記事提供:Doctors Me

医師が解説する医療・健康サイト「Doctors Me」編集部です。
出産といえば陣痛の痛みがクローズアップされがちですが、実は、女性の身体には産後もさまざまなトラブルが待受けています。そのひとつが発熱です。

産後の発熱には大きく分けて、3種類があります。
1. 産褥熱(さんじょくねつ)
2. 出産に伴う細菌感染の発熱
3. その他の感染症

それぞれについて、原因と対処法について医師に解説していただきました。

1. 産褥熱(さんじょくねつ)

産褥とは「出産した後」という意味で、文字通り出産した後の発熱です。

古来より女性が出産した後、特にばい菌などが入ったわけではないのに、微熱が出ることが知られていました。
出産後、数時間から1日くらいから微熱(38℃を超えることは少ない)が出始め、特に本人は症状がないのですが、3~4日続き、その後の自然に解熱するというパターンです。

これは、最近の研究で、「サイトカイン」という体内の情報伝達物質が関与していることが分かっています。
出産の際には、アドレナリンホルモンなど、体を戦闘態勢にするホルモンが沢山でます。それに合わせて、体は炎症性サイトカインというものを放出しますが、これが発熱の原因となります。
生理的な反応ですので、特に心配は要りませんし自然に解熱します。

体がほてって熱い場合には、脇の下や足の付け根など、血流が多い血管が流れている部分を冷やすことで、その症状を取ることが出来ます。

2. 出産に伴う細菌感染の発熱

出産の際には、膣、子宮に大きな力が掛かり一部の組織が破壊されます。

これ自体は正常のお産で問題はないのですが、そこから時折ばい菌が入り、それに伴う発熱が出ることがあります。
古来は、産後に母胎の死亡が多く見られていたのですが、この細菌感染がその原因の一つであったと推察されます。

これに関しては、お産をなるべく清潔に行うこと(出産前に会陰部を消毒するなど)や、感染が疑わしいときには、早めに抗生剤を投与することで、かなりの割合で防げるようになりました。

しかし、難産の場合など、ごく希にこのような発熱が起こることがあります。
産後の内診により通常とは違う痛みがあったり、膿の塊があるような場合には、この状況を疑います。
治療としては、基本は抗生物質の投与ですが、症状が強い場合には、手術で膿を取ったりする必要があることもあります。

3. その他の感染症

産後のお母さんも、通常の人間ですから、普通の感染症に感染することもあります。 一番多いのが、上気道へのウイルス感染で、平たく言えば「風邪」になります。もちろんこの場合も症状によっては発熱が起こります。

産褥期は体力が落ちていて抵抗力がないために、普段よりかかりやすくなることもあります。
基本的には様子見で自然に良くなりますが、場合によっては、内服の治療が必要です。

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【医師からのアドバイス】

産後はとくに身体をゆっくりと休めなくてはならない時期です。発熱に限らず、不調や苦しいと感じる場合はすぐに医師に相談しましょう。

(監修:Doctors Me医師)

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