記事提供:Doctors Me

医師が解説する医療・健康サイト「Doctors Me」編集部です。
ハリウッド女優のアンジェリーナ・ジョリーさんが乳房を切除する手術をおこなったのは記憶に新しいところ。これは彼女が遺伝子検査で自らの癌発症のリスクを知り、その予防のためにおこなったリスク低減手術です。では、遺伝子以外に乳がん発症のリスクになるものはあるのでしょうか。実は生活習慣でも乳がんのリスクと関連があるものが明らかになってきています。

あなたの乳がんリスクをチェックして、どんなことに気を付けたらよいか、どんな検査を受けたらよいか、確認してみてはいかがでしょうか。
以下の質問のうち、いくつ当てはまるのか、チェックしてみましょう!

チェックスタート!

【生活習慣パート】

□ 毎日、お酒を1日1杯程度より多く飲む習慣がある

□ 喫煙する

□ 身長が160㎝以上である

□ 現在の年齢はが40歳以上である

□ 出産経験がない、または30歳以降に第1子出産をしている

□ 授乳の経験がある

□ 生理が始まった年齢(初経年齢)が11歳以下である

□ 55歳以上で閉経した(閉経がまだの方は「いいえ」)

□ すでに閉経しており、肥満体型である

□ 経口避妊薬(低用量ピル)を内服していた経験がある

□ 更年期障害などでホルモン補充療法を受けた経験がある

□ 乳房の生検を受けて、異型過形成と診断されたことがある

□ リンパ腫などの病気で胸部の放射線治療をうけたことがある

【がんリスクパート】

□ 乳がんになった血縁者が2人以上いる

□ 45歳以下で乳がんになった血縁者がいる

□ 卵巣がんになった血縁者がいる

□ 乳がんと同時に白血病や他の臓器の癌が発見された血縁者がいる

□ 血縁者の中で男性乳がんになった人がいる

□ 血縁者の中で検査により遺伝性乳がんの遺伝子変異があると判明した人がいる






いくつ当てはまったでしょうか?
結果は…

【がんリスクパート】に当てはまるものがあった方

出典 https://doctors-me.com

遺伝性乳がんについての注意が必要です。

遺伝性乳がんは乳がん全体の5%から10%を占めるともいわれています。家系の中に、乳がんの方が複数いる場合や若年発症の乳がんや、卵巣癌の方がいる方はそのリスクが高いと考えられています。

まずは、ご自身で毎月セルフチェック(後述)をして、定期的に検診を受けて予防することが大事です。一般的に自治体では40歳以上、2年毎の検診ですが、リスクが高い方は自治体のものだけでなく、職場や個人での人間ドックなどの乳がん検診も活用して、少なくとも1年に1回は検査をうけるのがよいでしょう。

40歳以下の方は乳腺量が多く、マンモグラフィで病変が発見しにくい場合もあるので、MRIや超音波検査も併用されると効果的と考えられます。

現在、欧米では遺伝性乳がんのリスクの高い方には、遺伝子検査を実施し、乳がんの原因となる遺伝子が特定された場合は、検診と並行して、希望者にはリスク低減手術や薬物による予防をすることが標準医療となりつつあります。現時点では、日本では健康保険は適応されていません。

家系内にこのような乳がんの方がいても、ご自身も必ず病気になってしまうというわけではありませんが、専門の医師に相談して、必要であれば遺伝子検査を受けて、適切な検診の間隔や方法もご相談いただくと安心できると思います。この遺伝子検査に関しては、遺伝診療外来が担当していたり、乳腺外科が担当していたりと病院によって違います。よろしければ日本HBOCコンソーシアムという遺伝性乳がん・卵巣癌の研究団体のホームページ内の検査可能な施設の一覧をご参照ください。(http://hboc.jp/facilities/

【生活習慣パート】に当てはまるものがあった方

出典 https://doctors-me.com

乳がんのリスクに該当するものがあります。

喫煙や過度な飲酒は乳がんのリスクだけでなく、その他にも健康に悪影響をおよぼしますので、生活習慣の見直しをしましょう。

また、毎月1回生理が終わった頃にセルフチェック(後述)をし、定期的に職場や自治体の乳がん検診を受けましょう。早期に発見することで、命を守ることだけでなく、乳房を元の状態に近い形で残せる(乳房温存が可能か)ということにもかかわってきます。

早期発見によって治せる可能性が高いという意識をもって、こわがらずに検診を受けてください。

どちらにも当てはまるものがなかった方

出典 https://doctors-me.com

乳がんのリスクに該当するものは、ほとんどありません。

生活習慣にも特に問題がないようですので、引き続き健康的な生活を続けましょう。リスクがほとんどないからといって、絶対に乳がんにならないわけではありません。毎月、生理が終わった頃にセルフチェック(後述)をしましょう。

月一回のセルフチェックで早期発見を!

リスクが少ないと判定された方も、ぜひ毎月、生理が終わった頃に乳がんのセルフチェックをすることをお勧めします。

セルフチェックでは、鏡の前で乳房に部分的に不自然な変形がないかを確認します。皮膚がくぼんでいたり、ひきつれていたり、ふくらんだり、ただれていたりというものです。そして親指以外の4本の指を軽くそろえて、指の腹を押すように触ります。乳房全体から脇の下まで、少しずつ指を移動させて、固い部分やしこりがないかを確認しましょう。最後に軽く乳首を絞るように血の混ざった分泌物がないかを確認しましょう。透明だったり、白っぽい分泌が少量の場合は問題ありませんが血が混ざっている場合は、病院で検査をする必要があります。

いかがでしたか?
リスクがあることを必要以上に恐れる必要はありませんし、逆にリスクが少ないからといって油断していることもよくありません。
大切なことは自分のリスクにあった検査や対策をしてゆくこと。乳がんのリスクは多かれ少なかれ誰しもが持っているものですから、もし発症してしまったときになるべく早期発見できるようにしておけるとよいですね。

この記事を書いたユーザー

Doctors Me(ドクターズミー) このユーザーの他の記事を見る

Doctors Me(ドクターズミー)は、医師、薬剤師、歯科医、栄養士、カウンセラー、獣医に相談できる、ヘルスケアQ&Aサービスです。医師をはじめとする専門家が解説する人気コラム、病気・症状の体験談等を配信中!

権利侵害申告はこちら

Spotlightのライターなら1記事最大3000円もらえる!日本最大級メディアでライターデビューのチャンス