筆者が住んでいるイギリスでは、子供の監視に対しては日本よりもかなり厳しいです。子供の学校の送り迎えには必ず親が付き添わなければいけません。また、親が行けない場合はその都度、担任に代理人を立てる旨を連絡し、子供とどういう関係か詳細を述べる必要があります。

13歳以下の子供を監視無しで放っておくことは避けるべき

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イギリスには、法律上「○歳から」というはっきりと決まったラインはないのですが、それでも政府のサイトによると、13歳以下の子供を親の監視無しで家に置いておくことは薦められません。そして通学も学校の距離や周りの環境にもよりますが、子供が10歳ぐらいまでは親の付き添いを求められます。

筆者の友人の話をご紹介しましょう。先日夜中に具合が悪くなった友人。ご主人を起こし救急車を呼ぶために電話をかけてもらったところ、20分ほど待つように言われたそう。どうにも具合が悪かったのでご主人に車で病院の緊急外来まで送ってもらうことに。

緊急だったために子供二人を家に放置

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友人には二人の子供がいるのですが、どちらも10歳未満。仕方なく寝ている子供を起こし事情を説明して、とりあえずご主人には車を出してもらい、病院に届けてもらった後すぐに自宅に戻るように頼みました。

ところが、緊急外来のスタッフの「子供はいるのか」という質問に「二人家で待っている」と答えたところ、その正直さが仇になりすぐに警察に通報されたのです。とにかくご主人が家に戻るも、スタッフは具合が悪く苦しんでいる友人に「自宅に警察が訪ねてくるだろう」と伝えたのです。

子供を虐待しているわけでもなく、どうにも仕方のなかった緊急事態。しかも救急車を望んだのに来るのが遅かったために自家用車で病院まで来て、いきなり警察に通報されるなんて不公平ですよね。でもそこがイギリス。どんな状況でも子供を残して親が家を離れることは許されないのです。

ソーシャルサービスの訪問は免れた友人

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友人がまだ病院にいる頃、朝方警察が自宅を訪ねて来たそうです。後でご主人から「ソーシャルサービス(児童社会福祉相談所)からスタッフが来るかも知れないから」と聞いてショックを受けたと言います。

「病院ー警察ー社会福祉サービス」と連携しているのはわかりますが、そういう状態で、わざわざソーシャルサービスを寄越して事を重大化してしまってはさすがに友人が気の毒。でも幸い、ソーシャルサービススタッフは来なかった様子。

こんな風に、対子供のこととなると常に厳しく対応しているイギリス社会。それというのもやはり子供に関する犯罪が多いからなのです。日本でも増加している性犯罪を含め子供が犠牲になるケースが多いために、学校の送り迎えも絶対的に親が一緒でないとダメなのです。

日本でも油断ならない子供への犯罪事件

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親の立場としては、子供が巻き込まれた犯罪事件を耳にする度に胸が痛みますよね。日本でも増加傾向にある子供の犯罪事件。24時間べったりと親が監視しているわけではありません。子供が一人になるという時間は日常存在します。

普段、安全だと思っている場所でも犯罪は起こり得るもの。ちょっとしたエア・ポケットに入り込んでしまえば、誘拐などの事件が起きても誰にも気付かれない場合だってあるのです。

では、どういう場所を犯罪者は好み、また嫌うのか

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一般的に考えると「人気のない場所」で犯罪は起こりがちと思うでしょう。ところが一概にも言えないようなのです。自転車や車がある駐輪場や駐車場は人通りがあるのではと思いがちですが、囲いがあるために返って死角になってしまうことも。

見晴らしのいい一本道も危険

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周りに建物がないので、犯罪が起こっても気付かれやすいと思いがちですがこれが逆に盲点に。いくら見晴らしがよくても、周りに建物がないということは人気がないということ。昼間でも一人で子供を歩かせるのは十分注意するべき場所です。

犯罪者は汚く汚れた雰囲気を好む

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暗い場所というよりも、汚く汚れた場所、つまり普段から手入れが行き届いていない場所で犯罪は発生しやすいと言われています。これは公園でも住宅街でも同じだそう。ゴミがよく落ちていたり、長い間草が刈られていないような公園は要注意。

そして住宅地でも家庭菜園や植物などを育てていないエリアは気を付けたほうがいいということだそう。逆に門先に植物がある家の場合は、水やりや手入れなどに人がよく出入りするという認識を犯罪者は持っているのだそうです。

外でなくても屋内でも犯罪者は子供たちを狙っています。子供がたくさん遊んでいるゲームセンターやプレイランドなどは、犯罪者にとってはまさに格好のハンティング場所。親がスマホに夢中になって、子供を勝手に遊ばせているとその隙を狙って犯罪者は子供をさらうのです。

窓の多い住宅地や商店街などは嫌う傾向が

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人混みに紛れやすそうに思われる通りでも、建物に窓がたくさんあれば誰がその中から見ているかわからないので、犯罪者は避ける傾向があるとか。

つまり、犯罪が起こりやすい場所というのは犯罪者にとって犯行が成立しやすい条件が揃っているということ。一般的に「危険な場所」というのは世界中で共通点があるようなので、犯罪者が好む場所を普段からしっかり押さえておくことが大切だと言えるでしょう。

数年前の警視庁の調べでは、子供への犯罪率が一番多かった場所は駐輪場と駐車場だったそうです。次が共同住宅地、路上、公園となっていました。やはり死角になる場所が一番危険だということですね。

大切な子供たちを守るためにも

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やはり子供を守るということは、個人個人の仕事のように思えますが、実は社会と深く関わっているのです。街のゴミを少なくして少しでも綺麗にしておけば少しでも犯罪は減るかもしれません。「人が常に行き来している」ということを強調するためにも、住んでいる地域のコミュニティ団体と協力するのも一案。

子供達の明るい未来のために、地域の美化や近所の人との声掛けなど、私たち親ができることを少しずつでもしていくことが犯罪を少ない街にするための一歩なのではないでしょうか。子供が安心して外で遊べるような時代が来ればいいなといつも思う筆者です。

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公式プラチナライター。イギリス在住22年目。いつも読んで下さる皆さんに感謝。Twitterアカウントは@mayonesque18です。よろしくお願いします。

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