65歳以上の高齢者の割合が総人口の25%を占める現代。
4人に1人が高齢者となり、20年後の平成47年には3人に1人が高齢者になるとも言われています。


そんな中、「え?こんな所にも高齢化の波が押し寄せているんだ!」と痛切に感じ、他人事ではないと思った事がありましたので記事にしてみました。

1、大浴場の入り口で高齢者がぽつんと座っている

出典作画 松田トロ

ある日、筆者の家族は家族風呂に入ろうと受付まで行ったのですが、高齢者が1人でシルバーカーを前後に動かして大浴場のドアの近くまでシルバーカーを寄せるも、入口まで歩行出来ず、ただ座っている現場に遭遇しました。


そして、その近くには心配そうに見つめている温泉上がりの男性客がいました。


おせっかいな筆者は


「あの方はなんで1人で座っているのですか?」


と受付女性に聞いた所


「実はかれこれ2時間あそこで座ってて・・・・息子さんがバイクでついてきてここまで来たんですけど、どうしても温泉に入りたいらしく、だけど、息子さんの手を借りず、自分で入りたいと言ってケンカになって結局、息子さんがここに自宅に帰りたいと言うまでほっといてて下さいと言われたんです・・」


と困った感じで話して下さいました。

2、高齢者の方に話を聞いてみると・・・・

出典作画 松田トロ

近くにいた男性客に聞いてみると高齢者男性がイスから何度も転倒しそうだったので、見守っていたというのです。


高齢者男性に話を聞いてみると


「私はここのお風呂に入りたいんだ!」


と、真剣に話をされました。
受付女性いわく、毎日軽トラックでこの温泉に入りに来ていた常連客のようです。


実は昨日退院さればかり96歳の男性で、退院した後に温泉に入りに来て、息子さんと常連客の1人で高齢者男性を持ち上げ移動し、洗い場で寝ころびながら身体を洗って、それを見ていた他の客から「気になってゆっくり入れない」と苦情がきたと言っていました。

3、入りたいという気持ちは分かるが・・・・

出典作画 松田トロ

さすがにこれ以上はここにいても大変なのでは?と思い男性客と筆者と筆者の旦那が受付女性を促し息子さんに電話をかけて迎えに来て貰うことになりました。


息子さんが来て温泉に入れようとするも高齢者男性は一向に息子さんの手を借りようとしません。それどころか


「お前はさっさと帰れ!!」

と激怒する始末・・・・。「やれやれ、これは長期戦だな・・・。」と判断し筆者家族は一旦、目的の家族風呂に入りました。


温泉から上がっても高齢者男性と息子さんは大浴場の入口にいました。男性客の方は帰っていました。


息子さんの話によると、高齢者男性は入院前、軽トラックで自宅のブロックに追突、家族が危ないと思い軽トラックを廃車にしたそうです。


しかし、温泉に行きたい高齢者男性は40万円もするシルバーカーを家族には内緒で購入し、それで温泉に入りに来ていたそうです。


(某販売業者に聞くと、家族の同意を得たり、本人の運転能力があるか判断して購入を勧めるのでそんな販売業者がいるのはあり得ない!と言っていました)


本当ならここで帰るべきなのでしょうが、受付女性の方が1人で受付に来ている客の対応をしながらこの親子の現場対応をしているのを見て、段々ほっとけなくなってきました。



「もう知らん!本人が納得するまでここにおいてて下さい!」


キレた息子さんは帰ろうとしますが、筆者の旦那が


お店の方も周りも迷惑してますよ」

と言うと


「タクシーで帰らせますから!家族風呂に入るんなら私が入れますけど!」

と言ってまた結局帰ってしまいました。

4、話を聞き、時間も経過して・・・・

出典作画 松田トロ

高齢者男性がお風呂にやってきたのが12時前、筆者家族が高齢者男性と出会ったのは14時、途中で家族風呂に入り、15時が回っていました。


「これは絶対に温泉に入るまでは帰らないな・・・」


そう思ったので、しばらく高齢者男性の話を聞くことにしました。
筆者の子供達は猫と一緒に遊んでいます。


家族の話、奥さんが1年前に他界したこと、戦争の話・・・・


段々とコミュニケーションが取れてきたので筆者は嘘も方便を使ってみました。


「○○さん、ここの大浴場は今からお湯を抜いて掃除が始まるみたいですので、どうしてもお風呂に入りたかったら家族風呂に行かないといけないですよ」


するとそれを聞いた高齢者男性はシルバーカーを急に動かし、家族風呂の方へ向い出しました。


「え!!!???」正直ビックリしましたが、すぐに受付女性の方が息子さんに連絡し15分してから息子さん夫婦が車で来ました。


そして、受付女性の代わりに男性従業員の方がきました。仕事の入れ替わりのようです。


「なんでお風呂に入れるの?昨日苦情がきたじゃん!」


「しかし・・・入るまでは帰らないと思います・・・・」


男性従業員は入浴してほしくない様子。しかし最初からかかわっていた女性受付の方は高齢者男性の気持ちを考慮している様子。


そして結局、高齢者男性はあんなに拒絶していた息子さんの手を借りて家族風呂の方で入浴を始めました。


その時、16時を回っていました・・・・。

5、はたして高齢者が住みやすい社会になるのか?

出典 http://ee-life.net

「地域包括ケアシステム」とは、介護が必要になった高齢者も、住み慣れた自宅や地域で暮らし続けられるように、「医療・介護・介護予防・生活支援・住まい」の五つのサービスを、一体的に受けられる支援体制のことだ。

出典 http://www.yomidr.yomiuri.co.jp

息子さんの話によると実は肺炎の所見もあり治療をした方がいいと医者から言われていたのにも関わらず高齢者男性は強制的に自分で退院をしたそうです。


筆者も経験がありますが、本人の強い意志で退院をされるケースもあります。


しかし、退院してからは介護保険の手続きなどをした方がよいのでは?と家族に一言添えてアドバイスをしていました。なぜなら、退院したら医療側としては患者さんではなくなるからです。(訪問看護、訪問介護、通所リハビリなどのある施設は別)


つまり、家族に負担が物凄くかかるからです。


高齢者男性は退院したその日になじみの温泉に行っています。


熱はないそうです。


家族も大変そうでした。温泉施設の方も困っていました。周りの客も心配そうでした。


筆者は高齢者男性をみて他人事とは思えませんでした。


いずれ自分もそうなるかもしれないと思ったから・・・・。


この方に沢山の事を学ばせていただきました。


はたしてこれからの時代


高齢者が住みやすい暮らしになるのでしょうか?


筆者は果てしなく遠い道のりに見えました・・・・。

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不定愁訴が多いワーキングママ。3人の子供(年長双子と小学生)の子育て漫画を趣味で描いてます。「松田家は今日も大騒ぎ?!」http://ameblo.jp/akaruiao/漫画、アニメ、お笑い、リカちゃん人形ラブ♡

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