出典 http://www.amazon.co.jp

記事提供:Cart

2008年に公開され、ヴェネツィア国際映画祭の金獅子賞を受賞したアメリカ映画『レスラー』。

この映画は、かつて大スターだったプロレスラー・ランディ(ザ・ラム)が、自身の体の衰えを自覚しながら、「第二の人生を歩むのか」、それとも「レスラーを続けるのか」で葛藤する物語です。

同作でランディ役を演じたのは、俳優のミッキー・ローク。彼はこの役でゴールデングローブ主演男優賞を受賞するのですが、その受賞理由のひとつは、役柄と彼自身の境遇がぴったり重なっていたことにあるでしょう。

80年代に“セクシーシンボル”として大スターになったミッキー・ローク。しかし、90年代に入ると突然プロボクサーに転向し、これが日本も含めて世間で嘲笑の的になってしまいます。

さらにその後、整形を繰り返したり妻へのDVで逮捕されたり、ドラッグ漬けの生活になったりしたことで多くのバッシングにあい、どん底まで落ちることに…。

80年代にプロレスラーとして輝いていたものの、その後落ちぶれることになったランディの生き様には、まさにこのミッキー自身の境遇が投影されていました。

『レスラー』におけるランディは、ある試合の後に心臓発作を起こしてしまい、医師から「激しい運動を控えなければ命を失くす」と言われ、引退を余儀なくされることになります。

しかし、プロレスなしの人生では何をやっても上手くいかず、ランディは最後、たとえ“死”と隣り合わせであっても、たとえ周囲の近しい人物から止められているとしても、レスラーとして生きていくことを決意。

その再起のリングでランディは、会場に集まったファンに向けてこんな言葉を発します。

「多くの人に『もうムリだ』と言われたが、おれにはこれしかない。

命を縮めるようなまねばかりして、生き急いできたツケはむろん払うしかない。

この人生、大切なものを全て失うこともある。今や耳は遠いし忘れっぽいし、体もガタがきている。

時が過ぎれば人は言う。『あいつはもうダメだ』『終わりだ』『落ち目だ、お払い箱だ』

だが、いいか。おれに『辞めろ』と言う資格があるのは、ファンだけだ」

出典映画『レスラー』

世界中が涙したこのラストシーン。これに感銘を受けていたのが、SMAPの木村拓哉さんと明石家さんまさんです。

2012年に放送された『さんタク』(フジテレビ)の中でこのシーンを観た木村さんは、しみじみと何回も「かっけぇ」と口にし、思わず拍手。

そしてさんまさんが、「『俺に辞めろって言えるのは、ファンだけだ』って、これええね。俺も言おう、これから。かっこええよね。ほんまやわ。ファンじゃないヤツがごちゃごちゃ言うのは失礼やわ」と話すと、これに深く同意していました。

解散騒動に揺れたSMAP。そのなかでひとり、当初から他のメンバーと異なる選択肢をとったと言われるのが木村さんです。

騒動の最中でどんなことを考えていたのか?その真のところは本人にしか分かりませんが、少なくとも「辞めろ」と言っているファンがいないことは、今回の熱いファンたちの行動によって十二分に伝わったことでしょう。

権利侵害申告はこちら

Spotlightのライターなら1記事最大3000円もらえる!日本最大級メディアでライターデビューのチャンス