DV(家庭内暴力)というと、どうしても男性が女性にと考えがちですが、最近は女性のDV加害者が増えているというのは、みなさんもご存知でしょう。日本の警視庁の調査では夫からのDV相談件数がこの3年でなんと4倍にも増加しているとのこと。

それに比べ、女性からの夫のDV相談件数は1.4倍という割合。明らかに女性から男性へのDVが増えているのが数字でもわかります。相談件数だけの結果なので、まだまだこれは氷山の一角と言えるかも知れません。

あなた自身の結婚生活はどうですか?

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ご主人と喧嘩をしてイライラが爆発しそうになった時、思わず手をあげそうになったことがないでしょうか。正直、筆者はあります。感情の爆発が理性を超えた時こそ、相手への虐待に発展しやすい時。そして冷静になると「自分はなんていうことをしてしまったんだろう。」という後悔。これは男性から女性、女性から男性へのどちらの虐待にもあり得る感情です。

日本でいうなら、この相談件数の増加は恐らく、男性が周りに相談しやすい社会になってきたのも理由の一つと言えるのではないでしょうか。昔なら「男がぐずぐず言うなんてみっともない!」といった考えがあったものですが、仕事や家庭など、何においても男女平等になりつつある現在、男性が女性からのDVを受けたことを周りが知る機会も増えたのでしょう。

社会において平等であるべき男女でも腕力はかなわない

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女性の男性へのDVが増える原因は、ここにあるのではないでしょうか。欧米社会のように、日本も男女平等になりつつあっても、やはり腕力では男性にかないません。喧嘩になった時に自分の社会での強さを誇張する意味もあり、手が出てしまう女性も少なくないのではないかと思います。

でも、男にしろ女にしろ、相手へのDVは犯罪です。そしてDVを繰り換えす人はどこか精神的な部分で欠陥があると考えられています。欧米でもカウンセリングや薬の処方など、病院側でも協力してDVの減少に努めていますが、事がエスカレートすると「誰かを傷つけた」では済まされない事態になってしまうのです。

妻のDVがエスカレートし夫を刺した

出典 http://www.mirror.co.uk

イギリス、ハンプシャー州で起こった悲劇です。今回、被害者となったサイモンさん(30歳)とクリスタル被告(30歳)には4歳の娘がいます。サイモンさんはイギリスの海軍で仕事をしていて、自己防衛力にも長けていました。

それでも、後ろから襲いかかる妻の攻撃をかわすことができずサイモンさんは3か所も刺されて重症を負ったのです。

「あなたを殺して刑務所に入るのよ…」

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結婚して6年。だんだん二人の歯車が噛みあわなくなり、サイモンさんが職務を終えて家に帰る度にクリスタルのDVが増えたそうです。我慢の限界を感じたサイモンさんは、ある日荷物をまとめて出て行く決心をします。

そこへクリスタルが襲いかかりました。鋭いナイフで3か所刺されたサイモンさんは、救急車が到着した時にはすでに大量の出血。命の保証はなかったのですが手術のおかげで無事、一命を取り留めました。でも最後に刺された腕の神経が切れてしまい今も自由に動かせません。

夫にナイフを降ろしながら止めてくれと泣き叫ぶ夫に「私は刑務所に入るのよ」と言い放ったクリスタル容疑者。彼女の精神状態はもはや普通を脱していたのでしょう。でも、サイモンさんにとれば、裁判で「自分が長い間、妻にDV被害を受けていたことを信じてくれるだろうか」という不安があったそうです。

しかし、正義はサイモンに味方した

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裁判では、大の男が女性の攻撃をかわせなかったことなどに焦点をおかれました。普段からモラルハラスメントを受けていたというサイモンは、正直に裁判で告白。今回、深刻なダメージを心身ともに負ったとして妻のクリスタルには重い実刑判決が下されました。

「信じてもらえないかもと思っていたけど、良かった。これからは娘を一人で育てていきます。」サイモンにとっても辛い出来事だったに違いありません。

4歳の娘は母を失い、母が父にしたことをいつか知る日が来るでしょう。その時、どんな気持ちになるのか。想像しただけで胸が苦しくなります。子供の親として、なんとか理性を保てなかったのか、そう問いたくもなります。

でも、DVの加害者はいつもその場限り。筆者の知人にもDV被害者がいますが、DV加害者の言葉の上手さについズルズルと関係を続けてしまうことも。更に子供がいれば、「離婚」という最終決断は難しいでしょう。

言葉による攻撃も立派なDV

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クリスタルの場合も、サイモンさんに対して日々、モラルハラスメントが絶えなかったそうです。言葉の暴力は身体的暴力と同じほど相手を傷つけます。今回、一命を取り留めたサイモンさんはまさに運が良かったのでしょう。

DVによる被害が年々増加している中で、男性が女性にDVを受けている件数が増えているというのが事実ですから、男性は一人で抱え込まずに誰かに相談する窓口を常に持っておいた方がいいでしょう。手遅れにならない為にも。

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公式プラチナライター。イギリス在住22年目。いつも読んで下さる皆さんに感謝。Twitterアカウントは@mayonesque18です。よろしくお願いします。

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