東日本大震災から5年目を迎えている日本

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震災が日本に残した多くの爪痕。

平成23年3月11日に起こった東日本大震災から節目となる5年目を迎えている日本。

そんななか、当時、震災を目の当たりにしたという女子大生の人生相談があるツイートをきっかけに注目を集めているようです。

「この相談者の女の子が今は心おだやかであることを願う」のコメントと共に、読売新聞の「人生案内」への投書と回答をとりあげたのは、ツイッターユーザーの、ものの腐ごりえ@ティア115「ぬ01a」(@gorie66625)さん。

当時の紙面の画像を掲載したこのツイートは多くの人にリツイートされ、現在も大きな反響を呼んでいるようです。

「祖母置き逃げた自分呪う」と見出しのついた人生案内

出典 https://twitter.com

大学生の女子。何をしてもあのことばかりを思い出してしまいます。

あの日、私は祖母と一緒に逃げました。でも祖母は坂道の途中で、「これ以上走れない」と言って座り込みました。

私は祖母を背負おうとしましたが、祖母は頑として私の背中に乗ろうとせず、怒りながら私に「行け、行け」と言いました。

私は祖母に誤りながら一人で逃げました。

祖母は3日後、別れた場所からずっと離れたところで、遺体で発見されました。

気品があって優しい祖母は私の憧れでした。でもその最後は、体育館で魚市場の魚のように転がされ、人間としての尊厳などどこにもない姿だったのです。

助けられたはずの祖母を見殺しにし、自分だけ逃げてしまった。そんな自分を一生呪っていきていくしかないのでしょうか。どうすれば償えますか。

毎日とても苦しくて涙が出ます。助けてください。(A子)

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「祖母置き逃げた自分呪う」というショッキングな見出しのついた読売新聞の人生案内。

震災の際、走れなくなった祖母を背負って逃げようとした女子大生は、それを祖母が頑なに拒んだことで、祖母に謝りながら一人で逃げたといいます。

その後、遺体で発見され「魚のように転がされ、人間としての尊厳などどこにもない姿だった」という祖母。

この出来事について女子大生は「自分を一生呪って生きていくしかないのでしょうか?」「助けて下さい」と綴っています。

この質問に回答したのは心療内科医の海原純子さん

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質問に回答したのは心療内科医の海原純子さん。

海原さんは「お手紙を読みながら涙が止まらなくなりました」としながらも、「あなたが祖母を見殺しにしたとは思えません」と指摘。

女子大生が祖母を置いて逃げてしまったことについて、当時の祖母の心情に寄り添うかたちで、このように回答しています。

お手紙を読みながら涙が止まらなくなりました。こんなに重い苦しみの中でどんなにつらい毎日かと思うとたまりません。

ただあなたは祖母を見殺しにしたと思っていらっしゃいますが、私にはそうとは思えません。

 おばあさまはご自分の意思であなたを一人で行かせたのです。一緒に逃げたら2人とも助からないかもしれない、でもあなた一人なら絶対に助かる。そう判断したからこそ、あなたの背中に乗ることを頑として拒絶したのでしょう。

おばあさまは瞬時の判断力をお持ちでした。その判断力は正しくあなたは生き抜いた。おばあさまの意思の反映です。

人はどんな姿になろうとも外見で尊厳が損なわれることは決してありません。たとえ体育館で転がされるように横たわっていても、おばあさまは凛とした誇りを持って生を全うされたと思います。

 おばあさまの素晴らしさはあなたの中に受け継がれていることを忘れないでください。 
 おばあさまが生きていたらかけたい言葉、してあげたいことを、周りに居る人たちにかけたり、してあげたりして下さい。そのようにして生き抜くことが憧れだったおばあさまの心を生かす道に思えます。 

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女子大生が一人で逃げ、生き抜いたことについて、海原さんは「おばあさまの意思の反映」と答えました。

そして、女子大生が体育館で見た祖母の最後の姿については、「人は外見によって尊厳が損なわれることはない」とした上で、「おばあさまは凛とした誇りを持って生を全うしたと思います」と諭した海原さん。

「おばあさまの素晴らしさはあなたの中に受け継がれていることを忘れないでください」と、絶望に打ちひしがれているという女子大生に対し、祖母の心を生かす道を示しています。

相談者に対する海原さんの回答には思わず涙してしまう人たちも多い

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この新聞相談を読んだ人たちからは質問者様の辛さも回答者様の優しさも伝わってきました」、この女の子が、おばあさんの分まで最後まで生き抜けますように。おばあさんの望み通りに」など様々な声が寄せられているようです。

また、被災地にはこうした思いを抱えた人たちが今も多く存在するといった声もある

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いくら復興が進んだとしても、決して癒えたわけではない被災者の心の傷。

震災の犠牲になった人たちと同じように、被災地には未だにこうした思いを抱えている人たちが大勢いることを忘れてはいけないといった声もあがっています。

私たちを含め生きている人間が、亡くなった人たちの分まで前を向いてしっかり生きていかなくてはいけないということを改めて考えさせられる今回の一件。

当時、女子大生だったという彼女が現在どのような生活をしているかは分かりませんが、海原さんの言葉はきっと彼女に届いたのではないでしょうか?

彼女が心休まる日々を送って暮らせることを切に願っています。

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amaneck このユーザーの他の記事を見る

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