「僕は精子提供の仕事をフルタイムでしているんだ。」思わずギョッとしてしまう台詞を言うのはイギリス、ベッドフォードシャー州に住むサイモン・ワトソンさん(41歳)。彼は週に1度のペースでこれまで実に800人以上もの女性に精子を提供して来ました。

精子提供歴16年のサイモンさん

出典 https://www.youtube.com

サイモンさん自身は、ニ度の結婚歴があり最初の妻との間に18歳と19歳の息子が二人、そして二度目の妻との間には10歳の娘がいます。華族も友人もサイモンさんがしていることを知っているそうですが「秘密にすることじゃないよ。」と堂々と精子提供ビジネスをしています。

自分の精子を他人に提供することを始めたのは最初の妻との離婚後だそう。それ以降自分の「仕事」を周りに否定はされなくても、二度目の妻は理解に苦しんだ様子で、結婚生活を長続きさせることはできなかったそうです。

一回50ポンドで精子を提供

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以前は精子バンクに登録していたというサイモンさんですが、便利性を考えて今ではFacebookにサイトを立ち上げ個人的にビジネスをしているそうです。「連絡が来ればサービスエリアで容器に入った精子を渡すだけさ。」

これまでほとんどの依頼を断らずに受けてきたサイモンさんですが「ドラッグ常習者にだけはさすがに提供したくはないね。」と話しています。

なぜ、精子提供ビジネスを始めたのか

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サイモンさんによると、不幸にもこれまでの結婚生活は破たんしましたが「僕自身はもっと子供が欲しかったんだ」ということで「それなら子供が欲しい女性に精子を提供しよう」と思いついたのだそう。

個人的にやり取りするためにリスクは自分で背負わなければいけないのですが、幸い今までクレームは全くないそうです。ただ過去に1人の女性に「無料で提供するべきよ」と言われたことがあるとサイモンさんは言います。

「1回50ポンド(約8,300円)で精子を提供するのは悪くないと思うよ。本当ならもっと高いし時間もかかることだけど、僕の場合は待ち合わせて渡すだけだからね。」でもこの簡単な精子提供に批判する専門家も。

本来、子作りは慎重にするべき

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子供ができるということは神聖で特別なこと。それと同時に子作り自体にも慎重に取り組むべきだとある専門家は言います。「精子提供する人の遺伝子的な脆弱性やその人自身の病気、性感染症などを詳しく知ることをせずにその精子を使って妊娠することは危険です。」

確かに専門家の言うことは一理あると筆者も思います。一般で行われている「不妊治療」がどれだけ時間と費用がかかるのかを考えると、決して子供を作ることは安易ではないということなのです。そしてまた、安易であるべきではないのです。

1000人まで増やしたいとは言うけれど…

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サイモンさんは「4年以内に自分の子供が1000人になればいいなと思う。」と呑気なことを言っていますがこれに対して「無責任すぎる」と批判が。サイモンさんはイギリス国内だけでなく、アジアや他ヨーロッパ諸国の女性にも精子を提供しています。

そうすると将来、その子供達には知らない「きょうだい」が世界中に増えることになるのです。更にはもし彼らがどこかで出会って子供ができたりした場合は「血の繋がった親同士の子供」が生まれるわけです。

サイモンさんは、子供ができなくて困っている女性の親切な助けをしているつもりでしょうが、自分と血が繋がった何百人もの子供がいるということの重大性を理解していないような気もします。

イギリスでは精子提供者は、「出生証明書に名前は記載されず法的な親権を一切持たない」という法律が定められています。ただ、子供が18歳に達し生物学上の親を知りたいと思えば探すことができるので、サイモンさんの元に自分の子供が訪れてくる可能性もあるでしょう。

その時にサイモンさんの子供達それぞれが「実は腹違いのきょうだいが1000人ほどいるんだ」と聞かされた時に受けるショックは半端ではないと想像できます。週一ペースで精子を提供する「フルタイムビジネス」と豪語しているサイモンさんですが、今一度自分がしていることの重みを考えてほしいと思う筆者です。

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公式プラチナライター。イギリス在住22年目。いつも読んで下さる皆さんに感謝。Twitterアカウントは@mayonesque18です。よろしくお願いします。

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