1月18日(月)にオンエアされた『SMAP×SMAP』の冒頭が急遽一部生放送となり、SMAPのメンバー“5人”全員が出演。生中継へと切り替わった画面の向こうに、中居正広さん、木村拓哉さん、稲垣吾郎さん、草彅剛さん、香取慎吾さんが同じ方向を見据え、並んだ姿が映し出されていました。

そうして現在の心境を直接語られてから早数日。その後も連日報道が加速するのは、SMAPがそれほど国内外の幅広い世代から愛されているという事実の裏返しではないでしょうか。

不安やもどかしさから憶測を立てたくなる気持ちも無理がありません。ですが今は、間違いなく最も大変な状況であるはずのSMAPのメンバーが、直接ファンや関係各位に一番最新の心境を伝えたいと「生放送」という形に踏み切られたこと。言葉や表情、仕草を通して懸命に我々に向き合われた事実を受け止めたい次第です。

ひとりのアーティストの胸中が話題に

日本が誇るシンガーソングライターのスガシカオさん。スマスマの生放送決定が公表される直前の夜に、業界人としてではなくいちファンとしての心境を吐露されていました。生中継で“5人”の胸の内に触れられると決まる前の、最も不安な時期…。Twitterにこぼされたスガシカオさんの言葉は、同じく不安に駆られるSMAPファンにとっての支えに。

このスガさんのツイートは大きな反響を呼び、拡散されていきました。なぜ、スガシカオさんが心境をこぼしたのか。そこには、スガシカオさんがSMAPに心を寄せる、2つの理由が存在していました。

1. 「SMAPとの出会いがなければ、今の自分もなかったかも」

大都心・渋谷区出身のスガシカオさんは大学卒業後、制作会社に就職し、約4年間サラリーマンとして勤務。1997年、シングル「ヒットチャートをかけぬけろ」でメジャーデビューし、ラジオ局のヘビーローテーション、音楽専門誌を中心に活躍され業界を震撼させていきます。そうはいっても一般的な知名度はまだ低い状況でした。

ですが、同年には既に、SMAPのアルバム曲「ココニイルコト」を楽曲提供。そして“あの曲”のオファーが舞い込むに至ります。

元々、SMAPのアルバムの中の楽曲として「ココニイルコト」を提供していた事もあり、「君、歌詞いいから、これに歌詞つけてくんない?」と頼まれて、当初シングル発売するなどの話は一切なかった。

出典 http://ameblo.jp

もともと、SMAPの11枚目のアルバム『SMAP 011 ス』に楽曲「ココニイルコト」を作詞作曲提供されていたスガシカオさん。ジャケットもキュートな同アルバムにはSMAPを代表するナンバー「ダイナマイト」や「セロリ」も収録されています。

そんなバックグラウンドがあり、再びSMAP楽曲の作詞オファーが舞い込みます。何を隠そうその依頼が後の「夜空ノムコウ」を生み出すことに。スガシカオさんが同曲の制作に携わられたことはあまりにも有名ですが、担当されたのはあくまでも作詞であり、作曲はシンガーソングライターの川村結花さんによるものでした。

すっかり依頼を忘れ、締切日に20分で書き上げた

「夜空ノムコウ」の作詞を依頼されたスガは、締切当日までその依頼をすっかり忘れており、締切日に札幌でのライブに向かう途中の羽田空港のロビーにてマネージャーに指摘されて思い出したという。

そのためスガは札幌(新千歳空港)に向かう飛行機の機内とライブ会場の控室で慌てて作詞を行う羽目になった。この時点では題名は「夜空のむこう」とひらがな表記だったが、後に現在のカタカナ表記に修正された。

出典 https://ja.wikipedia.org

信じがたい事実ですが、スガシカオさんはあのSMAP楽曲の依頼であるにも関わらず、締め切り当日まで案件を忘却。慌てて20分で書き上げたといいます。うっかり忘れてしまうも短時間で大ヒットナンバーを作詞するなんて、当時から大物の素質を秘められていたことが伺えますね。

ミリオンセラーと引き換えに始まる、苦悩の日々

歌詞を書いてビクターに行って仮歌を歌ってブースから出てきたら、SMAPのスタッフが大騒ぎしてて、でも俺はそのまま帰って。その後、いつの間にかシングル発売されて、蓋をあけたらあっという間に大ヒット。

「バブル経済崩壊後の日本を象徴する歌詞だ」との評論が尾ひれのように付き、半ば社会現象というような大ヒット。

しかしそれは彼にとって自信というよりも、そのステレオタイプなイメージに苦悩する事になった。

「夜空ノムコウを歌ってくれませんか?」「いや、俺のシングルじゃないですから!」って。

どこに行っても次の作品もそういうのを求められるし、そういうのを歌わなきゃいけないってパブリックイメージが凄く強くて脱却するのが大変だった。

出典 http://ameblo.jp

自分が作詞した楽曲でありながら、セルフカバーを拒む

提供しただけという理由から、発売後も3年間はセルフカバーを拒んでいたという本作。

出典 http://ticketcamp.net

とてつもないヒットゆえに襲う苦悩の日々や、周囲からの暗黙の期待…。スガシカオさん自身に「夜空ノムコウ」を披露していただくことが望まれ続ける中、3年にも渡ってセルフカヴァーを拒んでいたという過去が存在していました。

頑なに歌わずにいたのは、決してプレッシャーなどではなく、他でもない“彼ら”への誠意があったからに過ぎません。

3年もセルフカヴァーを拒んだのには、SMAPに義理立てがあり、頼まれたから作っただけということで、スガは公の場で「夜空ノムコウ」の歌唱を行わず、ライブでも一切歌うことはなかった。

しかし、教科書掲載や卒業式での楽曲使用、さまざまなカヴァーバージョンが出てきたことで「スタンダード」となった事を受けて自ら歌うことを決意。スガ自身はもはや「自分の曲」という印象はさらさらなく、他人の曲をアレンジするスタンスで挑んだという。また、現在においても、SMAPのこの曲を愛して誰かに伝えようとする心意気には敵わないと認めている

出典 https://ja.wikipedia.org

あぁ…音楽の授業で歌った…遠い記憶が蘇った方も多いかもしれません。SMAPへの義理立てや、彼らへの想いは胸に詰まされるほどです。「SMAPのこの曲を愛して誰かに伝えようとする心意気には敵わない」と語っていたスガシカオさん。連日のSMAP「解散」「空中分解」「分裂」「独立」といったあまりに辛い報道を受け、“ひとりのファンとしてSMAPにはずっと歌い続けて欲しいな”というツイートが、改めて深く沁みます。

「SMAPとの出会いがなければ、今の自分もなかったかもしれない」。この想いがあるからこそ、ひたすらSMAPに心を寄せられていました。そして、渦中のSMAPへ寄り添うもうひとつの理由は、スガシカオさんご自身の「独立経験」からくるものだったのではないでしょうか。

2. 絶頂期での「独立」。インディーズ歌手としてゼロから再出発していた

2011年10月、オフィスオーガスタからの独立を発表。

2012年6月、レコード会社・マネジメント会社と契約を結ばず、完全フリーランスとなって初となる音源、配信限定シングル「Re:you/傷口」をリリース。

出典 https://ja.wikipedia.org

音楽界を牽引し、メジャーで活躍していたスガシカオさんですが、2011年に突然、事務所を独立し、すべてをひとりでこなさなければならないフリーランスのインディーズアーティストへと転身をされています。

事務所独立。フリーシンガー転身を決断した理由とは…

出典 http://www.cinra.net

メジャーのパッケージ感がすごく嫌だったんですよ。自分が心血注いで作った曲って、生々しい形で人に伝わってほしいんですけど、僕の手を離れて、いろんなところをめぐって、その間にジャケットとかPVができて、商品になって僕のところに戻ってくる頃には、生々しさがなくなっちゃう感じがしたんですよね。その感じって、リスナーにも届いちゃうと思うんです。歌詞のメッセージ性にしても、「もっと生々しく響かないと意味ないじゃん」って思ったんですよね。

出典 http://www.cinra.net

(インディーズでの活動は)めちゃめちゃ生々しかったですね。「なぜ俺はいまこの歌詞を書かなきゃならなかったのか?」っていうところまで、リスナーにちゃんと聴いてもらえたし、曲ができあがって1週間後に、「先週Twitterで『できた!』って言った曲です」って言って配信とかもしてたんですよ。

「ホントにスガシカオが作ったんだ」とか、「夜中の1時に完成したんだ」ってわかると、より曲に説得力が出るというか。シンガーソングライターって、そういうものだと思うんですよ。「この人がなぜこの曲を書く必要があったのか?」というところまで伝わらないと、曲が伝わりきらない。ジャケットも自分でデザインして、録音も自分でやって、ホントに何から何まで自分でやってるところを、リスナーに見てもらったんです。

出典 http://www.cinra.net

インディーズであれば、生々しいぐらいに「スガシカオの音楽」を伝えることができる。その一方で、プロモーションにはかなり苦戦されたともいいます。スガさんは、TwitterやFacebook、メルマガで自ら告知。ユーザーが敏感で噓偽りが許されないSNSとあって、より本音でリスナーに向き合い説得力が増したと話されていました。

メジャーとインディーズ、両方を経験したからこそ、再びの決断へ

出典 http://ameblo.jp

2011年に独立して、「もうメジャーに戻ることはないかなあ」って思ってたんですよ。でも、SPEEDSTARの方が足しげくライブに来てくださって。僕はメジャーの方法論についていけなくなった部分があって、それでメジャーをやめたんですけど、その考えを理解しつつ、「インディーズでやってることの延長線上で、最大限協力するので、もう1回メジャーでやりませんか?」っていう話をしてくれて、1年ぐらい話し合った結果、「新しいやり方を見つけられるのかもしれない」と思って、契約をしました。

出典 http://www.cinra.net

インディーズ転身、生の音楽活動に向き合ったからこそ、スガシカオさんは再び決断の時を迎えます。ビクターエンタテイメント内のレーベル、SPEEDSTAR RECORDS(スピードスターレコーズ)からの熱烈なラブコール。スガシカオさんは、インディーズで得たすべてを活かした上での新たな扉を開き、2014年にメジャーシーンに完全復帰されます。

真偽は分かりませんが、現在「独立」という言葉とともに報道が加速しているSMAP。実際に絶頂期で独立を経験されていたスガシカオさんだからこそ、今のSMAPに対し、いち経験者として心を寄せたくなる瞬間があったのかもしれません。

経験した者にしか分からない境地

出典 http://ameblo.jp

そしてスガシカオさんは、2016年1月20日、6年ぶりのオリジナルアルバム『THE LAST』をリリース。ドキッとするタイトルそのままに、最後のつもりで産み落としたという今のスガシカオさんのすべてが、“真空パッケージ”と代された本作に閉じ込められているといいます。

最後に、頂点からの独立を経験した希有なトップアーティストが、2度目のメジャーデビューアルバムへ込めた心境をご紹介し、記事の締め括りとしたいと思います。

J-POPになる前のスガ シカオ。
この2度目のメジャーデビューアルバムは、そんなアルバムです。

FUNKでもなく、ROCKでもなく、剥き出しのスガ シカオそのものなんです。
1度目もそうだったけど、デビューの前だけに存在する、瞬間で消えてしまう閃光のようなキラメキと衝撃。

この真空パッケージを、たくさんの人に体感してほしい。

出典 http://www.jvcmusic.co.jp

この記事を書いたユーザー

くろりん このユーザーの他の記事を見る

有名人の意外な素顔・夫婦愛を中心に書いています。まだ世の中で隠れている素敵な出来事に、スポットライトを当てることが出来たら嬉しいです。

権利侵害申告はこちら

Spotlightのライターなら1記事最大3000円もらえる!日本最大級メディアでライターデビューのチャンス