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2020年東京オリンピックへ向け期待が高まる中、ドーピングに関するニュースが人々の注目を集めていますね。国際レベルのあらゆるスポーツでのドーピング行為は、WADA(世界アンチ・ドーピング機構)が厳しく監視しています。

また、日本国内ではJADA(日本アンチ・ドーピング機構)が不正のないスポーツの実現と人材育成のため教育・啓蒙に務めています。

今回は、そんなドーピングの種類や検査方法について薬剤師の吉澤恵理先生に徹底解説してもらいました。

■ そもそも“ドーピング”って何?

ドーピングとは、競技能力を高めるために、禁止された薬物や方法を使うことをいいます。これは健全なスポーツマンシップに反した反社会的な不正行為であり、世界的に決められたルールで厳しく禁止されています。

WADA禁止表では、ドーピング禁止薬物をⅠ.常に禁止される物質と方法(競技会前や期間中だけでなく常時禁止されているもの)、Ⅱ.競技会時に禁止される物質と方法(普段は使用しても大丈夫だが、競技会前や期間中は禁止されるもの)、Ⅲ. 特定競技において禁止される物質(競技会中に禁止されるも)に分類し、厳しく監視しています。

■ 検査ってどのように行われるの?

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1. 競技会検査
成績上位者やランダムに選手を選定し、予告なしにトレーニング中や合宿所などで実施されます。

2. 競技会外検査
競技会終了後に検査員からドーピング検査が実施される選手について通達され、尿検査が行われます。このとき検査拒否はできません。

検査で陽性になった場合は、違反の認定・制裁内容を決定する前に、聴問会で選手本人に弁明の機会が与えられます。違反が決定すれば、「成績・記録の抹消」「資格の停止」「出場資格の剥奪」などの制裁が課せられます。

■ ドーピングの種類は主に4つ

1. 筋肉増強剤
もっとも代表的なものは、アナボリックステロイド(Anabolic Steroid)と呼ばれるステロイド系ホルモンです。体内で作用し、通常の食事とトレーニングでも筋肉のタンパク合成を促進し、筋肉を増大させます。

2. 持久力増強
赤血球には、筋肉へ酸素を供給する働きがあるため、赤血球が増えると持久力が上がります。この働きを利用できるよう、一時的に赤血球を増やすことを血液ドーピングといいます。

3. 精神をコントロールする物質
格闘技系などに使用される興奮剤は、痛みや疲労感に鈍感になるためパフォーマンスを向上させます。またアーチェリーなどでは、安定剤が手の震えを抑えるためなどに使用されます。

4. うっかりドーピング
薬やサプリメントに禁止物質が含まれていることに気付かずに服用した結果、検査でドーピング違反となってしまうことがあります。

■ 薬剤師からの最後に一言

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ドーピングは、選手の健康を損なう恐れのある危険な行為です。

スポーツに関わるすべての人がアンチドーピングについての認識を深め、2020年の東京オリンピックが不正のない素晴らしい大会となることを期待したいですね。

(監修:薬剤師 吉澤 恵理)

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