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医師が解説する医療・健康サイト「Doctors Me」編集部です。
下腹部の痛みというのは不快なものですよね。特に、女性は生理の関係などで下腹部痛に悩まされる機会は多いもの。
生理痛はもちろんのこと、排卵の時の不快感を強く感じられる方も結構いらっしゃるように感じます。ほかにも老若男女を問わず、排便に関する下腹部の不快感、特におなかの風邪をひいたときや冷たいもの、刺激物を食べすぎたときの下痢の痛みもあります。さらに、これまた女性に比較的多いとされる便秘による腹痛などもほとんどの方が経験されたことがあるかと思います。

下腹部の痛みは部位はあまり珍しいものではないことから、ほかの部分の痛みより軽視されがちな面がありますが、実は下腹部痛は何らかの病気のサインであることもよくあります。
今回は、症状として下腹部痛が起こる疾患のひとつである「骨盤腹膜炎」という病気について医師に解説していただきました。

骨盤腹膜炎の原因は?

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「骨盤腹膜炎」とは、骨盤の内部にある臓器を覆っている、腹膜と呼ばれる薄い膜が何らかの細菌などによって感染を起こしたものをいいます。
骨盤内部にはよく知られているように、子宮・卵巣や卵管などの女性の生殖機能に直接かかわる大切な器官が収められており、この部分が炎症を起こしてしまうと不妊の原因になったりすることがあります。
この骨盤腹膜炎を起こす原因としては、まず、膣からの上行性の感染が挙げられます。
膣から侵入した細菌が、まず子宮頚管や子宮内膜に炎症を起こし、骨盤内膜炎の原因となるのです。
この細菌というのは主に、性感染症(STD)の一つとして知られるクラミジア感染症や淋菌であると考えられています。

つまり、セックスが原因で感染することが最も多いとされています。
それ以外に避妊目的で子宮内に挿入して使用するIUDと呼ばれる器具を長い時間交換せず、不潔になることによって発症することもあるといわれています。

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緑色のおりものが出たら要注意!?骨盤腹膜炎の症状は?

骨盤腹膜炎の症状としては、
・においが強い
・緑や黄色など色のついたおりもの
・発熱
・悪寒
などが挙げられます。

症状が進んでくると、腹膜がその周囲の臓器と癒着してしまい、腹部の強いハリや痛み、便通の異常などが出現する場合もあります。
症状を放置すると、膿がたまる場合もあります。

放置しておくと不妊の原因に!すぐに婦人科受診を

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これらの症状があり、ご自身が「骨盤腹膜炎」ではないかなと思われる方は、まず一刻も早く婦人科を受診することが大切です。つらい症状もさることながら、「骨盤腹膜炎」は特に、卵管が腹膜と癒着してしまうと、もともと細い卵子の通り道である卵管が通れなくなり、不妊の原因になることも知られています。将来的に子どもを持ちたいなという希望のある方は、特に、すぐに治療を開始することが大切ですね。

婦人科では、菌を殺すような抗生物質による治療が行われることが多いですが、癒着が強かったり、局所的に化膿して腫れていたりすると手術を要する場合もあります。

【医師からのアドバイス】

性交渉のときにはどんな場合にも、例えばピルなどを服用していたとしても、完全に信用のおける相手でない場合はコンドームを着用することを心がけたいです。また、おかしいなと思ったら大事に至る前に早めに婦人科を受診する習慣をつけることが大切ですね。
(監修:Doctors Me 医師)

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