長年の「一人っ子政策」が廃止された中国。これで我が子にきょうだいを作ることができると喜んだのも束の間、中国では仕事を持っている女性たちに会社側が「スケジュールに合わせて妊娠するように」という通達をしていることが判明。会社側の都合に反して妊娠した女性は解雇されるという不当な扱いを受けていることもわかりました。

河南省のある会社が話題に

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河南省、焦作市のある会社が「採用になれば向こう1年間は会社の売り上げに協力すること。つまりその期間中の妊娠は禁止。更に妊娠に関しては会社のスケジュールと調整したうえで、会社側の許可を得てすること。」という社内規約を発表したために、今、SNSで物議を醸しています。

これだけ聞いていると「個人の出産事情になぜ会社が関係あるのか」と思う人も少なくないでしょう。でも会社側は「ギリギリの経費で賄っているために、少ない従業員の数人が同時期に妊娠してしまうと、休暇を取っている間に新人を雇う余裕がなく、必然的に残りの従業員の残業が増える。そうすると不公平だ」という主張をしています。

会社の規約に反して妊娠すれば罰金

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この会社では規約に反して女性従業員が妊娠した場合は、1000元(約18,000円)もの罰金が科せられるそう。中国では64%の女性が仕事を持っています。一人っ子政策が廃止になったとはいえ、その裏側でこういう社会問題も抱えなければならないのです。もちろん初めて妊娠する女性にも同じ条件が科せられるとのこと。

まだまだグレイゾーンが残る中国の制度

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2012年に、中国では女性への労務法が改正されました。出産休暇がこれまで90日であったのが98日に延長になり、帝王切開や困難な出産の場合はそれに応じて98日以上の出産休暇をもらえるということになったのです。

それでも、まだまだグレイゾーンが存在するのが事実。法が改正されたとはいえ実際に雇う会社側の条約があればそれに従わないと解雇されるという不本意な結果にもなるのです。会社側が従業員の妊娠が判明した途端、給料をカットし役職から外すといういわば「虐め」的な対応を取るように。

女性従業員からすればきちんと出産休暇を得て職場に復帰したいと考えるにも関わらず、上司からの社内連絡を切られたり、職場にいさせにくいように扱われてしまうことも多々あるとか。自分で退社した場合には当然退職金などの金額も違ってきます。妊娠したことで社会的差別を受けている女性は少なくないのです。

解雇をせずに契約を更新しないやり方

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会社によっては妊娠した従業員女性を解雇をしてしまうと訴えられる恐れがあることから、わざと解雇をせず契約更新を止めるというやり方で、結局女性が辞めざるを得ない状況を作るところも。

都市や会社により雇用契約が違ってきますが、全体的に女性にとって働きにくい社会が未だに残っている様子。中国の一人っ子政策廃止の裏側には、まだまだ隠れた社会問題が存在すると認めざるをえません。

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公式プラチナライター。イギリス在住22年目。いつも読んで下さる皆さんに感謝。Twitterアカウントは@mayonesque18です。よろしくお願いします。

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