少子高齢化や後継者不足により、日本のお寺が存続の危機にさらされると海外メディアで報じられています。仏教離れの背景には一体何があるのでしょうか。

過疎化による地域コミュニティーの崩壊

現在約7万7000ある寺院のうち、25年以内に約4割・2万7000ヶ所が閉鎖されると予想されている。英ガーディアン紙はこれを、「仏教伝来以来の存続の危機だ」と記す。

出典 http://newsphere.jp

地方が過疎化する一方で三大都市圏への人口集中は増加を続けています。現在のペースで地方離れが進めば、地元の寄付金や檀家で成り立つ寺院もやがて消えてしまうでしょう。

「坊主丸儲け」なんて言葉がありますが、裕福なお寺はごく一部。全国的にみれば赤字のお寺も多く、兼業でやっと維持できている状態です。営利企業ならとっくに潰れているところを、個々のお寺の努力でなんとか持ちこたえているというのが事実なのです。

高額な葬儀費用

社会格差が拡大し、一回何百万もかかる葬儀代を捻出できない日本人が増えています。日本の仏教は葬式仏教であり、葬儀代が大きな収入源となります。社会の後退は仏教寺院にも大きな影を落としているのです。

宗教は危険だという考え

オウム真理教の地下鉄サリン事件以来、仏教を含む宗教団体は危険視されるようになりました。宗教界全体のイメージの悪化が衰退の一因になっています。

アメリカでも若者のキリスト教離れが進んでいますが、何らかの信仰を持っているというアメリカ人の割合は77%。その3分の2は毎日神に祈るといいます。依然として宗教が大きな影響力を持っており、信仰への無関心、宗教への不信感が常態化している日本のほうがより深刻だといえます。

寺院側は新しい試みで関心を集めようとしている

宗派を超えた若い住職たちがバーテンをつとめる「坊主BAR」や、寺社フェス「向源」など、近寄りがたい、暗いという仏教へのイメージを払拭する文化的な活動に力を注いでいます。

また、お布施の相場がわからない人も気軽に利用できる「お坊さん便」がアマゾンに登場しました。こちらは全国一律定額・追加料金なしで僧侶を手配してくれるサービスです。

仏教がなくなっても自分には関係ない、そう思う方もいるでしょう。
しかし、「宗教なんてどうでもいい」という考えは外国人には通用しません。世界的には、自分の信じる神の教えに従って行動することが理想の生き方とされるからです。

いまの日本は宗教を非科学的だと軽視しがちですが、日本人の「やさしさ」の根底に神道や仏教の教えがあることを忘れてはいけないのです。

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華蓮 このユーザーの他の記事を見る

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