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医師をはじめとする専門家が解説する医療・健康サイト「Doctors Me」編集部です。今回のテーマは「育毛医療」。毛髪専門クリニック院長・橋口 華子先生のコラムをご紹介します。

そもそも毛髪ってどんな仕組みかご存知ですか?

毛髪は、「毛包」といわれる皮膚よりも下の嚢様構造中に形成されています。頭皮上にみられる毛髪は「毛幹」と呼ばれ、これは毛包から成長する角質化して硬化した組織で、ケラチノサイトによって生成される「ケラチン」で大部分が構成されています。

■ 毛髪には「ヘアサイクル」がある

正常な毛包は、以下3つの期間を循環するヘアサイクルがあります。

・成長期(2~7年)
・退行期(数日~数週間)
・休止期(通常で約3カ月。最長で9カ月に及ぶ場合もあります)

この比較的長いヘアサイクルの間に、毛包の形態は劇的に変化します。

「成長期」の間、毛包の代謝は非常に活性が高く、毛包の基部にある毛乳頭を取り囲む表皮基質細胞は、毛乳頭から毛管を通じて上方に伸びる毛幹の基部を盛んに形成し、毛髪が伸びます。

■ 生えてこない、は勘違い?

一般的に、多くの方が薄毛になっているところは肉眼では毛髪が確認できないために、髪が抜けてしまった、または生えていないと考えることが多いようです。しかし、薄毛箇所を拡大してみると産毛がたくさん残っている場合があります。

これは髪の成長効率が悪くなってしまったことで、健康毛であれば平均して1カ月1cm程度伸びるところ、1mmも伸びなくなっている場合や、成長期の間に数ミリ程度まで成長して、退行期や休止期に移行してしまっている場合があります。

遺伝を含む様々な原因で成長期は短くなる可能性はありますが、現在では短縮化してしまった成長期を改善させる育毛ケアや育毛成分があります。

■ 男性の薄毛は遺伝する!

男性型脱毛症(AGA)は男性ホルモン、アンドロゲンなどの存在を必要としますがその原因は不明です。男性における脱毛は、父親、母親またはその両方から受け継ぐ遺伝子に依存しており、徐々に進行します。

脱毛速度は、

・年齢の進行
・受け継がれる遺伝子による傾向
・毛包内のジヒドロテストステロン(DHT)の過剰

などによって影響されると考えられています。

■ 遺伝の薄毛は治るの?

ご両親や家系に薄毛の方がいらっしゃるとAGAを受け継いでいると考えるのが一般的だと思います。

近年AGA遺伝子検査などが簡単に受けられるようになっていますが、AGAはいくつかの遺伝子と環境要因との相互作用によって引き起こされる多因子疾患であることが確認されています。

遺伝的要因では何もできないと考えるかもしれませんが、遺伝子だけが全てを決めるわけではないのです。

未知な遺伝的傾向に不安を感じるよりも、ご本人の健康状態や生活面で必要な改善を行い、健康な毛髪が生えだすために努力いただくことのほうが遥かに重要です。

~医師:橋口 華子~

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