記事提供:Doctors Me

医師が解説する医療・健康サイト「Doctors Me」編集部です。

親知らずを抜く……一大イベントな気がしますよね。
Doctors Meにも親知らずについての相談が寄せられました。

Q.相談者からの質問

近々、左上の親知らずを抜いてもらおうと思っています。
痛みが無い場合はその日に抜歯をしてくれるのでしょうか?

出典 https://doctors-me.com

A.医師からの回答

ご相談ありがとうございます。来院日に抜歯をするかどうかは歯や歯肉の状態によると思います。

出典 https://doctors-me.com

”状態による”とはいえ、どんな状態だったら抜くの?と知りたいのが患者の心……!

親知らずを抜くタイミングについて、医師にもっと深く聞いてみました。

親知らずを抜く、判断材料って?

ここからは、Doctors Me歯科医師が「親知らずを抜くタイミング」についてお答えします。

親知らずを抜歯するタイミングは、主にレントゲンで判断されています。
歯科を受診すると、通常『パノラマX線写真』という歯の全体像が写るレントゲンを撮ります。
そこで親知らずがあることがわかると、患者さんに「これって抜いた方がいいんでしょうか?」と聞かれることがあります。

親知らずを抜かなければならないというのは不安ですよね。
それでは、親知らずを抜くタイミングについて詳しくお答えします。

「この親知らずは抜きましょう」…どんなときに言われるの?

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親知らずを抜きましょう、とお伝えするときは以下のようなケースです。

1.虫歯になっている場合。
→虫歯を削る器具が届かない場合や歯の並びや顎の開き方によっては、歯を抜くしか治療方法がないケースがあります。

2.虫歯や歯肉炎になる可能性がある場合。
→歯肉が被っていて一部だけ歯が見えている、反対の咬み合わせの歯と咬んでいない場合、抜歯をするとお伝えします。
 虫歯や歯肉の炎症も起きやすいので、体調が悪いときなどは腫れを繰り返すことがあります。
 具体的な状態で言うと、歯肉から一部だけ出ている状態です。(歯の部分とその被っている歯肉の境に歯ブラシがあてずらく、汚れが溜まりやすいので、炎症が起きやすくなります。)

3.親知らずがななめに生えている。
→親知らずが斜めに生えていると、歯並びを悪くすることがあります。

抜歯するのに良いタイミングは?

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親知らずを抜くタイミングは、親知らずの生え具合や炎症具合を見て決めます。

具体的には……
・ときどき「歯に違和感があるな」と感じている程度のとき。
・歯に強い痛みがないとき。
・歯肉に炎症が少ないとき。

歯に強い痛みや歯肉に炎症があると、麻酔が効きずらくなることがあるからです。

炎症が強いときは、一度抗生物質を服用してから改めて来院してもらうこともあります。

「抜きましょう」と言われた親知らず、抜かないとどうなるの?

痛みや腫れの症状が出ます。特に体調が悪いときに痛みや違和感を強く感じます。口が開きずらくなることもあります。

親知らずが虫歯になっている場合、虫歯につまっている汚れやその周りの歯肉の汚れを取ったり、咬み合わせを調整したり、まずは治療ができるように歯を安静にします。そのため抗生物質を服用するので、一旦つらかった症状は落ち着きます。
しかし、これは急性症状を取り除いただけです。そのままにしていると、さらに悪化して、症状が頻繁に現れるようになります。

親知らずを抜かないで残せる場合はあるの?

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親知らずの抜歯を見送るケースをお伝えします。

1.親知らずがきちんと生えている場合
→上下の親不らずが他の臼歯と同じようにきちんと生えているとき。(咬み合わせの面が歯肉に埋まっていない。) 上下で親知らずが咬み合っているときです。

2.親知らずにできた虫歯の治療ができる場合
→治療の器具が入れば、虫歯になった親知らずでも、虫歯の治療をしたり神経を取る治療をすることもあります。

3.親知らずがほかに影響ない場合
→親不らずが顎の骨の中に完全に埋まっていて、その周りの歯や骨に影響を与えることはないと考えられるときです。
 痛みや腫れなどの症状がなければ、すぐに抜く必要はありません。 一生そのまま過ごすこともありますが、定期的に経過観察をしていった方がいいでしょう。

4.ほかの歯の治療に使う場合
→ブリッジや入れ歯をかける歯に親知らずを代わりに使用できる場合もあります。矯正治療で親知らずを動かすこともあります。

ほかにも、妊娠中で緊急性がないときは虫歯の応急処置だけをすることがあります。この場合、妊娠の中期や出産後に抜歯します。

※妊娠中の抜歯はできれば避けましょう。
 特に女性の場合、親知らずが何度か腫れた経験がある方は歯科医に相談するといいですね。

なお、これらを見てご自身で親知らずを抜かないと決めることは控えてください。親知らずが気になる場合は、まず歯科医に相談しましょう。

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最後に医師からアドバイス

「親知らずも自分の歯…できれば抜きたくない」という患者さんもいらっしゃいます。
ですが、他の歯や歯並び、または咬み合わせにまで影響があるときは、残念ながら親知らずを抜く必要があります。

なお、留学や長期海外出張の予定がある人は、渡航前に親知らずを抜いておいた方がいいでしょう。
渡航前は忙しくなりますので、できるだけ余裕をもって早めに親知らずを抜くことをおすすめします。

親知らずを残すとメリットがあるのか、デメリットになるのかは先生とよく相談してみるといいです。

体調の良いときに抜歯することで、抜歯後の違和感も短い期間でなくなります。
まずは親知らずのチェックも兼ねて、定期検診をしてみてはいかがでしょうか。

(監修:Doctors Me 歯科医師)

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