皆さん、覚えているでしょうか?

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今から15年前に、新大久保駅で起きた転落事故のことを覚えていますか?

どんな事故だったのかというと…

平成13年1月26日、韓国人留学生のイ・スヒョン(李季賢)さん(当時26)と、カメラマンの関根史郎さん(当時47)が、ホームから転落した男性を助けようとして線路に降り、3人とも電車にはねられて死亡しました。

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酒に酔って誤って転落した男性を、韓国人留学生のイさんと日本人の関さんが助けようとしたのですが、全員電車にはねられて亡くなってしまったという痛ましい事故でした。

助けた人の中に韓国人留学生がいたということばかりが注目されがちなのですが、この記事の中では事件後のホームの安全対策について書いていきたいと思います。

一体どんな安全対策が講じられてきたのでしょうか?

1. 一部区間でホーム上での酒類販売を自粛した

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この事故を機に、ホームからの転落事故を防ぐ安全対策が急務であるという世論が強まり、同年2月16日JR東日本と東日本キヨスク株式会社は「山手線、及び山手線内を走る総武線(秋葉原~新宿間)・中央線(東京~新宿間)のホーム上での酒類販売を自粛する」ことを決定しました。

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前述した通り、この事件で線路に転落してしまった男性は“酒に酔って”いました。そのため、ホームから転落する理由となった「飲酒」をさせないために、一時的にホームでの酒類販売を自粛することになったのです。(後に利用者からの要望もあり、販売再開)

ホームで販売せずとも、居酒屋などで泥酔した状態でホームに来てしまえば、同じことが起きる可能性は否めませんが、販売再開した当時は賛否様々な意見が飛び交っていました。

2. 列車非常停止ボタンの増設

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「列車非常停止ボタン」はその名の通り、急いで列車を止める必要がある際に押すボタンです。もし誰かが線路に落ちた場合は、速やかにこのボタンを押すことで電車を停止させることができます。(ただし、列車は非常ブレーキを使っても停止までに600m程の距離を要します

新大久保駅での事故後は、次のような基準で列車非常停止ボタンが設置されました。

運転本数の多い全国約2000駅が対象で、06年度末までに約1700駅に設置されました。

JR西日本の場合、ボタンは柱などに20~40メートルごとに設置。列車は1両約20メートルなので1、2両ごとに1カ所の計算になります。よく利用する駅ではボタンの位置を覚えておくといいでしょう。ボタンのない駅では大声で駅員に伝えましょう。駅から緊急停止を連絡できます。

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誰かが線路に落ちた際は、まずこのボタンを押すようにしましょう。助けようと線路に降りることは、自分も事故に遭ってしまう可能性があるからです。電車を停止させ、安全を確保した上で救助しましょう。

3. ホーム下に退避スペースが作られた

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全ての駅に設置されているわけではありませんが、万が一線路に転落してしまった時に、逃げることができるスペースが作られました。

ホームに登ろうと思う人もいらっしゃるかもしれませんが、電車の速度が予測できない以上、一旦退避スペースに逃げて電車が過ぎ去ってから助けを呼ぶのが得策と言えます。

新大久保駅では、事故の翌年にこの退避スペースが設置されました。

4. ホームドアの設置が増えた

電車が来ない時はホームを柵で囲ってしまい、電車が来た時に乗降口の部分のみ柵が開く仕組みのホームドアの設置が増えました。

酔っ払い以外にも、視覚障害を持っている方が線路に転落してしまう事故が多かったため、以前から設置が求められていたのです。東京では、東京メトロがホームドア設置に積極的に取り組み、現在はJRでも多くの駅に設置されるようになってきています。

では、なぜホームドア設置がなかなか増えなかったのでしょう?

これまでは1駅三億〜十数億円、路線によっては2000億円とされる費用がホームドア設置のネックとなっていた。しかし従来の扉よりもコストが低い、ワイヤーやバーが昇降するタイプの新型の導入も始まったことで、コスト削減にもつながっている。

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設置するのに莫大な費用がかかるのです。安全のためとは言え、一度にすべての駅に設置するのは難しいでしょう。現在では、低コストで設置できるホームドアも登場してきているので、今後徐々に増えていくものと思われます。

おわりに

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転落事故以外にも、人身事故など電車のダイヤが乱れ、安全な運行に支障を来すことは多々あります。

様々な安全対策が講じられていますが、結局のところは一人一人の安全意識にかかっていると言っても過言ではありません。

歩きスマホ、黄色い線の外側を歩くなど、危ない行為をしないように心がけたいものです。

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