人間、冠婚葬祭の葬に関わることでは、その人の人となり=人間性が見事にお金という共通点で現れてくるのですね

「両親の死=相続」

これは以前務めていた会社で一緒だった人が、ため息交じりに話してくれたことです。

彼女のお父さんは、初めの奥さんを病気で早くに亡くしてしまい。後妻さんをもらいます。それが、彼女のお母さんです。

ですから、彼女には腹違いの姉と兄が二人。そして、彼女のお母さんが産んだ、彼女と彼女の兄と妹と上の弟、下の弟の五人。合計七人のきょうだいがいました。

彼女のお母さんは、彼女のお父さんより10歳若かったので、お母さんが60歳を過ぎたくらいから「お父さんのほうが先にいくから、財産のことをきちんとしなければ…」と言っていましたが、なんと、そう言っていたお母さんの方が先に亡くなり。

当時、きょうだいのなかで唯一の独身で、関西で働いていた彼女が、父親の面倒を見る為に田舎に帰ることになりました。
ですがお父さんが亡くなると…。

腹違いの姉、兄、彼女の下の弟 VS 彼女の兄、彼女、彼女の妹、彼女の上の弟との間で財産相続争いが勃発…。

彼女の下の弟が現金=銀行預金を凍結される前にすべて下ろし、家屋敷を自分のものだと居座り・・・。

腹違いの姉、兄が親戚の叔父たちを巻き込み彼女の下の弟に味方。

すべての財産の放棄をしろといい、相続放棄の書類に印鑑を押せと迫ります。が、怒った彼女の兄が、「相続放棄はしない!」と両親の遺骨を持って実家を出、兄の家の近くにあるお寺さんに遺骨を預けることとなりました。

こうして、彼女の実家および田畑が実質は弟さんが使用しながら、誰の持ち物になるのか分からない状態が続きます。

その間も、親戚の叔父が出しゃばってきて…、それまで仲の良かったいとこたちとの間もグチャグチャになり。行き来することさえなくなったそうです。

ですが、彼女の兄がやっと重い腰を上げて…どうやら、息子が結婚するので家を二世帯住宅にしたい。それにはお金がいる…となり。「裁判にかける!」と話は急展開。が、ここでまたまた話がややこしくなる。
(これがまた、この兄の自分勝手な行動が後にややこし結果をまねくのですが…。)

「きょうだいの協力図式変更」

初め、腹違いの姉、兄、彼女の下の弟 VS 彼女の兄、彼女、彼女の妹と上の弟の争いが、なぜか…。彼女の下の弟 VS 腹違いの兄 VS 彼女の兄、彼女、彼女の妹、彼女の上の弟、腹違いの姉と、三つどもえの争いに変化していました。

どうやら、腹違いの姉と兄は、彼女の下の弟以外のきょうだい全員が財産放棄すれば、あとは一番下の弟を丸め込んで土地を売り、現金に換えて、それを横からかっさらおうと画策していたのが、彼女の兄が「財産放棄をしない」といって、おまけに親の遺骨まで持って行ってしまった。

これでは、このままでは自分たちに入るはずのお金が入らない。

それどころか、下の弟が親の家に住みつづけ、一番良い思いをしている。
このままでは、自分たちは貧乏くじを引いてしまうとばかりに態度を一変させてきたのです。

なんだかんだとこの裁判も、独身の彼女が関西から田舎に飛んで司法書士さんや不動産屋さん、弁護士さんと相談。言い出しっぺの彼女の兄は仕事が忙しいとの理由に、上から目線の命令的に口は出すけどお金は出さず。交通費は全額彼女持ち。
結局、すべてが解決するのに約1年半かかりました。

そして…、新たな争いが勃発。

すべての財産を(田畑は売り。現金で貰う人、家を貰う人)分け終わると(誰に、どれだけのお金が入ったかは全員が知っていますから…)彼女のお兄さんが、「自分は、これから両親のお墓を守っていかないといけない。ついては、お墓代、仏壇代、法事代も今までのようにうちだけが出す訳にはいかない、それぞれにお金を出して欲しい。ださないなら、今後、一切、親の法事も来なくていい。墓参りもしてくれるな」と言ってきたそうです。

彼女も、彼女の妹さんも、上の弟さんも確かにお金のかかることだし。いくらかは出す気はあるが、あまりの一方的な言い方に、まずはみんなで話し合いをしようということになりました。

そして、三人でお兄さんのところに行くと・・・。提示された金額は、それぞれに相続で貰ったお金の金額と同じ。

つまりは、このお兄さんも腹違いの姉や兄と同じで、一旦平等に遺産相続をさせておいて、後からもっともらし理由をつけて すべてのお金を独り占めしようとしていたのです

が、ここで…もう、きょうだい4人とも、両親が生きていた頃の子どもではありません。子どもなら、一番上の兄という力で、暴力で、小さな妹や弟をおさえつけることが出来たかもしれませんが、もう立派な大人です。

それに、ご両親が入るお墓は、お兄さんの家の墓、彼女や結婚している妹さん、上の弟さんが入れるお墓ではありません。

それを全額出すのはおかしい。

そのうえ、お墓がいくらしたかも知っていた彼女は(これまでにも法事ではみんながお金を出し合っていました。)あまりの図々しい金額に、兄の白々しい申し出にあきれかえったそうです。

(このお兄さん、過去に妹である彼女から借金しておきながら、「自分がお金を貸してやった」と、いつの間にか彼女がお金に困って、お兄さんから借りたなどと自分に都合の良い嘘を平気で人につくような人だと彼女から聞いていたので、やはりそうなるか…とこのとき思ってしました。)

これに反旗を翻したのが、上の弟さん。
「兄貴が、そんなにおやじやお袋の供養にお金がかかって仕方がないと言うなら、俺が墓を買って、仏壇も買う。法事も俺が全部面倒をみる。姉ちゃんたちは心配せんでもいい。貰ったお金は、姉ちゃんたちのもんや、親が子どもを心配してくれたもんやから一円も出さなくていい。後は男の俺が面倒をみる」といい。

「今から、墓と仏壇を見に行く。姉ちゃんたち、もう、帰ろう」と、まさか反撃されるとは思もわず驚くお兄さんと嫁を尻目に、三人でとっととお兄さんの家を出たそうです。

それから1ヶ月…。
上の弟さんは墓の手配、仏壇の手配をして、お兄さんのところへ両親の遺骨と位牌を取りに行くと「そんなつもりで言ったのではない。親の墓守と仏壇は長男の俺が見る」と言い合いになり。三人ともお兄さんの家へは出入り禁止を言い渡されたそうです。



「それで、どうするんですか?」と、この話を聞いて質問してしまった私。

「うん、仕方ないね。仏壇にある位牌はただの板きれだと思って、お墓の方にこっそりいくわ。それより…」と暗い顔の彼女。

「それより?」と聞き返す私。

「兄のところの甥っ子がね。小さいときからすっごく可愛がっていた甥っ子がね。結婚したのも知らせてくれなかったし・・。子どもが出来て、その子の手を引いてここの前(会社の前)を通るのよ。毎朝、会社に行くときも通るのよ。でね、私の姿が見えていると思うのにね。無視されてさぁ・・。兄貴や嫁さんは、昔から身勝手な人だったから縁が切れたからってどぉってことないんだけどね。やっぱり、可愛い思い出がいっぱいある甥っ子にわさぁ…、多分、親から、私はお金に執着した守銭奴だと言われたんじゃないかなぁ~、それで、二世帯住宅は諦めてくれって言われたんじゃないかなぁ…。そんなこと考えると悲しくなるんよ。」と彼女は本当に情けなさそうに眉間にシワせていました。

「ええぇ~、守銭奴はお兄さんの方じゃないですか!」

「そうなんだけどね~、やっぱり、いくら小さい頃可愛がっても私の子どもじゃないんだよ。なんだかんだ言っても親の方をとるんだよ。正しいとか、正しくないとかは関係なんだって、つくづく今回のことで思ったわ」と、彼女はしみじみと話してくれました。

そして、「両親が亡くなると…、繫がっていた見えない糸がプッンと切れて…。きょうだいは、きょうだいで無くなるのかもしれない」と、彼女がポツリと言いました。



財産、相続=お金…。

それまでの「きょうだい間の関係」を良くも悪くもしてしまうお金

事実、この話を聞いてから、彼女の甥っ子さん夫婦が子ども連れて歩いているとき、私が「お散歩、楽しいねぇ~」と、小さな男の子に話しかけると、甥っ子さん夫婦は笑顔をむけてくれて、お嫁さんが「目が離せなくてぇ~」と答えてくれました。

そして、私の後ろのガラス扉の向こうに彼女の姿が見えているだろうに、甥っ子さんはひと言も声をかけずに立ち去って行きました。

よく、親が財産を残したばかりに、それまでほんとうに仲が良かった、きょうだいの仲が悪くなり。反対に、最悪だったきょうだい仲が、親が残した借金が為に仲よくなったという笑えない話を聞きますが。

その向こうにはもう一つ、大切な思い出が苦い思い出に変わってしまう…、甥や姪との関係があるのですね。

そして、お金は人を変えてしまう。或いは、普段は隠しているけれども、その人間の奥底にある欲の大きさを見事なまでに…お金は=〝表にさらけ出させるもの〟なのかもしれません。

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知らないことが知りたくて、メンタル、カルマ、礼法に漢方スクール…etc.とお勉強。で、ですね、人を動かしているのは無意識、でも、この無意識を味方につけるとスゴいんだ~と気づいたら…、なぜか、「えっ?!そうくるかぁ~」と、色んな場面に遭遇しれしまう…という面白いことが起こりだすのでした。

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