「フジファブリック」というロック・バンドをご存知ですか?

出典 http://www.fujifabric.com

フジファブリックは2004年に5人編成(当時)でメジャーデビューした実力派ロックバンド。デビューシングル『桜の季節』や代表曲となった『若者のすべて』『茜色の夕日』など、数々の名曲を世に送り出してきました。

斬新なのにポピュラリティーを感じさせるメロディ-、どこか懐かしい日本情緒に溢れた歌詞には、変態的で生々しい毒っ気も孕んでいます。楽しいのにたまらなく切ない、ロック&ポップの混合種といったところでしょうか。

現在は、金澤ダイスケさん(キーボード)、加藤慎一さん(ベース)、山内総一郎さん(ボーカル、ギター)の3人編成となり、その活躍はめざましいものがありますが、12月24日のクリスマス・イブは、バンドの初代ボーカルで中心的存在だった志村正彦さんの命日でもありました。

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こちらは結成時のオリジナルメンバー時代のフジファブリック。中央にいるのが志村さんです。

クリスマスが訪れる度に、何年経っても思い出してしまうな…

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志村正彦(しむら まさひこ)
生年月日:1980年7月10日
出身地:山梨県 山梨市
死没:2009年12月24日
ロックバンド『フジファブリック』のボーカルとギターを担当。存命時は同バンドのほとんどの曲の作詞・作曲を手がけていらっしゃいました。

いまから7年前のクリスマス・イブに志村さんが急逝、享年29歳

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当時、周囲関係者の証言や志村さんの体調も良好だったことから「自殺などでは絶対ない」と報道されるも、「うつによる薬や脱法ハーブ(危険ドラッグ)が原因ではないのか?」といった話も浮上するも、死因は「病名不詳」とだけ公式発表されています。

早すぎた天才の死。間違いなく日本のロックシーンの宝でした…

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志村正彦という天才の早すぎる死は、日本のロックシーンへ大きすぎる損失をもたらしました。

そのことは、奥田民生さん、桜井和寿さん(Mr.Children)、後藤正文さん(ASIAN KUNG-FU GENERATION)など現在の日本の音楽シーンをリードするアーティスト達の声からも伺い知ることができます。

『奥田民生志村正彦』をやりたかった

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奥田民生さんは、フジファブリックの所属事務所の大先輩。志村さんもご自身の音楽のルーツはユニコーンにあり、多大な影響を受けたと公言されています。そんな奥田さんは志村さんの才能を高く評価していた一人。

奥田さんと志村さんは、ある雑誌の対談で『奥田民生志村正彦』という名のグループを結成して「ギラギラした音をやりたい、ギターを歪ませたい」と話していました。しかし、その夢のユニットが実現する日はやって来ることはありませんでした。

奥田さんは志村さんに対しての追悼コメントを公式には発表していません。が、その当時に奥田さんがご自身のソロ・ライブで、フジファブリックの代表曲『茜色の夕日』を熱唱。曲の最後に感極まって、大粒の涙を流していた姿がとても印象に残っています。

ロックアーティストとしては、ある­意味勝ちだよ

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桜井和寿さん:「フジファブリックって名前は聞いた事あったけど、ちゃんと聞こう­とした事がなかった。こんな名曲達を残して死ぬのは、ロックアーティストとしてはある­意味勝ちだよ。でも、もっともっと名曲が生まれてたと思うと惜しくてたまらない­。

志村はこの世にはいないけど、人が死ぬのは人から忘れ去られた時­。こんなにいっぱい思ってる人・作品に感動してる人がいるんだ。み­んなの中でずっと生き続けているんだな」

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私にはわかりません。 わからないけれど、理由なんてわからなくてもいい気がします

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後藤正文さん:「地球上の全てのものごとは絶えず変化し続けている。留まることを許されていない。生命は、生まれたときから死ぬことが決まっている。皆、平等に死からは逃れられない。

それでも誰かの死を前にして、悲しかったり寂しかったりするのはなぜでしょう。なんだか言いようのない気持ちになったりするのはなぜでしょう。 

私にはわかりません。わからないけれど、理由なんてわからなくてもいい気がします。
それを丸ごとポケットにしまいこんで、私は進もう。」

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そしてクリスマスの季節がやってくる度に、志村さんを偲び、リスペクトしてやまないツイートが途絶えることなく投稿されているのです。

心に響く、涙なしでは聴けない曲達をありがとう

志村正彦のような天才にはもう出会えないんじゃないかなぁ

命日である12/24に毎年開催のフジファブリックナイト

志村正彦という男がいつも フジファブリックにはいるって事を感じてほしい

フジファブリックが大好きです

リアルタイムで聴いていたファンはもとより、志村さんの死後にフジファブリックの音楽に触れて、ファンになったという若い世代もたくさんいます。

彼が残した音楽は時を越えて、いまもリスナーの心を揺さぶってやまないようです。

顔であるボーカルの死、頭をよぎったのは“解散”の二文字

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山内さん:「志村君がいなくなったことで、一気に目の前が見えなくなったし、見ようともしなかった。バンドをどうするかはすぐには考えられない、とにかく決まってることだけやろうと思って…。

それから志村君の悲願だった富士急ハイランドでライブ(フジフジ富士Q)を終えて、フジファブリックだけの音や言葉を失くしたくないって思ったんです。だから3人でやっていこうと思った。だったら歌がないと。「歌えるんだったら歌っていこう」って気持ちで、二人の前で「俺が歌う」って言ったんです。

そうしたら二人は「どうぞどうぞ」って」

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ほとんどの曲制作を担当していたバンドの中核がいなくなったら、活動自体もう続けられないと誰もが思いますよね?でも、残されたメンバーたちは、この最大の試練を乗り越えて活動を続けます。

「志村がいた頃の方がよかった」
と言われようが、その歩みを止めることはなかった彼ら。そして2014年、“ある偉業”を達成することになったのです。

志村在籍時にも果たせなかった“日本武道館”でのワンマン・ライブを実現

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武道館ライブ成功は、志村さんに代わってボーカルを務めた“山内さんボーカルとしての”フジファブリック”が、世間に完全に認知されたという証明でした。

感動の武道館ライブの模様はコチラ

出典 YouTube

志村さんと常に比較されてきたフジファブリック。彼らが成功すればするほどに、志村さんの評価も上がってしまうのはどこか皮肉な話だったのかもしれません。

“志村さんがいた”フジファブリックが、現在のバンドの根幹であることは間違いありませんが、それに負けないよう、追いつき追い越そうと目の前の音楽と向かい合い続けた結果、3人は日本を代表するロックバンドの一つに成長し認められました。

筆者は当時のフジファブリックも、現在のフジファブリックも変わらず大好きです。本記事を通じて、彼らの音楽に触れてみたいと思ってくれたら何より嬉しく思います。

最後にバンドの代表曲である『若者のすべて』『茜色の夕日』と、志村さん最後のシングル発表曲となった『Sugar!!』のPVを紹介してお別れです。

フジファブリック:「若者のすべて」

出典 YouTube

フジファブリックのファンでない方でも、一度は耳にしたことがあるであろう代表曲ですが、志村さんはかつて両国国技館でのライブで、こんな発言をされていました。

志村さん:「歌詞ってモンは不思議なもんで。創った当初とは、詩を書いている時と、曲を作って発売して、また自分の曲を聴くんですけども。解釈が違うんですよ。同じ歌詞なのに。解釈は違うんだけど、共感できたりするという。自分で共感してしまうという。

もちろん、曲を聴いてもらえばいいんですけど、今回のツアーで言いたいなと思ったのは、何かあるたびに、例えば、センチメンタルになった日だったり、人を結果的に裏切る事になったりした日だとか、嘘ついた日、逆に素直になった日、色んな日があると思うんですけど、そんな日の度に立ち止まっていろいろ考えていたんですよ。僕は。

だったら、それはちょっともったいないなという気がしてきまして。だったら、BGMとか鳴らしながら歩きながら、感傷に浸るっていうのが得じゃないかなと思って。

だから言ってしまえば、止まってるより歩きながら悩んで。一生死ぬまで楽しく過ごした方がいいんじゃないかということに、26~7になってようやく気づきまして。そういう曲を作ったわけであります。

というわけでその『若者のすべて』やります。」

出典フジファブリックのライブDVD『Live at 両国国技館』より参照

フジファブリック:「茜色の夕日」

出典 YouTube

個人的にフジファブリックで1番お気に入りな曲です。「夕日」という言葉、情景が、ここまで歌詞とメロデイーに愛しく、美しくリンクした曲を私は他に知りません。

フジファブリック:「Sugar!!」

出典 YouTube

『Sugar!!』の歌詞には、全力で走れ 全力で走れ 滑走路用意出来てるぜ 上空で光れ 上空で光れ 遠くまで”というフレーズがあるのですが、志村さんが閃光の如く駆け抜けた29年間の人生を、まさに象徴しているかのようです。

フジファブリックは3人編成です。でも彼らを愛する人達の心の中には、いつまでも“4人目”がいます。

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