写真だけみると、まるで結婚式に父親が娘と踊るラストダンス。

この美しい結婚式の日を迎える8年前、実はこの女性は白血病と戦っていました。

アメリカ・ミネソタ州に住むグレタさん(Greta Hokanson)はあの日のことを、今も鮮明に覚えています。

2006年9月1日。

16才だった彼女は、慢性骨髄性白血病と診断されたのです。

”白血病と聞いたとき、ショックを受けました。とても不安でいっぱいでしたが、私はガンになんか負けない、何があっても戦おうと思いました。”

出典 http://abcnews.go.com

グレタさんの両親は、複数の医師と相談した結果、骨髄移植を選びます。親族内での骨髄移植を希望し、まず、グレタさんの姉2人、そして両親も検査を受けました。しかし、残念なことにグレタさんの骨髄とは誰も適合しませんでした。そして、全米の骨髄バンクに登録されているファイルの中に適合者がいるかもしれないと、最後の望みをかけて探しました。

すると、グレタさんの骨髄と完全に適合する人物がたった一人見つかったのです。

その人はアーカンソー州に住む44才の男性でした。ダニー(Danny Daniels)さんは、当時航空警備隊に所属していました。彼がドナーになることを決めたのは、同僚がガンと診断されたのがきっかけでした。

ドナー登録をして2年目の2007年、彼の骨髄はミネソタで適合者が見つかり、移植手術が行われたと骨髄ドナープログラムの担当者から連絡を受けました。手術は成功でした。

当時17才のグレタさん、ドナーのダニーさん

出典 http://abcnews.go.com

退院したグレタさんは、ぜひドナーに会いたいと希望し、ダニーさんも合意。2人は実際に会うことになったのです。

その日のことをダニーさんは、こう話しています。
「彼女は、”ありがとうございます。この恩を一生かけてもお返しすることはできません。本当にありがとう”と言ったんだ。でも僕は彼女にこう言ったんだ、”ありがとうも、お返しもいらないよ。僕は君に普通の生活をしてもらいたかっただけなんだから”と。」

2人はSNSでその後も連絡を取り合いました。今もからだの節々が痛むといった後遺症が残っているため、教師の仕事を続けることができず、現在はなんと看護師に転身しているグレタさん。

そして、2015年10月10日。彼女の結婚式には、ダニーさんと奥さんの姿がありました。

披露宴が終わりにさしかかったとき、美しいウェディングドレス姿のグレタさんとダニーさんは260人の招待客に見守られて、ダンスを踊ります。そこには、瞳が濡れていない人は1人も居なかったそうです。


流れる曲は ”Angels Among Us”by Alabama

出典 http://abcnews.go.com

花嫁とのダンスをとても光栄に思っている、ダニーさんは笑顔で話しました。

「まるで自分の娘が結婚したような気持ちです。彼女が自分があの日望んだように、普通の生活を送っているのが見られたことがなにより、うれしい。」

グレタさんは、自分の経験が世に出ることで、少しでも多くの人が骨髄バンクについて知り、ドナー登録してくれるようになれば、と願っています。

出典 YouTube

グレタさんのエンジェルは、ダニーさんだったのですね。彼女の気持ちが込められた選曲。曲を聞くだけで、涙がこぼれます。

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公式プラチナライター。テキサス州在住。料理研究家でフリーランスのコラムニスト

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