ウィスコンシン州に住むマーズ夫妻は、8ヶ月になる娘のゼイリンちゃんのためのバケット・リスト(生涯でやりたいことリスト)を作成したことで話題になっています。

3ヶ月前、ゼイリンちゃんがSMA(脊髄性筋萎縮症)と診断されたからです。これは筋力が衰えて行く病気の一種で、乳児で発病すると2歳までは生きられないと言われている難病です。

「8月には少しは頭を持ち上げて支えていられたのが、この頃ではもうほとんどの時間を真直ぐに寝て過ごしています。そのほうが呼吸が楽だからです」
加えて母親のケイティさんは日に2回、ゼイリンちゃんに特殊な呼吸器を装着しています。少しでも自律呼吸を確保しておくためです。

出典 http://wpri.com

SMAは乳児で発症するタイプ1が一番劇症だと言われています。

「小さな娘の父親として、絶望的な宣告でした。この病気の子供達はこんなことのために生まれて来たのではありません。私達に出来ることはベストを尽くすこと、そして娘の苦痛を少しでも和らげてやる努力だけです」

出典 http://wpri.com

ベストを尽くすこと、それがバケット・リストを作り始めるきっかけ

夫妻は、ゼイリンちゃんが元気に育って行けば経験するはずだった1つ1つのイベントをリストアップし始めました。少しでもたくさん娘にしてやりたい、家族として体験したいと綴って行くうちに、それがゼイリンちゃんの「生涯にやりたいこと」になっていったのです。

こちらに、その全文をご紹介します。私は1番目で不覚にも泣いてしまいました。

  1. パパと一緒にバージンロードをあるく
  2. ミルウォーキー動物園に行く
  3. 家族写真を撮る
  4. 農場へ遊びに行く
  5. シェッド水族館に行く(シカゴの世界最大級の水族館)
  6. ディズニーランドに行く
  7. 映画に行く
  8. ビーチに行く
  9. 海に行く
10. 砂の上に自分の名前を書く
11. 同じ年頃の可愛い男の子と出会う
12. TVのワイドショーに出てSMAについて知ってもらう
13. ボートに乗る
14. 子供博物館に行く
15. 絵を描く
16. 毎月12日に人生のお祝いをする
17. プリンセスみたいにドレスアップする
18. ネイルをする
19. 機関車に乗りに行く
20. 野球のブリューワーズのゲームを見に行く
21. フットボールを見に行く
22. 落ち葉で遊ぶ
23. 魚釣りに行って大きなのを釣り上げる
24. 消防士に抱っこしてもらって写真を撮る
25. スノーエンジェルを作る
26. 雪だるまを作る
27. クリスマスを祝う
28. 初めてのバースデーパーティをする
29. プロム(中学や高校のダンスパーティー)に行って写真を撮る
30. コンサートに行く
31. (プロレスの)ジョン・セナとロックに会う
32. 馬に乗る
33. 花を贈られる
34. 特別な人にプレゼントを贈る
35. 公園でピクニックをする
36. 風船を飛ばす
37. パパとカラオケに行く
38. 感謝祭をお祝いする
39. 公園の滑り台をすべる
40. そり遊びに行く
41. サンタに会いに行って一緒に写真を撮る
42. 泳ぎに行く
43. クッキーを焼く
44. 2つの場所に一度にいる
45. ママのウエディングドレスを着て写真を撮る
46. パレードを見に行く
47. 忍者と友達になる
48. 誰かに歌を歌ってもらう
49. クリスマスツリーにオーナメントを飾る
50. ママとパパがジャック・オー・ランタンを作るのを見る
51. ペンパルから手紙をもらう
52. 泥んこ遊びに行く

出典 https://www.facebook.com

ほとんどの項目が、3歳になるぐらいまでには普通に出来ること…
ゼイリンちゃんには3歳になるお兄ちゃんがいるので、一緒に連れられて体験し始めるのも同年代の子供達より早めなのに違いありません。
でも2歳までと思うと全てが特別なこと。一瞬ずつが、何もしていなくても一緒にいるだけでキラキラと愛おしい時間です。

チェック付きは出来た項目ですが、今の時点では全ての項目にチェックがついているそうです。

パパとバージンロードを歩くこと

出典 http://www.fox26houston.com

このリストを作ってからほどなく、一家は友達の結婚式へと招かれました。その友達にたのみ、お父さんのコリーさんはゼイリンちゃんを抱っこしてバージンロードを歩かせてもらったそうです。それでチェックが付いているのですが、本当なら嫁ぐ娘に腕を貸して一歩ずつ踏みしめながら歩いて行くはずのバージンロードです。

父親として一番の晴れ舞台に娘にしてあげられること。切ないです。

この病気には今のところ治療法はなく、研究中のものもゼイリンちゃんの生涯には間に合わないかもしれません。今できることは、なるべく広くこの病気を知ってもらうこと。それが娘の人生の意味なのではないかと、両親は考えています。

ゼイリンちゃんの日常はFacebookのサポートグループから見ることが出来ます。

こんなに明るく笑うゼイリンちゃん。どうぞ少しでも長く楽しい日々が続きますように。そして少しでも早く治療法が分かって、どうか間に合いますように。

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