記事提供:Doctors Me

医師が解説する医療・健康サイト「Doctors Me」編集部です。
避妊方法の一つとして「パイプカット」という方法があるということは、聞いたことがあるのではないでしょうか。避妊の確率が高いことで知られていますが、メリット、デメリットなどはご存知でしょうか?

今回はこの「パイプカット」の手術について、医師にインタビューしてみました。

Q1. パイプカットとはどのような手術なの?

確実性の高い避妊法として話題のパイプカットは、正式には精管結紮手術(せいかんけっさつ)と呼ばれます。陰嚢の中にある精子の通り道となる管を、身体の表面に小さな穴をあけて引っ張り出し、その双方の断面をふさぐことで、精液に精子が混ざらないようにする手術です。

手術が成功すれば、ほぼ100%の避妊が可能といわれており、また、手術自体もイメージとは異なり非常に小規模なもので、手術後のセックスライフも手術前と変わりなく楽しめるということで、人気が出てきています。諸外国では、健康保険の保険対象となっている国もあるくらい、世界的にはポピュラーな避妊法といえます。

Q2. パイプカットはどのような目的で行われる?

基本的に、やはりパイプカット、精管結紮手術の目的は避妊ということになります。パイプカットを行うと、特に行った後に長い年月が経ってしまうと、復元手術を行って、精管をつなぎなおしたとしても造精能が落ちてしまっていて、元通りにはならない例も多くあることが知られています。若い方、独身の方の一時的な避妊法ではなく、ある程度の年齢になって、家族計画上、子どもはこれ以上いらないという決断をカップルでされた方、今現在、子どもがいなくても子どもは今後、絶対に要らない、ということを本人、パートナーともに完全に納得した方などが行うべき避妊法といえるかと思います。

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Q3. 費用、受けれる施設、手術の時間、入院は必要か?

・手術の時間
パイプカット、精管結紮手術は一般に考えられているよりも、比較的短い時間で済む、簡便な手術の一つではないかと思います。特に合併症などのない元気な方であれば、局所麻酔で30分程度の手術になることが多いようです。多くは入院の必要もなく、日帰り手術である場合が多いようです。

・受けれる施設、専門家
専門は泌尿器科になりますが、美容外科などでも施術を行っていることがあります。・手術の費用費用は、保険適応ではなく自費診療になるためさまざまであり、数万円程度から数十万円まで、ずいぶん幅があるようです。手術を受ける際には、症例数が多く、信頼のおける病院をご自身でリサーチして、いくつか比較して決められるとよいでしょう。

Q4. パイプカットのメリット、デメリットは?

・メリット
パイプカットのメリットとしては、まず一番に安全、確実な避妊効果が挙げられるでしょう。性感染症などの面でも十分に信頼できるパートナーがいて、妊娠を恐れずセックスライフを楽しみたい、という方にはよい選択肢の一つであると思います。コンドームを買って毎回装着したり、女性にピルを毎日服用してもらうといったわずらわしさもありません。

・デメリット
やはり手術を受けるので、可能性は低いけれども感染や手術の失敗といった可能性は常にあることと、基本的に「もう今後の人生で子供は要らない」と決心した方の手術になりますから、これから例えば気持ちが変化したり、パートナーが変わったりした場合に、子どもを作る能力が取り戻せる保証はない、基本的に一方通行の手術だという点でしょうか。

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【医師からのアドバイス】

避妊の問題は、セックスライフをお持ちの方にとっていつも心悩ませる問題の一つであると思います。これからどんな人生を歩むことになっても、もうこれ以上子供は必要ない…といった方にはパイプカット、精管結紮手術は一つの有効な選択肢になりうると思います。パートナーともよく相談の上、手術を望まれる方は、専門の医療機関で詳しい説明を受けたうえで手術を受けられるとよいのではないかと思います。若い方、独身の方は特殊な事情がないと施術を受けられない場合もありますので、その点はご注意くださいね。

(監修:Doctors Me 医師)

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