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日中両国が受注を目指していたインドの高速鉄道システムにおいて、日本の新幹線方式の採用が決定しましたが、これに対して中国は不満を露わにしています。

しかしメルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』は、中国とは根本的な風土が違うインドが、簡単にチャイナマネーに寝返るはずもないと指摘しています。

【中国】インドの新幹線採用に中国の「恨み節」

インド、日本の新幹線を採用──中国の反応と今後の日中バランス

インド西部のムンバイとアーメダバードを結ぶ高速鉄道建設に、日本の新幹線が採用されました。

これについては、日印が2013年から共同で調査を初めており、今回の新幹線採用の決定につながったわけですが、これに対して大変大きな不満を抱いているのが他でもない中国です。

表向きは、「どの国にも自国の協力相手と協力方式を選ぶ権利がある。インド側の決定と選択を、我々は尊重する」と言ってはいるものの、

中国のマスコミは「日本はインドの高速鉄道プロジェクトを持って行ったばかりか、軍事協定にまで署名した」と騒ぎたて、焦点を日本の武器輸出へと故意に移そうとしています。

昨年から今年にかけて、習近平とインドのモディ首相は、互いに相手国を訪問しただけでなく、互いの故郷をも訪れ歓待しあった仲でした。

中国は、インドは完全に中国の意中にあると思っていただけに、今回の決定には驚くと同時に、「中印両国は高速鉄道でも協力すると合意したはずだ」と不満を露わにしたのです。

インドが日本の「新幹線」採用、中国政府「中印両国は、高速鉄道でも協力すると合意したはずだ」

インドネシア鉄道における事業争奪戦では、中国の巧みな外交戦略とバラマキ作戦によって敗北した日本でしたが、インドは簡単にチャイナマネーに寝返らなかったというわけです。

何より、インドと中国の国境では紛争が絶えませんし、両国はアジアにおいて最大の敵同士です。インドは中国とは一線を画したいというのが本音でしょう。

インドはあくまでも自由国家であり、共産主義国家とは違うという意志表示の現れではないでしょうか。

中国の大気汚染が深刻さを増していますが、インドも同様の問題を抱えています。北京の大気汚染は、すでに人体に深刻な健康被害をもたらし、子供の先天的障害や脳の発育に悪影響を及ぼしているとの報道もあります。

深刻な中国の大気汚染、土壌汚染=子どもの先天的障害や脳の発育に影響している可能性も―米誌

そのほか、北京から外国人が続々と脱出しているとの報道もあります。さらには、空気清浄を謳ったレストランが登場したばかりか、空気清浄代を飲食費に上乗せして請求しようとしたことで話題となりました。

レシートを見てびっくり!レストランが客に無断で「空気清浄料金」導入、ネット上で物議―江蘇省張家港市

大気汚染により、マスクや空気清浄機、そのほか大気汚染対策グッズがバカ売れしている北京ですが、それを商売にしようとする商魂たくましい人々が登場するのも中国人ならではです。ピンチをチャンスに、が中国人の鉄則です。

そうしなければ生き残れないのも事実です。それもこれも、習近平が根本からの解決策を打ち出さず、交通制限をするなどの一時的な対策しか取らないからです。

そして始まる中印露の「新三国志演義」

しかし、インドは同じ大気汚染に苦しんでいても、中国とはワケが違います。インドは今回、日本の新幹線を採用すると同時に、原子力発電に関しても核兵器に転用しない条件で、日本の技術を輸入する原子力協定の締結に合意しました。

インドとの原子力協定 核実験行えば協力停止

インドは、原子力発電を導入することでエネルギーの転換を目指し、大気汚染の根源的な問題を解決しようとしています。たとえ、それが即効性のない対策であったとしても、問題を根源から解決しようという姿勢がインドにはあります。

中国とインドは、同じアジアの大国として比較されることも多くあり、確かに貧富の格差や大気汚染問題など同じ問題も抱えています。

しかし、その実は世界最大の共産国家と世界最大の民主主義国家という大きな違いの上に立っており、インドにはまだ救いがあるかもしれませんが、中国にはありません。

中国は習近平のさじ加減ひとつで、人民は大気汚染に呑み込まれ、環境汚染まみれとなり、子供は脳の発達が妨げられ、この先、優秀な人材を確保することもできなくなるでしょう。亡国です。経済が崩壊する以前に、中国は自滅してしまうかもしれません。

日印関係について、マクロ的(巨視的)に分析されることは比較的少ないようです。

少なくとも、文明史的に見れば日印の共通性はじつに多いのです。たとえば、極めて多元的な社会で共生の土壌を持つことは日印ともに同じです。

かつて、ユーラシア大陸に巨大な仏教文明圏がありました。しかし、約千年前の宋の時代から、中国は大仏教文明圏から逸脱しました。

それに続くように、約600年前には朝鮮も逸脱しました。その後、中国はチベット、ウイグル、モンゴル、満州までを1つの巨大国家と定義した一方、インドはバングラディッシュ、パキスタン、インドと3つになりました。

文明史的にはこの3国は同じと見ていいでしょう。

今現在、日本とインドは文明史的からだけでなく、巨視的に見ても共有するものが多くあります。軍事、経済、文化だけでなく、議会民主主義国家として人類共通の普遍的な価値を日米欧と共有しています。

一方で中国は、今でも「中国の偉大なる復興の夢」を抱きながら独自路線を歩んでいます。

インドが日米欧と違う点といえば、民族宗教としてのヒンディ教のみですが、インドは多宗教、多言語、多種族国家であるため許容範囲も大きいのです。インドの民族は500以上あると言われています。

それだけの種族がいるにもかかわらず、同化政策を取らずに多様性との共存を図っているのがインドです。その点においても、中国とは対立関係にあることがわかります。
中印は根本的に文化風土が違うのです。

さらに、日米印英の間には共同軍事同盟の土台があります。決して、経済や産業だけの浅いつながりではありません。

一方、中国は目下経済減速の苦境に立たされているのに、イギリス、アフリカ、アメリカなどへ1兆元単位の資金援助を約束しています。しかし、中国にはそれだけの底力がなく、そんなことはムリだとどこの国もわかっています。

習近平が訪米した際、気前よくボーイング社の旅客機を300機購入すると言っても、それだけの金額は払えるわけもなく、その代わりに技術移転の話をもちかけてくるだけです。

21世紀の中国にとって、最大の敵はインドとロシアです。中国が世界にしきりにいい顔をしても、結局は文明衝突と文化摩擦を昂進させ、利益の対立を生み、やがては中印露の「新三国志演義」がはじまるでしょう。

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