身分証明書としてよく使われるのが運転免許証やパスポート。今、イギリスでこれらのドキュメントの性別欄を取り払うべきか否かという議論が行われています。

「女性と平等のための特別委員会」のチーフであるマリア・ミラーさんは「トランスジェンダーに悩み、未だにどちらの性別を名乗っていいかわからないという人のヘルプになるのでは」と、イギリスのパスポートや運転免許証の性別欄をなくすように政府に訴えています。

イギリスもオーストラリアに倣うべき

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ミラーさんは「必ずしもこれらの身分証明書に性別が必要不可欠だとは思えません」として、イギリスもオーストラリアに倣い、まさに新しい時代の象徴としていっそのことパスポートや免許証から性別欄を失くしてしまった方がいいのではと提案。

オーストラリアでは世界初の新しい表記

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オーストラリアでは2011年に世界で初めての「X」という性別表記がパスポートにできました。これはintermediate(中間)を意味し、トランスジェンダーやインターセックスと呼ばれる男女どちらでもない性別を持つ人がこの表記を選べるようになったのです。

でも身体と心の性が一致しない性同一性障がいの人は「X」を選ぶことはできません。ただ、性転換手術をしていなくても医師の診断書があればM(男性)かF(女性)のどちらかを選ぶことはできるそうです。

パスポート上の性別表記に関しての決まりは国によって違います。でも、オーストラリアで性別「X」が生まれた最大の目的は差別意識を失くすためでした。パスポートに表記された性別と見た目とのギャップにより空港職員に止められたり、色々プライベートな質問をされたりと過去からトラブルがあることから、旅行者にとってそういう不愉快な足止めを減らすために第3の性別表記が用いられるようになったのです。

性の問題は世界各国で考えなければいけないこと

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「X」と表記すること自体がそもそも差別なのではないかという声も実はあるために、今回イギリスでは性別を全く表記しないという方向での議論が交わされているそう。

世界が少しずつ変わろうとしている?

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これまでは当たり前のように男女2つの選択肢しかありませんでした。でも今やトランスジェンダーは立派な社会問題。見て見ぬふりをできないほどの人が性の問題に悩んでいます。それを解決するには、まず男女どちらかに当てはめなければならないという状況を減らすことではないでしょうか。

性差別のない社会になれば…

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オーストラリアを初めとして、もしイギリスもパスポートのような重要な身分証明書の性別欄がなくなれば、これは大きな改革になりセクシュアルマイノリティにとって非常に意味のあることとなるでしょう。

イギリスでは、来週この議題に決着がつくそうです。筆者の身近にも性の問題で悩む人がいます。その人たちの為にも社会が住みやすくなってほしい。昔とは違い、今は時代も人も変化しています。それを認めあらゆることを前に進めるべきではないでしょうか。

そしてまだまだこの問題が社会で受け入れられにくい日本でも、いずれパスポートの性別欄表記がなくなる時代がくればいいなと思う筆者です。これから先、世界はどのように変わっていくのでしょうか。どう変わるにしろ、社会で性差別が少しでも減ってくれるのを願う筆者です。

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公式プラチナライター。イギリス在住22年目。いつも読んで下さる皆さんに感謝。Twitterアカウントは@mayonesque18です。よろしくお願いします。

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