12月で休日ともなれば、ターミナル駅は人が多くなります。筆者がJR大阪駅を歩いていた時のできことです。

車いすが通路の真ん中をゆっくりゆっくりと動いていました。
もう少し右か左によってくれればいいのですが、後ろがつかえてしまって、渋滞を作っていました。
筆者は別に急ぐ用事ではなかったので、車いすの後ろをノロノロと歩いていましたが、その時、一人の中年男性が

「邪魔やなあ!」と舌打ちし、車いすを押して横を強引に通り過ぎていきました。

車いすにはおばあさんが乗っており、娘さんと思われる40~50歳くらいの女性が車いすを押しておられました。私は「ぶつかると危ないから、もう少し左に寄りましょうか?!」と娘さんに声をかけたのですが、予想通りおばあさんと娘さんの顔は曇っていました。

娘さんは車いすを左に寄せて、後ろで渋滞していた人たちは、足早にその横を歩いて行きました。

言い方の問題だけど、本音でもある・・・??

「邪魔やなあ」と言った男性は、かなり口の悪い人、言葉の使い方が下手な人なのかもしれません。

でも、私自身も「もう少し右か左に寄ればいいのに…。後ろがつかえて渋滞になってるやん!」と思っていました。

以前、ムービングウオーク(歩く歩道)の真ん中にベビーカーが ‶ドン!” と止まっていて、ムービングウオークが渋滞道になっていたことがあります。
あれは、邪魔だと言われても仕方がないよなあ…
と、その時の光景を思い出しました。

手すりを使わないと階段が登れなかった時

私はかって、手すりを使わないと階段が登れないことがありました。亀のようにゆっくりしか歩けないことがありました。
病院の中を車いすでしか、移動できないこともありました。

そんな時でも、通院などで電車に乗ったり繁華街を歩かなければならない時はあります。私はそんな時は、一番最後に電車を降りて、人が少なくなってから階段を手すりを持って上り下りしていました。

人ごみに混じって歩くのは、通行の妨げになると思ったからです。

遅刻しそうで急いでいる人もいるでしょう。
「お母さんが急変されました」と病院から連絡を受けて、1分でも1秒でも速く、と急いでいる人もいるでしょう。

だから、人が少なくなってから階段を使っていました。
そしてそれは、自分自身を守ることにもなると思うのです。

急いでいる人がうっかりぶつかってきたら、転倒するかもしれないので、自分自身を守るためにも人ごみを避けて歩くという防御策でした。

車いすが邪魔だと言ったのではないよ。元気を出して!

車いすの人が、「邪魔だ!」と言われて悲しかったという話は時々聞きます。

でもおそらくそれは、車いすだから邪魔だと言っているわけではない、と思うのです。
車いすが邪魔なのではなく、”もう少し周りを見てほしい” とか ”危ないよ” とか
”メチャクチャ急いでるから強引に通らせてもらうよ” などと言う少々解り難いメッセージだと思うのです。

私も、「邪魔やなあ!」と言われたことはあります。
でも、やはりそういう時に周りを見渡すと、真ん中を通っていたり、すぐ近くに広い道があるのに狭い道を通っていたり…「あっ!ごめんなさい」と言うパターンが多かったです。自分自身にも落ち度があったような気がするのです。

周りにご迷惑をかけていたのです。邪魔やなあ!と言われても仕方がないような状況でした。

初心者なのかな?

おそらく「邪魔だ!」と言われた車いすの親子は、まだ車いすに慣れていない初心者かな?と思いました。

慣れないうちは、歩いているのと同じ感覚で通ってしまいがちです。
ほんの少しの段差にも手こずり、スムーズに進みません。
想像以上に車いすの操作が難しく、周りに気を配る余裕などなかったのかもしれませんね。

また、介護に疲れていて呆然と車いすを押していたのかもしれません。
おそらく、悪気はなかったと思います。

そして男の人も、車いすの人を困らせようとか落ち込ませようなどという気は、なかったでしょう。
心の中で「邪魔やなあ」と思っているだけの人よりも、口に出して教えてくれる人の方が、本当は優しい人かもしれないな、とも思いました。
もう少し、言葉を選んでほしいなとは思いますが…

車いすで外に出ると、嫌な思いをすることもあるかもしれないけど、世の中には、もっともっとひどい残酷なことを言う人もいるから、親切で言ってくれたと思っておきましょう!

気にしない!気にしない!そういう日もあるよ!

かってベビーカーを押していた時、のそのそとしか歩けなかった時、手すりを持たないと階段を上り下りできなかった時、何度も「邪魔!」と言われた私は、そう思うのです。

お互いの気配り

「邪魔やなあ!」ではなく、
「もう少し左寄って~」とか「急いでるから通してね~」とか…
ほんの少しの気配りで、車いすの人も嫌な思いをしないで済んだのでは?と思います。

そして、車いすの人もほんの少しの気配りで、周りの通行人も自分自身も嫌な思いをしなくて済んだのではないかなあ…と思いました。

可能な時は、出来るだけ広い道を選ぶ、人の多い混雑してる道を避ける、左右に寄れる時は真ん中を通らないようにする、通路を塞がないようにする、横断歩道ではみんなの中に混じらないで一番後ろを歩く…そういった気配りが必要だと感じました。

すごく疲れている時などは、そういう気配りをする余裕などないかもしれませんが、可能であれば、それは自分自身を守るためでもあると思います。

それは、車いすでの通行でも歩いての通行でも同様でしょう。
例えばエレベータに乗るときに、すでに乗っている人たちが詰めてくれたら、「ありがとう」という人もいれば何も言わない人もいます。
でも、「ありがとう」の一言があるのとないのとでは、狭い思いをして詰めた人の気持ちが全然違います。隣のおっちゃんのヤニ臭い息がかかっても、我慢できるでしょう。

車いすでエレベーターに乗る場合も同様です。
「俺は車いすやぞ!どけ!」とばかりに乗り込んでくるのと、「ありがとう」と言って乗り込むのとでは、全然違いますよね。
「どけ!」とばかりに乗り込んでこられると、ちょっと意地悪心が動いて「邪魔やなあ~」と言いたくなる人もいるのかもしれません。

「どけ!」とばかりに強引に乗り込んできて、車いすに足を轢かれたことがある、という人もいます。

「邪魔やなあ!」と言われたことは残念かもしれませんが、どうぞガッカリしないで、ほんの少し周りに気を配りつつ、これからも車いすでの外出を楽しんでほしいな、と思いました。
優しい人も沢山いるからね

「邪魔やなあ!」と言う言葉をストレートに受け止めず、「もう少し周り見ないと危ないよという解り難い優しさなのかな?と受け止めると良いんじゃないかな。
世の中には、心は優しいけど言葉遣いが悪い人、言葉の選び方が下手な人もいるので…

結局は、お互いのちょっとした気配りなのかな、と感じました。

この記事を書いたユーザー

不死身のひみこ このユーザーの他の記事を見る

患者からの目線と元医療従事者としての目線とで、医療や健康に関する記事をメインに書いています。
4度の手術に膠原病でバツイチで・・・と波乱万丈の人生ですが、”人生に喜びや笑いを添付したら結果は出るはず!”という「喜笑添結」で毎日を過ごしています。

得意ジャンル
  • 育児
  • 暮らし
  • 美容、健康
  • 感動
  • コラム

権利侵害申告はこちら

Spotlightのライターなら1記事最大3000円もらえる!日本最大級メディアでライターデビューのチャンス