2015年にノーベル文学賞を受賞した女性作家スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチさん。彼女の著書を彼女がノーベル文学賞を受賞する前から取り扱っていた出版社があります。

「群像社」という横浜にある社員一人の小さな出版社です。群像社はアレクシエーヴィチさんのノーベル文学賞受賞を受け、彼女の著書「戦争は女の顔をしていない」の1000部増刷を予定していました。

スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチさん

出典 http://behind-the-days.at.webry.info

生年月日:1948年5月31日(67歳)
出身地:ウクライナ

主な著書
「戦争は女の顔をしていない」
「ボタン穴から見た戦争」
「アフガン帰還兵の証言」
「チェルノブイリの祈り」
「死に魅入られた人びと」

大学卒業後ジャーナリストとして活動。大事件や社会問題を描く。2015年、ジャーナリストとして初めてノーベル文学賞受賞。

戦争は女の顔をしていない

出典 http://b.hatena.ne.jp

第二次世界大戦に従軍した女性や関係者を取材した本作。舞台化や映画化をされ、劇はソ連各地で上演。映画はソヴィエト連邦国家賞を、ライプツィヒ国際ドキュメンタリー映画祭では銀の鳩賞を受賞。

増刷は認められない

受賞前から注目いていた作家がノーベル文学賞を受賞し、彼女の著書に対する注文が増えてきので増刷を予定していましたが、著作権を管理する管理する代理人から群像社の「アレクシエーヴィチさんの本を取り扱う権利」が消失しているため、増刷は認められないとの連絡が入ったのです。

群像社は社員一人の小さな出版社です。ノーベル文学賞を受賞した作家の著書は是が非でも取り扱いところ。それが受賞前から取り扱っていた作家ならなおのこと。

しかし、この通達を受けた群像社の対応が潔すぎると注目を集めました。

アレクシエーヴィチの本の販売について 

スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチが今年のノーベル文学賞を受賞して以降、小社で刊行しておりますアレクシエーヴィチの本に多くのご注文、お問い合わせをいただき、誠にありがとうございます。

小社刊のアレクシエーヴィチの『ボタン穴から見た戦争』(三浦みどり訳)、『死に魅入られた人びと』(松本妙子訳)、『戦争は女の顔をしていない』(三浦みどり訳)〔刊行順〕は、著者の著作権を管理する代理人からの連絡で、小社が有する権利が消失しているため、あらたに増刷することは認められないという通達を受けました。そのため現在、小社で保有している在庫がなくなり次第、販売を終了することになります。 

これまで書店のみなさま、読者のみなさまから多くのお電話、ファックスをいただきながら、小社のひとつしかない電話回線がほぼ常時ふさがってしまい、返信も回答もままならず、大変失礼な対応になっておりますことを、心よりお詫び申し上げます。 

まだ店頭に在庫が並んでいる書店もあると思いますし、また一定の日時が経過すると売れ残った本が返送されてくる場合も多くありますので、その分は小社の在庫としてきれいに改装してご注文に応じますので、品切れになるまでは何卒ご愛顧のほど、よろしくお願い申し上げます。 

アレクシエーヴィチの作品は、今後、あらたに版権を取得した出版社から刊行されることになると思います。小社の本をお届けできなかったみなさまには、ぜひ新しい装いの本でアレクシエーヴィチの作品をお読みいただければ、最初に刊行した出版社としても喜ばしいことです。 

また、小社で刊行しております本には、アレクシエーヴィチが注目した「小さき人々」の世界と通ずる本がたくさんありますので、みなさまにはこの機会にぜひとも関心をお寄せいただき、これからの読書の対象に選んでいただければ、幸甚このうえありません。小さな出版社の営みにご注目いただけますよう、今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。                                   

株式会社群像社
代表取締役 編集発行人 営業担当 島田進矢

出典 http://www.gunzosha.com

アレクシエーヴィチさんの著書を最初に刊行した出版社ですから、今回受賞を受け一番に取り扱いはずです。増刷拒否は本当に悔しい結果だと思います。

そんな中で「小社の本をお届けできなかったみなさまには、ぜひ新しい装いの本でアレクシエーヴィチの作品をお読みいただければ、最初に刊行した出版社としても喜ばしいことです。」との声明はとてもカッコいいと思います。

さまざまな意見が寄せられた

同情する声から、これは当然のことという冷静な声もありました。

最初に刊行しながらも今回著書を扱えない群像社。しかし、今回の対応の素晴らしさは多くの人に感動を与えたと思います。今後も素晴らしい本を出版していっていただきたいと思います。

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長野県出身の30代2児の父。ゲーム、アニメ、マンガ、スポーツ、夢の国が好きです。
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