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医師が解説する医療・健康サイト「Doctors Me」編集部です。
急性精巣炎という病気をご存知でしょうか。病態は読んで字のごとくで、精巣に炎症をきたす病気で、感染によって引き起こされる病気です。症状としては、精巣に痛みを生じたり、精巣が炎症に伴いパンパンにはれてしまい、硬くなってしまうこともあります。また、全身の症状として熱が出たりすることがあります。

今回はこの、男性に気をつけてほしい、「急性精巣炎」について医師に聞いてみました。

急性精巣炎ってどんな病気?

精巣といえば、みなさんもよく知っている通り男性にとって非常に大切な臓器です。特に若い男性の方にとってはお子さんを作るためにはなくてはならない精子を作ってくれる臓器です。その精巣に炎症が起こり、疼痛を発する病気の一つに急性精巣炎が挙げられます。そしてその他の精巣へ痛みを生じることのある精巣上体炎などの病気と違い急性精巣炎を特に取り上げているのは、精巣での炎症の結果として精巣での最も大切な作業である精子形成ができなくなってしまうこと、つまり男性不妊が、この病気に大人の男性がかかった際の重要な注意点です。

原因は?

さて、急性精巣炎の発症する原因としては何が多いかというと、抗生物質による治療で治すことのできる細菌が原因になるのではなく、風邪などの原因にもなるウイルスがその発症原因として主となります。つまり抗生剤は急性精巣炎には効果をもちません

その中でも主な原因ウイルスとしてのムンプスウイルスというウイルスを聞いたことはあるでしょうか。基本的には小さな子たちによくおこる病気としてのおたふくの原因となるウイルスです。ムンプスウイルスは一度おたふくをしていれば体にその免疫機能である抗体というものが我々にはできており、基本的には再度かかることはないのですが、小さな頃におたふくになっていないかたは、小さな子たちの病気と考えられているおたふくが大人でもうつってしまうことがあるのです。

そしておたふくになるとそれから、引き続いて精巣炎へと進展していくことが考えられています。そしてムンプスウイルスによる炎症の結果、男性不妊へと陥ってしまうことがあります。

予防法は?

このことを予防するには、自分がムンプスウイルスの抗体を持っているかを知っておくことが非常に大切でしょう。それは病院での採血によって抗体価を測定することができますので、不明な方にはぜひともお勧めしておく検査です。

もし成人がおたふくになってしまった際には、早めに炎症を治めるために解熱鎮痛剤などを用いて抗炎症を果たしていきましょう。また、おたふく自体がおさまった後にもその炎症が精巣へと発展していっていないかを超音波検査や触診などで確認しておくことも大切なことと考えられます。

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【医師からのアドバイス】

たまに、世間で大人のムンプスはならないよ。子供の病気だから。といったことを言われる親御さんもいますが、そうではなく、大人がおたふくになることは珍しくても、なった場合に特殊な状況となることがあまり知られておりませんので、事前の確認をしたうえでの対応を心がけましょう。

(監修:Doctors Me 医師)

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