記事提供:長谷川豊 公式ブログ

※ありがたいことに、6冊目の拙著が明日(12月8日)、発売となります。

報道ステーションは正義か不実か

本書冒頭の「はじめに」の部分をご紹介します。

日本人は昔から他人様の言うこと、特に「大本営発表」を信じる傾向がきわめて強い国民である。このことはデータ上でも明らかになっており、ぜひこちらの表をご覧いただきたい。

日本人の「絶望的」ともいえるメディアリテラシー力(メディアから流れる情報をいつ度疑ってかかる力)の無さが浮き彫りとなっているのがよく分かる。

メディアへの信頼度について、総務省が2015年5月19日に情報通信政策研究所の調査結果として発表した「平成26年 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」の公開値だ。

この数値は、主要メディア…具体的にはテレビ、新聞、インターネット、雑誌を挙げ、それぞれについて信頼度の観点で

「全部信頼できる」「大部分信頼できる」「半々ぐらい」「一部しか信頼できない」「まったく信頼できない」の5選択肢の中から1つを選んでもらい、そのうち前者2つ、つまり信頼できる派の値を信頼度として提示したものだ。

その結果を【全体】ならびに【世代別】に連ねたものを見ると、圧倒的なまでの日本人の「メディア崇拝」が浮き彫りとなる。全体では新聞への信頼度が70.6%、テレビが67.3%と、高い信頼が寄せられていることが分かる。

これを世界的なものと比較してみたい。皆さんは「世界価値観調査(World Values Survey)」というものをご存じだろうか?

世界の異なる国の人々の社会文化的、道徳的、宗教的、政治的価値観を調査するため、社会科学者によって現在行われている国際プロジェクトであり、調査の結果はインターネットによって閲覧できる。

1981年に、最初は欧州価値観調査(EVS、European Values Study)から誕生したもので、現在もオランダのティルブルグ大学(Tilburg University)に拠点を置いている世界的な信頼の置ける調査だ。

その調査結果の中に「新聞やテレビなどのメディアに対する信頼度」を表すデータが公表されている。

今調査結果は、各国・地域毎に全国の18歳以上85歳以下の男女1000サンプル程度(実際には1000-2000人程度)の回収を基本とした個人対象の意識調査だ。

直近の調査結果は2010年から2014年に渡って行われたものであり、従来型メディアのうちテレビ、及び新聞・雑誌に対する信頼度をシンプルに調査している。

選択項目として「非常に信頼する」「やや信頼する」(以上肯定派)「あまり信頼しない」「全く信頼しない」(以上否定派)「わからない」「無回答」が用意されており、どれか一つを選択することとしておこなわれ、

この選択肢のうち「非常に信頼する」「やや信頼する」の肯定派を単純に加算して、その値から「あまり信頼しない」「全く信頼しない」の否定派の値を引けば、各メディアへの信頼度が算出できる。それが次のグラフだ。

これを見れば、日本人という国民がどれだけ情けなく、恥ずかしい国民かよく分かる。

私は常々、ブログなどでも「バカな人間に対してははっきりと『バカだ』ということが重要である」と説いているのだが、日本人はこれほど多くの国民が、口を開けながら新聞やテレビの流すだけの情報を

「ほあぁぁあ~~そうなんだぁぁぁ~~」

と信じ込んでいるのである。このグラフを見ればわかるが、中国と同レベルだ。大本営発表の言うことを全部信じなければいけない共産主義の国と同じレベルなのである。

すでに先進諸国、という表現や民主主義国家という表現は日本という国には、現実的には当てはまっていない表現なのかもしれない。

2003年、イラク戦争の際、政府の言葉を鵜呑みにした(もしくは分かった上でそのまま垂れ流したのかもしれないが)アメリカのメディアは、一方的に「イラクは大量破壊兵器を保有している」と言い続けた。

自国の兵士たちが、何の罪もない一般のイラク人をさんざん殺害し、捕虜を虐待したあげく、フタを開けてみたら今度は「大量破壊兵器はありませんでした」と報道し、醜態をさらしたことは記憶に新しい。

まぁ、そのアメリカ様に一言もモノを言えない我ら日本も情けない限りなのだが…。世界ではそうしたメディアの在り方を知っている。

「報道」はあくまで参考意見のひとつとして捉えたうえで自分の意見を築くのが、あたりまえの文化
として定着しているのだ。

私がアメリカニューヨークに赴任したのは2010年のことで、その時に長男は小学校4年生だったが、最初に持ち帰ってきた宿題は

「ボストン茶会事件はアメリカの政治と歴史にどのような影響を与えたか?オウンワード(自分の言葉)で書きなさい」

というものだった。本気で動揺した。家族総出で、4時間ほどの時間を費やさざるをえなかった。日本人の感覚では、とても小学4年生の子供に与える宿題ではないが、それらは、世界的には当たり前の価値観でしかなかった。

アメリカやイギリスなど、欧米諸国では、「自分の意見を構築する」ことをとても大切なことだと捉えている。

いや、むしろ日本だけが特殊な教育なのだ。その結果の一つとして目に見える結果こそが、提示した「新聞やメディアの猛進」だ。そう、日本人の70.6%が新聞の言うことをそのまま信じているのである。簡単に言うと

70%の日本人がバカなのだ。日本人、ほとんどバカばっかりなのだ。(本書「初めに」より抜粋)

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