「いじめ」は、子供の幼稚園や学校が始まると必ずどこかで出会う社会問題です。自分の子供がその対象になっていなくても、周りで起こっている「いじめ」を子供は敏感に察します。

でも、もし、我が子がいじめの対象に会ってしまったら?子供の異常にいち早く気付くようにするには、普段から親がどんなことに気を付けるべきなのか、こちらで筆者も一人の子供の母として一緒に考えていきたいと思います。

まず、普段から気を付けなければいけないことは?

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親として、子供の様子は常に観察することが子育ての第一条件だろうと思われますが、我が子がいじめに会っていなくても、普段から「子供の居場所を確保する」ことが一番大切なのではないかと思います。

つまり、子供にとって「親が精神的に頼れる場所」と思ってもらえるような対応をすること。何かあった時でなくても普段からコミュニケーションをしっかり取っていれば、親は子供が話さなくなった時にも素早く違和感を感じることができるでしょうし、子供も親に何を打ち明けても「ここは安心だ」と思う気持ちが芽生えるのではないでしょうか。

コミュニケーションを取ることは信頼を得ること

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子供といっても一人の人間。小さくてもプライドもあり、個性もあるものです。日常のコミュニケーションを図ることで、子供と親の間に信頼感が生まれ心の距離も縮まると筆者は思っています。

今、筆者の息子は5歳。イギリスでは既に小学生になりましたが、時に何を聞いてもうるさがって返事をしてくれない時があります。それでも諦めずに会話をする努力をしています。もし、この先、何かあった時に「あの時、もっと息子をわかってあげられていたら」という後悔だけはしたくないという気持ちもあります。誰しも完璧な親ではないからこそ、地道な努力が必要だと思っています。

「虐められる方にも問題がある」と考えるのはNG

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いじめの問題が事件化した時には、被害者はあくまで被害者として報道されますが水面下で「これほどのいじめをされるのには、何かしらの原因が虐められる方にもあったのでは…」と思ってしまう人もいるのが事実。

でもいじめが起こった時は、子供でも大人でも絶対的に虐める方が悪いのです。それは極端な言い方をすればレイプと同じ。レイプ事件も「被害者にも問題があるのでは」と言われるケースもあるようですが、レイプは絶対に100%加害者に非があります。

だからもし、あなたの子供がいじめに会ったとしたらまず、子供の味方になってあげましょう。そして子供に自分の存在価値を確認させ「自分は悪くないんだ」と認識させてあげることが親として大切なことではないでしょうか。

子供は自分を守ってもらえる場所が必要

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先にも述べましたが、いじめに会っている子供にとっては家の中だけが唯一の落ち着く場所なのかも知れません。それなのに、親から「あんたもしっかりしなきゃ」「そのぐらい言い返せばいいじゃないの」などと突き放した言葉を投げかけれらると、子供は家の中でも居場所を失ってしまいます。

小さないじめはそこら中に転がっている

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集団生活には、小さないじめはどこにでも転がっているものです。小さないじめは本人がそうだと認識するかどうかの問題なので大事にならないケースがほとんですが、保育園でも幼稚園でも、幼児同士のいじめは存在します。

そして年齢によって、からかわれたりちょっとした悪口を言われたりのレベルから、仲間外れや無視、友達だと思っていたメンバーからはいつも命令されるだけ、また所有物を隠されたり盗まれたり…。最もひどいのは身体的に暴力を加えたりと、いじめはまさに多岐に渡ります。

子供の出方によって対応を変える

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子供がいじめに会っているようだからということで、子供が辛い気持ちで親に打ち明けるやいなや加害者側に乗り込みにいくということは避けるべきだと筆者は思います。子供も小さいながらプライドを持っていると言いますから、親に打ち明けるまでに相当の努力が必要だったかも知れません。

でも、親がすぐに前に出るとさらにいじめられてしまう可能性もあるのです。大切なのは子供へのいじめのレベルによって、どう対応すべきかを冷静に判断することではないでしょうか。

そして子供との悲しみを共有することが親として最も大切ではないかと筆者は思います。子供は、親に話すことでその苦しみをわかってほしいと訴えているのです。

加害者にすぐ怒るという態度を示すよりもまず第一に、自分の気持ちは寄り添っているということを伝えるためにも「辛かったね」と子供を抱きしめて、「ここは安全だからね」と心安らぐ場所を与えてあげることが何より必要なのではないでしょうか。

身近な経験者の話

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実は筆者の甥っ子(相方の姉の末っ子)がアスペルガー症候群を患っており、そのために社会生活に支障が出るといった具合で、学校生活にも馴染めないという時期がありました。クラスメートからは無視されたり体を押されたりするといういじめに会っていたのですが、義姉は学校に相談したものの虐めているメンバーには発言を控えたそう。

子供に仕返しをされては困るという理由ももちろんありましたが、我が子が孤立してランチを一人でとっていることを聞いて、暫くの間、義姉はランチの時間だけ学校に足を運び、甥っ子と一緒にランチを取っていたそうです。

人によって「いじめ」への対応の仕方はもちろん違います。この義姉の対応に義母は「そういうことをすると、よけいに孫が孤立するのでは」と不安な様子でした。「もっと強くならせなきゃ。」とも言っていました。でも、甥っ子にとったらいじめられていた間は、学校のどこにも安心できる場所はなかったのです。

義姉がランチタイムのわずかな時間だけでも学校に行くことによって、甥っ子は安心できる「母親」という居場所を確保できていたのでは、と筆者は思っています。どこまで親が踏み込むかということは親にとっても課題になります。でも、今では甥っ子は前ほどのいじめを受けなくなったそう。

自閉症で社会性に欠けるために、自分からすすんで友達の輪に入っていくということはできないようですが、少なくとも当時の義姉の対応は間違ってはいかなったのではと思っています。

子供が暴力を受けていれば迷わず相談を

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我が子へのいじめが深刻化している場合は、もちろん学校側や警察などに相談が必要です。酷いいじめを受けているほど子供は親に話せなくなってしまうようなので、殻に閉じこもって自分の存在に自信を失くしている子供に「全面的にあなたのことを肯定しているよ」という姿勢を見せてあげましょう。

そして、親である私たちも相談できる人がいると心強いもの。一人で我が子のいじめに向き合うよりも話せる人がいるだけでほんの少しでもストレスも軽減するでしょう。でもその時に「親のくせに子供の為に何もできない」と落ち込まないことが大切だと思います。自分以外にも我が子の味方はいる、と思うこと。

子供のいじめを見て見ぬふりをする親にだけは絶対になりたくないと筆者は思っています。そして一人で抱えきれなくなったら迷わず誰かに相談したい。それは逃げるのではなく、ひょっとしたら問題への解決にも繋がるかも知れないという突破口になるのです。

自分の子供にいつも向き合おう

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子供が親に話さなければ、つい見逃してしまうだろう「いじめ」問題。私たち親が普段からできることは、子供を信じて、子供が話しやすい環境を作ってあげること。とはいえ、実際に愛する我が子がいじめに会っていると知った時には、何より激しいショックを受けることでしょう。

でも親だからこそ、子供を守れるのです。子供には親しかいません。大切な子供が悲しい思いをしないようにいじめは絶対に許してはいけないのです。そして万が一、我が子が加害者の立場になってしまったとしても、いつもどんな時でも、逃げずに我が子にきちんと向き合ってあげられる親でいたいと筆者は思っています。

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公式プラチナライター。イギリス在住22年目。いつも読んで下さる皆さんに感謝。Twitterアカウントは@mayonesque18です。よろしくお願いします。

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