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育児休暇を取得するのは、ほとんどが女性です。最近では、男性も育児休暇の取得が徐々に増えてはいますが、それでもマイノリティであるということに変わりはありません。

そんな中、衆議院議員の宮崎謙介議員男性議員で初の育休取得を申請したことが話題になっています。

まずは、現時点での日本の国会議員の産休・育休制度について見ていきましょう。

日本の国会には正式な産休・育休制度がない

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日本の国会議員は、特別公務員という立場にあります。そのため、労働基準法の適用外の人というのが現実です。

そして、育児休暇については男女共に規定そのものがありませんが、産休については次のように定められています。

出産については、衆議院規則185条で「議員が出産のため議院に出席できないときは、日数を定めて、あらかじめ議長に欠席届を提出することができる」と規定。

参院にも同様の規定があり、これまでに橋本聖子参院議員ら、衆参で計9人の女性議員が取っている。

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つまり、正式に産休の制度が存在しているのではなく、“出産を理由に”欠席届を出すことが認められているに過ぎません。

ちなみに、日本で現職の国会議員の産休が議論されたのは、2000年の橋本聖子議員の出産の時のこと。意外と最近のことなのです。

また、産後についても一般企業で働く女性の場合、産後8週間(医師の許可があれば6週間)は働けないことになっていますが、国会議員はその規定外となっています。

そのため橋本議員は、産後わずか1週間で国会に復帰していました。

この橋本議員の出産は、国会や地方議会を問わず多くの女性議員に影響を与え、議員の産休・育休制度の議論に一石を投じたことは間違いありません。

実際に女性議員からは、次のような意見が上がっていました。

「日本の国会はまだまだ遅れている」

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元衆議院議員の水島広子さんは、議員在職中に国会の産休制度について次のように意見を述べています。

日本の国会は、諸外国に比べてまだまだ遅れています。北欧諸国などでは、産休・育休制度が父母ともにしっかりと認められているのはもちろん、代理議員、代理投票、ペアリングなどの制度があります。

代理議員制度とは、選挙時に代理議員をあらかじめ決めておき、やむを得ない理由で議員活動が出来ない場合に、議員本人に代わって職務を遂行するなどの制度です。
 
代理投票制度とは、表決権を党などに委任することが認められるものです。

また、ペアリング制度とは、各議員が、反対の意見を持つ議員とあらかじめペアを組んで、片方が欠席する場合、他方も欠席するなどを取り決めることで、欠席が投票結果に影響を与えないための制度です。

いずれも、選挙に託された民意を少しでも歪めないようにという配慮から作られている制度で、党利党略よりも民意を優先する、成熟した民主主義を表すものと言えるでしょう。

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産休制度が確立している国では、上記のような制度がしっかりと定められており、議員が出産で議会に出られない場合にも運営に支障のない仕組みがありました。

また産後の議会出席についても、国会内に託児所を設けている国もあるのです。

産休中の歳費の支給については議論が必要ではありますが、日本は制度作りが遅れていると言わざるを得ないのではないでしょうか。

さて、宮崎議員は国会の男性議員として初の育休取得を目指していますが、実は自治体では首長の育休取得事例があるのです。

文京区長 成澤廣修氏

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文京区の成澤区長は、2010年に自治体の首長としては初の育休を取得しています。

期間は2週間でしたが、成澤区長の育休取得によって男性の育休取得がクローズアップされました。

その後、広島県の湯崎英彦知事、大阪府の倉田哲郎箕面市長も育休を取得しています。

一般企業で男性の育休取得が進まないのであれば、まずは公から示そうという姿勢の表れではないでしょうか。

今回の育休申請について、当の宮崎議員は自身のブログで次のように綴っています。

「出生率向上には男性の育児参加が不可欠」

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この8カ月間、本当に悩みに悩んできました。自らの責任と義務を考え、本当にこれで良いのだろうかと自問自答する日々でした。

しかし、ここにきて大きな決断を下しました。出生率向上には男性の育児参加が不可欠であり、一億総活躍社会の実現には女性の社会参加が必須です。男性の育児参加が遅々として進まず、育児を女性に押し付ける風習と対峙し、若手の国会議員だからこそ、妻が国会議員だからこそ、私はこの重たい一歩を踏み出さねばならないのだと思いました。誰かが勇気を持って踏み出さねばならないのです。

正直に申し上げて、不安がないと言えば嘘になります。有権者の皆様は怒らないだろうか、先輩や同僚の議員に迷惑をかけて申し訳ない、自分の将来の評価にマイナスになるのではないか、と様々な考えを廻らせました。何より国会議員としての責務を放棄していることになりはしないだろうか、国会の権威を失墜させないかと悩みました。

しかし、次世代の日本のあり方と、女性が輝く社会を実現するための男性の支援を促すためにも一石を投じたいと考えました。勇気を振り絞り、またこの一歩が大きな道に繋がることを信じて前に進もうと決心しました。

出典 http://ameblo.jp

夫婦共に国会議員という立場であること、一方で夫として、父親としてどうしたいのか、様々なことを考えた上での決断であったことが綴られていました。

また宮崎議員は、今後議員の育休制度を考えていく方針も明らかにしています。

今回の宮崎議員、並びに妻である金子議員に対して様々な声が上がっていました。

応援する声

否定的な声

賛成派、反対派、それぞれの意見がありますが、宮崎議員が声を上げるまで国会議員の育休制度について大きく議論がされなかったことも事実です。

これをきっかけに一般企業でも、男性の育休取得率が向上していくと良いですね。

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