ここ描かれている可愛い犬は、もうこの世にはいません。これは殺処分された犬の遺影ポートレートなのです。

この絵を描いたのは、シカゴ出身のマーク・バローネさん。成功した画家である彼は、殺処分の現状に心を痛め、奥様と一緒に残りの人生を犬たちに捧げる事に決めました。

そこで彼が始めたのが、シェルターで保護され殺処分される犬達の写真をもとに、遺影ポートレートを描いてゆくというものです。

4年間かけて描きあげた遺影ポートレートは5500枚。これはアメリカで、1日に殺処分される犬の数と同数なのだそうです。

マーク・バローネさんは、彼らの写真を見ながら1枚1枚、思いを込めて描きあげてゆきます。写真の犬達の多くは、既に殺処分が確定している時に撮影されたもの。写真を取られた数日後には、その命が尽きる犬達です。

展示会に来た人々に、この5,500枚という数字の意味を知ってもらう事によって、アメリカの殺処分の現実を知って欲しいと願っています。

アメリカの場合、州によって現状が大きく異なってきています。例えば、ロサンゼルスの場合ですと、公営シェルターの殺処分率は約40%以下ですが、ノースカロライナでは90%以上の動物達が殺処分されています。安楽死を採用している施設が大部分とはいえ、ごく少数ですが、日本の大部分の施設同様にガス室での処分が行われる場所もあります。

マーク・バローネさんと奥様は、この活動を『An Act of Dog』と名付けました。『An Act of Dog』の活動を通して犬の殺処分の現状を伝え、この状況を改善してゆくための「殺さない」シェルターをつくろうとしているのです。

保護団体に引き取られる事もなく、殺される事が決まりその日までただ収監されている犬達を、すべて引き取り、彼らの命が自然に尽きるまで暮らす事の出来る施設を作りたいと考えています。

現在、寄付を募る他、展示場やネットでの作品の販売を行っていて、その売り上げの100%が保護シェルターの活動に使われます。それでも、まだまだ目標の額には達していませんが、マークさんは絶対に実現させるという強い意志を持ってこのプロジェクトに取り組んでいるのです。

そして犬と暮らす人々や、これから犬と暮らそうという人々にこの実情を知ってもらい、この様な悲しい犬達が増えない様に、それぞれに考えて欲しいと願っています。

どうでしょうか?日本の現状と、大変によく似ていると感じませんか?

犬や猫の殺処分数は、減ってきているとはいえ、それでも25年度は138,268頭が殺処分されています。24年度の172,340頭からは19.77%の減少率ですが、それでもまだまだ多くの犬や猫達が、日々殺処分されているのが現状です。そもそも、本来は1頭でも殺処分される犬猫がいる事がオカシイのですが…。

もし、これから犬や猫と暮らそうと考えている方は、選択肢の一つに「保護されている犬や猫の里親になる」というものを入れて下さい。小さな愛おしいひとつの命が救われます。

そして今、一緒に暮らしている方は、その大事な命を愛おしいんで、最後まで一緒に過ごしてあげてくださいね。

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愛犬と一緒に、海を眺めながら暮らしています。

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