんが貸してるってことは円で貸しているんだからね。円で貸しているのよ。日本の国債の94%は日本人が買ってます。残り6%は外国人が買っているけれども、その人も円だけで買っているから100%円で賄われていると思ってください。

当然円で賄われているから、いざ満期になったときどうすればいいかって、日本政府がやっているんですから、日本政府が印刷して返すだけでしょうが。だって日本円なんだから。簡単なことだろうが。外国に返すんだったら、そりゃドルに替えにゃいかんよ、ユーロに替えにゃいかん。ギリシャはみんなそうです。

(日本は)全然違います。だから返さなくていい。

出典 http://logmi.jp

それを証明する出来事があります。それは日本銀行による「金融緩和」です。安倍内閣になってから日本銀行が金融緩和を繰り返してお金をたくさん発行していますが、どうやって発行額を増やしているのか?

日本銀行がHPで説明をしてくれています。

1)買入店

日本銀行本店(業務局)とします。

(2)買入対象国債

日本銀行が買入れる国債は、国債振替決済制度において取扱う国債のうち、次の国債とします。

イ、変動利付国債および物価連動国債以外の利付国債
ロ、変動利付国債および物価連動国債

出典 https://www.boj.or.jp

”国の借金”と言われている国債を買い取って日本銀行が紙幣を金融機関に流しているということです。それによって日本銀行の保有する日本円の国債の額が増えています。

現在は「政府の子会社」である日本銀行が、国債保有の割合を増やしています(第一の矢「金融政策」により)。日本政府は日本銀行に国債を買い取らせることで、借金の実質的返済負担、利払い負担から解放されます。何しろ、「いわゆる国の借金」は100%日本円建てなのです。

100%日本円建てである以上、いわゆる国の借金「だけ」が問題ならば、全債権(政府にとっては債務)を日本銀行に買い取らせれば話は終わります。もちろん、そんなことをした日にはインフレ率が酷いことになりますし、金を貸している側である銀行等も困ってしまいます。

TVやラジオで活躍してる経済評論家の三橋貴明さんも麻生財務大臣と同じように述べています。つまり”国の借金”と言われている国債は最悪財務省の子会社である日本銀行が買い取ってしまえばお終いになります。

それをやると銀行などの金融機関が困るのでやらないだけです。

財務省のお墨付き

国の借金が問題ではないというのは「国の借金が多くて危ない」と言ってる財務省自身が問題ないと対外的にアナウンスをしています。

(1)日・米など先進国の自国通貨建て国債のデフォルトは考えられない。デフォルトとして如何なる事態を想定しているのか。

(2) 格付けは財政状態のみならず、広い経済全体の文脈、特に経済のファンダメンタルズを考慮し、総合的に判断されるべきである。例えば、以下の要素をどのように評価しているのか。

マクロ的に見れば、日本は世界最大の貯蓄超過国
・その結果、国債はほとんど国内で極めて低金利で安定的に消化されている
日本は世界最大の経常黒字国、債権国であり、外貨準備も世界最高

出典 http://www.mof.go.jp

これは財務省が外国の格付け会社(株や国債などの金融資産を格付けする会社)に対して日本国債の格付けが下げられている事に関して出した意見書です。

外国の格付け会社には自国通貨建て(日本でいえば円)の国債(国の借金)でのデフォルト(破綻)はあり得ないとはっきりと述べています。

国債(国の借金)は国内で消化されていて低金利で安定的に運用されているとまで断言しています。つまり財務省自身も”国の借金”で財政が破綻することはないというのを外国の格付け会社に宣言をしているのです。

それを更に裏付ける話としてイギリスの例があります。イギリスは200年くらい前に”国の借金”と言われる国債発行残高が今でいうGDPの3倍ありました。

国債発行残高が膨らんだ理由としてナポレオン戦争などの戦費を国債で発行して賄っていたのですが、イギリスが財政破綻したことは歴史上一度もありません。理由は簡単で財務省が外国の格付け会社に意見として言った通り「自国通貨建ての国債」で財政が破綻することはあり得ないからです。

”国の借金”と言われて不安にならずにむしろ「また政府に金を貸してしまった」くらいに思うか、「貸した金を政府はバンバン使って私たちの手元に返して」くらい言った方がいいでしょう。

政府が皆さんから借りたお金は政府の予算として日本国内で使われて回りに回って手元に戻ってきます。手元に戻ってくるお金の一部を税金として収めたり、政府が新たに皆さんから借りてまた回りに回って手元に戻ってくるというのを繰り返しているのです。

政府がお金を国内で使うことによってみなさんの給与が上る可能性が高まりますし、給付金や補助金を拡充すれば直接手元に戻ってくるので政府には”財政破綻”など気にせずにお金を今はバンバン使うようにして欲しいものです。

この記事を書いたユーザー

篁五郎 このユーザーの他の記事を見る

政治・経済、思想・哲学、文学を学びつつ地元を中心にラーメンを食べ歩くフリーの物書きおじさんです。
spotlight公式/プラチナライターでもあります。仕事は随時受け付けしてますのでブログなどを参考に依頼待ってます。
ブログ:http://ameblo.jp/komi1114/
メールアドレス:komi1114@gmail.com

権利侵害申告はこちら

Spotlightのライターなら1記事最大3000円もらえる!日本最大級メディアでライターデビューのチャンス