記事提供:Doctors Me

医師が解説する医療・健康サイト「Doctors Me」編集部です。
新年になると、ご来光をおがみに山へ登るという人も多いのではないでしょうか。標高3776mを誇る富士山頂から見る朝日は格別ですが、

でもちょっと待って。

標高1800m~2500mを越える場所でかかりやすいといわれる「高山病」について、準備は万全ですか?

今回は高山病を引き起こすメカニズムについて、医師に解説してもらいましょう。

高山病の原因は酸素不足!

高山病にかかるもっとも大きな理由は、酸素が足りないことです。高度が高くなると酸素が薄くなり、3000mの高さで海面の場所と比べると3分の2にもなります。

私たちの体内ではヘモグロビンと呼ばれる血液の成分が酸素を運搬していますが、そのヘモグロビンの量はそのままで、酸素だけが減ることで、身体の中のさまざまな臓器で酸素不足の症状が起きるのです。これが高山病です。

一般的な症状は、脳への低酸素状態による頭痛や嘔気といったものですが、体中どこでも低酸素状態なので、影響のある臓器によりどんな症状でも起こります。

3種類の高山病とその症状

高山病はその症状や程度によって、国際的には以下のように分類されます。

1. 急性高山病
急速に高い場所に到達した際に起こる症状です。頭痛および次の症状のうち、少なくとも1つをともないます。嘔吐や食欲不振といった消化器症状、倦怠感または虚脱感の全身症状、めまいまたは意識がもうろうとしたり、睡眠障害という精神症状。標高2500mの高度に急激に登高すると、4分の1の人に症状が3個以上現れるといわれています。

2. 高地脳浮腫
重症急性高山病の症状です。酸素不足が原因で脳がむくむことで、意識障害をメインとする精神状態の変化や運動障害が現れます。

3. 高地肺水腫
心肺への酸素供給不測によって現れる胸水などによる症状で、重篤な症状です。安静時呼吸困難、咳、虚脱感または運動能力低下、胸部圧迫感または充満感。頻呼吸、頻脈も生じます。

高山病にかからないためには…?

一番大切なのは、ゆっくりとした動きや余裕をもった計画をたてることで、全身での必要な酸素量を減らすことです。

そして、高度に身体を慣らすことも大切ですね。

高山病の予防にはアセタゾラミドという利尿薬を予防内服することが推奨されています。ただし、この薬は薬局で簡単に手に入る薬剤でないため、医師への相談が必要になります。

医師からのアドバイス

日本登山医学会では、50歳を境に高山病によりかかりやすくなると発表しています。年配の方はより注意が必要ですね。高山病にかからないためにも、余裕をもった行動を心がけましょう。準備を万全にして、楽しい登山ができるといいですね。

(監修:Doctors Me 医師)


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