ニュースで毎日耳にしない日はない「児童虐待」。つい先日も、ネットニュースで米ジョージア州で母親が12歳の息子に躾けと称して、金属たわしで顔を強くこすりつけたために児童虐待で逮捕されたというニュースを目にしました。

ロックを聞くようになって、髪を赤く染めたりメイクをしたりするようになった息子への「躾け」と主張する母。ところが、金属たわしに洗剤を付けて子供の顔をこすったために、目に洗剤が入り視界がぼやけ顔の皮膚組織も傷ついているので、警察は明らかに児童虐待と判断し、母親の身柄を拘置所へ。

また米フロリダ州では30代の母親が生後一か月の自分の息子に対し、性的虐待を加えていた事件が明らかに。その母親は、Facebookに自分の息子の性的虐待を収めた映像を公開していたために、ユーザーが警察に通報し母親は逮捕となりました。

こんな風に毎日のように繰り返される幼児・児童虐待。自分が産んだ我が子を愛おしいとは思えない母親もこの世には存在するのです。虐待のニュースを耳にする度に、筆者はいつも2010年に大阪で起こった、幼児の姉弟がマンションで餓死した事件を思い出します。

若い母親が出会い系サイトで知り合った男性と遊び歩いている間に2人の子供が餓死。母親は、子供を家に閉じ込めて故意に育児放棄したとして懲役30年という重い刑が下されましたが、最後の最後まで母を待ちながら絶望の中で息絶えた幼い子供達を思うと、同じ母として深い悲しみを覚えます。

日本でも海外でもこのような事件は後を絶ちません。イギリスでも似たような事件がありました。6人の子供のシングルマザーである女性(43歳)が、出会い系サイトの男性に夢中になり、子供を置き去りにしてなんと男性と二人でオーストラリアにホリデーに行ったのです。

しかもお腹には7人目の子供まで妊娠

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身重でありながら、6人の子供を放って海外に行くとは大した母親だと呆れるばかり。この母親は14歳の長男に「近所のスーパーまで行って来る」と言い残し、オーストラリアに行ったのです。

出会い系サイトで知り合った男性がチケットを手配し、母親は6週間もの長いホリデーを楽しむために出て行ったのです。一ヶ月以上も家を開けるということがどういうことになるか考えもしなかったのが驚きです。置き去りにされる子供のことなんてまるでおかまいなし。

祖父母から帰るように説得されるも拒否

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「スーパーに行く」といって帰って来ない母を案じた子供が祖父母の家に電話。祖父母から警察へ連絡が行き、母親は海外にいるということが発覚したのです。居場所を突き止め祖父母が電話で帰って来るように言うも、なんとこの母親「もうお金も全部払ってあるんだから途中で帰りたくない。」と拒否。

きっちりホリデー6週間を終えて帰国したところを逮捕、半年間の実刑、2年の執行猶予付きという判決になりました。残された6人の子供達は、母がいなくなってからは祖母の元で育てられていたそうです。まだ3歳という幼い子供がいるにも関わらず、子供を平気でネグレクトする母親。

14歳の長男に任せておけば3歳の子供の世話も問題ないと思ったのでしょうか。何かあれば祖父母に連絡するだろうからという軽い気持ちがあったのでしょうか。6人の子供を放って6週間も海外に行くという行為自体が筆者からすれば信じられません。これを育児放棄以外に何と呼ぶのでしょう。

幼児・児童虐待やネグレクトは、時としてそれが明るみに出ないのではっきりした数はわかりにくいと言われています。児童が学校側に相談したり誰かに話したことで更に虐待を受けるケースもあり、その恐怖心から児童は口を割らないことも多いからです。

そういう点でも、児童虐待やネグレクトは福祉課や警察への相談件数以上にまだまだ多く存在すると言われているのです。日本では年間約7万件もの相談がありますが、実際にはそれ以上に虐待やネグレクトは行われているのでしょう。

また、虐待(ネグレクトを含む)や無理心中により子供が死亡した件数は、4年前のデータで99件。年々増加しているので今年は100人を超えているかも知れません。

筆者の住むイギリスも日本と同じく、正確な統計は不明です。相談件数から把握すると現在では、5万人以上の子供が虐待から保護する必要があると認識されています。去年だけでも相談件数は約3万件。イギリスは日本の半分ほどの人口なので、割合でいうと日本もイギリスも同じ程度で虐待が起こっているということになります。

子供に虐待をする親は、自分が子供の頃に親からの虐待を受けて育った可能性が高く精神的に歪んでいるために、我が子へも同じことを繰り返すとよく言われます。でもそれだけが虐待の理由ではなく、複数の原因が重なり虐待へと繋がるケースもあります。

子育てが思うようにいかないことへのストレスやうつからも虐待は起こります。その場合は多少の同情も禁じ得ないでしょう。ただ、そのストレスを解消させたいがために6週間も海外へ子供を置いて旅行に行くのは、明らかに親として自分勝手極まりない責任放棄でしかありません。

母親に置き去りにされた子供達は幸運にも祖父母に育てられてはいますが、将来の成長にどんな悪影響が出るかもわかりません。難しい思春期に、母親がしたことを知った時、彼らはどんな気持ちになるでしょうか。そんな環境で育つ子供は、また大人になって自分の子供に虐待をするようになるのでしょうか。

虐待・ネグレクトを意識していても周りの誰にも言えない、気付いていないケースもあれば、この母親のように指摘されて警告されても母としてどうあるべきかを全く理解していないケースもあります。

子供達にすれば、一番身近な親しか頼る存在がいないのです。我が子を愛せない、好きで産んだのではないというような理由でネグレクトをする人も多いですが、子供に罪はないのです。

現代社会では、レイプ被害で妊娠しても中絶できない国もあり、女性の人権への不公平を感じさせられます。でも産んだからには子育ての覚悟が必要ではないでしょうか。精神的に不安定ならば、声に出して誰かに、またはサポート団体に話すことも大切。

親の身勝手な行為が何の罪もない子供達に将来大きく影響を与えてしまうということを認識することが、子育てをしていく上で最も大切ではないかと思う筆者です。あなたはどう思いますか。

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公式プラチナライター。イギリス在住22年目。いつも読んで下さる皆さんに感謝。Twitterアカウントは@mayonesque18です。よろしくお願いします。

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