「最近体調が思わしくなくて内科やメンタルクリニックや整形外科に通っているんだけど、パッとしないの」というAさんに、Hさんが「婦人科は行ってみた?そろそろ更年期障害の年齢だし、体調不良は更年期障害かもよ」と言いました。

「え~っ?コレステロールが高いとか血圧が急に高くなったとか、眠れないとか肩こりがひどいとかは違うでしょ」と言うAさんに対し、Hさんはこう言いました。

「更年期障害の症状は200以上もあるんだよ。コレステロールが高くなることもあるし、高血圧になることもあるし、不眠症や肩こりも全部ありうるよ」

やっぱり更年期障害!?

Hさんにそう言われたAさんは、半信半疑でレディースクリニックを受診しました。
症状を話して診察を受けました。子宮や卵巣に腫瘍等の異常は認められず、採血をして1週間後にその結果を聞きに行きました。

「検査の結果ですが、卵巣を刺激するホルモンは基準値より高い値ですが、女性ホルモンのエストロゲンは基準値よりも少ないです。つまり女性ホルモンを出せ!と脳は一生懸命命令を送っているのですが、卵巣のホルモン分泌が減っています。一連の体調不良は更年期障害によるものだと思われます」
と説明を受けました。

そして、ホルモン補充療法を行うことになりました。

(英語の画像ですみません。著作権の関係で日本の適切な画像が見つからないので、海外の画像です。ご了承ください。↓)

高コレステロールや高血圧も更年期障害の症状なの?


更年期障害と聞けば、急にカ~ッと熱くなったかと思ったら急にサ~ッと冷めるホットフラッシュや、汗をかくなどが典型的ですが、コレステロールが高くなったり、血圧が高くなることもあるのだろうか?

Aさんが婦人科医に尋ねると、

「コレステロールは女性ホルモンの材料になるんです。しかし更年期になると女性ホルモンを少ししか作らなくなるので、コレステロールが余分になって血液中に増えます。更年期に急にコレステロール値が高くなることはよくあることですし、急に血圧が上がることもよくあることなんです。」

「メディカルライターをやっている友だちが、更年期障害の症状は200以上あるから、婦人科も行ってみたら?と勧めてくれて、受診したんです」とAさん。

「その通りですよ!良い友達を持ってよかったですね。」と婦人科医が言いました。

後日、AさんはHさんの所へ、「この間はありがとう!これ食べて~。Hさんが婦人科勧めてくれたから、行ってみたらやっぱり更年期障害だったわ」とおいしい果物を持って行きました。

婦人科を受診していない人は6割以上

日本人の平均閉経年齢は、50.5歳です。その前後5年間=45歳から55歳くらいまでが
更年期と呼ばれる時期です。
更年期世代の9割が何らかの体調不良を感じており日常生活に支障があるほどの体調不良がある人も約2~3割いる、と言われています。

更年期障害の症状は非常に幅が広いことが特徴です。

典型的な症状は、前述したホットフラッシュや発汗ですが、それ以外にも寒気や冷え、動悸(恋をしているわけでもないのに心臓がドキドキする)、胸痛や息苦しさ、疲れやすい、頭痛、肩こり、イライラ、不眠、抑うつ、腹痛、むくみ、めまい、しびれ、湿疹、・・・etc etcなどなど200以上あると言われています。

そのため整形外科へ行ったり耳鼻科や神経科へ行ったり・・・と、いくつもの診療科を回っている人も少なくありません。
しかし約6割の人は婦人科は受診しておらず、適切な治療を受けていないため症状が改善せず病院ジプシーをする人もいます。

最終的に婦人科を受診した人も、多い人で10か所、平均2.4か所の医療機関を受診していたという調査結果もあります。

ホルモン補充療法

採血をして、FSH(卵胞刺激ホルモン)の値は高いのに、エストロゲンの値が低い場合は、更年期障害が考えられ、ホルモン補充療法を行います。

しかし、日本はホルモン補充療法の普及率が大変低い国です。オーストラリアでは66%、カナダでは45%、ドイツ19%、台湾17.4%、韓国8.8%ですが、日本はわずか1.5%です。
(NPO法人「女性の健康とメノポーズ協会」、「海外の更年期医療状況調査」2008年4月報告より)

これは、2002年に発表されたアメリカの、”5年以上ホルモン補充療法を受けると乳癌になる率が26%アップする”という報告によるものと思われます。
マスコミ報道で、数値だけが独り歩きしたという、よくあるパターンです。

ホルモン補充療法は怖いと言う誤解があるようですが、日本の場合、乳がん罹患率が1万人あたり1年間で3例増える程度で、1年に1回の乳がん検診を受けていれば十分に対応ができると言われています。

ホルモン補充療法を受けることで、今まで悩まされていた症状が一掃されるケースも多いです。
数か所の医療機関を回って毎月5000円以上の医療費を支払っていた人が、約6週間で1500円~2000円ほどの支払いになっています。

(参考書物:週刊朝日MOOK 「女性のためのいい病院」2012年9月15日発行)
p126、p127)

更年期世代の体調不良は婦人科へ!

いくつもの診療科を回っても、体調不良が続いている更年期世代は、一度婦人科も受診してみませんか?

内診が嫌!?そういう人多いですよね。

でも、内診は1分ほどで終わるじゃないですか!
ず~っと体調不良を我慢するのはつらいですよね。内診は1分ほどで終わりますよ。
口をぽか~んと開けて口で息をするといくらか楽でしょう。

あなたの更年期が幸年期や好年期になることを願っています。

まとめ

★45歳から55歳は更年期と言われる時期です。
★エストロゲン(女性ホルモン)の分泌が低下するため、様々な症状が出ます。
★何らかの体調不良を感じている更年期女性は9割、日常生活に支障を来している人も
 2~3割。
★約6割の人が婦人科を受診していない。
★高血圧や高コレステロールやめまい、肩こり、抑うつなども更年期障害が原因の
 ケースも。
★更年期障害の症状は200以上もある。
★ホルモン補充療法で今までのつらかった症状が一掃されることも多い。
★更年期を幸年期や好年期に変えるため、婦人科も受診してみよう!

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患者からの目線と元医療従事者としての目線とで、医療や健康に関する記事をメインに書いています。
4度の手術に膠原病でバツイチで・・・と波乱万丈の人生ですが、”人生に喜びや笑いを添付したら結果は出るはず!”という「喜笑添結」で毎日を過ごしています。

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