記事提供:カラパイア

11月30日から12月11日まで、フランス・パリで行われる、国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)では、世界の平均気温上昇値を2度未満に抑えるとの目標で合意するとみられている。

だが、例え2度未満に抑えられたとしても世界各国の大都市は海水に浸る可能性があるという。アメリカの気候研究機関クライメート・セントラルが発表した論文によると、気温が2度上昇すれば、現在2.8億人の住む土地が水の下に没することになる。

これが4度となれば6億人の住む土地が失われるという。沿岸地域にとっては長期的かつ現実の脅威である。そしてそれは日本の海に面した大都市も例外ではない。

それではいつ大都市水没という事態が訪れるのか?その時期を予測するのは大変難しいそうだが、現在の気温の上昇に伴う海面の上昇の推移をみると、200年後にはじまり、浸水はおよそ数世紀、あるいは2,000年間続くという。

地球の気温上昇を産業革命以前より2度に抑えるという温暖化対策目標は、第21回締約国会議(COP21)の中心的な議題だ。

温暖化を遅らせる最も効果的な方法は、その原因である温室効果ガスの排出を削減することだ。しかし、削減目標が採択されたとしても、なお世界が3度の上昇へ向かう可能性があると国連は懸念する。

以下はクライメート・セントラルが作成した2度と4度の気温上昇で水没する場所を表したインタラクティブマップである。見たい場所の地名を英字で入力すると、気温が2度上昇した場合と4度上昇した場合に浸水する地域が一目でわかる。

このサイトで東京を見たところ、2度でもかなりやばいことになる。

例え気温上昇が2度に抑えられたとしても、海面上昇の研究から壊滅的な影響を受ける都市がある。アメリカのマイアミやニューオリンズなどがそうだ。

4度の場合、最も大きな影響を受けるのは中国だという。1億4,500万人の人々が暮らす同国の都市部と沿岸部が、やがて海の下に沈むことになるからだ。

しかも、壊滅的な影響を受ける10ヶ所の大都市のうち、上海、天津、香港、台州という4都市が中国にある。ここには現在、4,400万人が生活している。

インド、ベトナム、バングラデシュも他人事ではない。アジア全体では、実に人口の75%が温暖化が進んだ未来においては陸地ではない場所に暮らしている。

気温上昇が4℃なら、日本3,400万人、アメリカ2,500万人、フィリピン2,000万人、エジプト1,900万人、ブラジル1,600万人が海面上昇の犠牲者となる。

以下の画像は多大なる影響を受ける都市の写真を使用し、気温上昇2度と4度でどう変貌するのかをシミュレートしたものだ。

南アフリカ、ダーバン

イギリス、ロンドン

インド、ムンバイ

アメリカ、ニューヨーク

ブラジル、リオデジャネイロ

中国、上海

オーストラリア、シドニー

だがそれでも、気温上昇を2度に抑えることができるなら、相当に被害を軽減できるという。いずれにせよ、大きな被害が予測されるが、気温上昇が2度と4度ではその被害に2倍の差があるからだ。

2度の上昇なら海面はやがて4.7m上昇すると推測されるが、4度ならば高さはその倍となる。

こうした予測は、気温上昇による氷河の融解と、グリーンランド及び西南極氷床の崩壊に起因する海水の爆発的増加を扱ったモデルに基づいたものだ。

通常、この類の研究は査読を受けて公表されるものだが、本結果はCOP21でも考慮されるべきとの判断から、査読を受けることなく公表に踏み切られた。

フランス通信社は、この報告書を今年まで気候変動に関する政府間パネルの副議長を務めるジャン-パスカル・ヴァン・イペルセル氏ら、4人の専門家に評価を依頼したが、全員が確かな手法を用いていると返答したという。

出典:climatecentral
出典:telegraph

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