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日本では、結婚した夫婦の約3分の1が離婚すると言われています。

離婚時に決めるべきこととして、財産分与、親権、慰謝料、養育費などがありますが、中でも養育費はお子さんを育てる上で重要な費用です。

しかし、実際に支払われているケースがどれくらいか、皆さんご存知でしょうか?

養育費が支払われている割合は…

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離婚による母子家庭が増える中、父親から養育費を受けているのは約20%と低迷している。

国はあの手この手の施策で支払いを促すが大きな効果は見えず、子供が離れて暮らす親からも愛され「生活を保障される権利」は、守られていないのが実情だ。

出典 http://www.nikkei.com

わずか20%という数字なのです…。もちろん、離婚時の取り決めで養育費ナシにする場合もあると思いますが、取り決めをしても支払わないケースは多々あるのです。

こうした養育費未払いは子どもの貧困の一因でもあるため、国も次のような対策を打ち出していました。

離婚届の欄に…

出典 http://reform-yk.com

国は、養育費が滞れば将来分まで差し押さえできるとした改正民事執行法を04年に施行。

昨年4月施行の改正民法は離婚時に子供の利益を最優先して、養育費の金額や、親子の面会交流の頻度などを決めるよう規定。

離婚届にはこの2点を決めたかを記入するチェック欄が新設された。

出典 http://www.nikkei.com

2004年からは、養育費を滞納した場合は将来分までの養育費の差し押さえが出来るよう、民法を改正しています。

また、離婚届にお子さんとの面会、養育費の取り決めについてのチェック欄も設けられました。

しかし、このチェック欄に記入をしなくても離婚届は受理されるので、きちんと機能しているのか?というと疑問が残ります。

そういった意味では、離婚時の取り決めの内容を公正証書にするのが一番確実と言えそうです。

現行の民法では、将来分の養育費についても強制執行することが可能となっていますが、様々な事情で養育費の滞納をそのままにしている方は少なくありません。

本来もらえるはずの養育費が支払われず、大変な思いをしながら子育てをしている方に是非覚えておいて頂きたいことがあります。

それは「養育費の請求には時効がある」ということです。

遡って請求できるのは5年まで

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離婚の際、養育費を合意したり、調停、審判で金額が定まっている、ということがあります。その後、養育費が支払われなくなった場合、消滅時効が適用されます。

消滅時効の期間は5年となります。

出典 http://www.mc-law.jp

離婚調停その他で養育費の金額や期限(お子さんの大学卒業まで、など)を取り決めている場合は、遡って5年までの養育費が請求できます。

つまり、仮に10年間養育費が支払われていなかったとしても、請求できるのは5年前までになるので、残りの5年分は請求できないことになります。

ですから、滞納が始まったら出来るだけ早く請求することが得策です。

離婚時に取り決めをしていない場合は5年の時効が適用されず、家庭裁判所で養育費の金額や遡る期間が審判されます。

遡る期間(養育費支払の始期)については、裁判所に大きな裁量があります。裁判所が判断する要素しては、現実の支払能力が大きいです。

特に、不払い期間が長期間に及ぶ場合、累積額が多額となるので、資力は現実的な問題となり得ます。逆に言えば、資力において、義務者(請求を受けた方)に問題がなく、かつ、不払いを正当化できるような特殊事情がないならば、遡ることについて制限は少ないです。

出典 http://www.mc-law.jp

現在の支払い能力が低ければ、支払ってもらえる養育費の金額もそれ相応になってしまう可能性は否めません。

このご時世ですから、もし失業していて収入がないとなれば最悪の事態も考えられます。

では、取り決めをしていない場合はどれ位前まで請求出来るのでしょう?

多くの裁判例では、その案件特有の特殊事情の影響を強く受けています。

敢えて、特殊事情の少ない案件の裁判例をまとめると、申立時より5年前が多く、次に申立時というものが続くという傾向が見て取れます。

出典 http://www.mc-law.jp

多くの場合は「支払えない事情」の影響を受けており、そういった事情が少ない判例でも、5年前までが多いとのこと。

やはり離婚時に書面に残しておくのが一番良いようです。

おわりに

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養育費はお子さんの権利でもあります。離婚しても、お子さんの親だという事実は変わりません。

離れて暮らすまでには様々な事情があると思いますが、お子さんの生活を守るためにも離婚時に養育費についてはしっかり話し合い、支払う側になった場合は滞納しないようにしたいものです。

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