押しも押されもせぬ人気ベストセラー作家、東野圭吾氏

出典 http://realtime.wsj.com

東野圭吾さんといえば日本でも多くのファンがいる人気小説家です。筆者も彼の作品は全て読んでいます。イギリスでも彼の小説の翻訳本を時々目にすることがありますが、全ての作品の翻訳本が出ているわけではないので、イギリス人に読んでほしい筆者は残念です。

でも、中国や韓国では東野圭吾氏の人気は今は不動のものになっています。筆者の中国人の知り合いも「好きな作家は東野圭吾」と言っているほど。同じ日本人として嬉しくなってしまいます。

欧米で人気がある日本の作家といえば、恐らくほとんどのイギリス人は「村上春樹」と答えるでしょう。でも最近中国と韓国では、東野圭吾氏の人気は村上氏を超えるほどだそう。なぜ、そこまで人気なのか。今回はその理由を探ってみることにしましょう。

1958年大阪市生野区生まれ。大阪府立大学工学部電気工学科卒。大学在学中はアーチェリー部主将を務める。
1981年に日本電装株式会社(現デンソー)にエンジニアとして入社し、勤務の傍ら推理小説を執筆する。
1985年『放課後』で第31回江戸川乱歩賞を受賞し、小説家としてのキャリアをスタート。
2006年『容疑者Xの献身』で第134回直木三十五賞を受賞する。

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ほとんどの作家が広告代理店や編集社勤務を経てなっているのに対し、東野さんは元エンジニアという異色の職歴を持つ作家。元々「書く」ことに才能があった東野さんだからこそ、デビュー以来変わらず、不動の人気を確立しているのでしょう。

少し余談になりますが、知り合いの中国人によると、中国での書籍売り場のほとんどが政治に関する本、また中国の首相に関する本だったりとかなり制限されて販売されているようです。日本の本屋のように全てのジャンルが揃っているわけではないので、本屋に行ってもどの本を買うかまるで政府に監視されているようだとも話していました。

そんな中で、東野圭吾さんの作品が今、中国で絶大な人気を得ている。その理由は何なのでしょうか。

日本の小説家といえば村上春樹さんです。もちろん、村上作品は根強い人気がありますが、張さんは「村上さんはすでに『世界の村上』と認識されており、『日本』という色が薄れています」と言います。
日本作家として中国で人気なのは、推理作家の東野圭吾さんです。
中国では長い間、推理小説は日本ほど人気はなく、むしろ認知度の低いジャンルでした。(中略)
しかし2000年以降、推理小説の人気が高まります。きっかけになったのが東野さんの『容疑者Xの献身』でした。
『容疑者Xの献身』は推理小説でありながら、倫理や道徳などの問題を扱っているのが特徴です。そして、クライマックスまで一気読ませるストーリーの面白さから、中国で推理小説の人気を高めました。

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なるほど、「容疑者Xの献身」はイギリスでも翻訳本が出ていました。筆者ももちろん読みました。映画化になって福山雅治さんが演じたのはみなさんもうご存知ですよね。

また、韓国でも東野圭吾さんの作品は村上春樹さんと同じく大人気だそう。韓国人作家はあまり評価が良くないようです。韓国では日本同様、原作をもとにしたドラマも多く放送されていますが内容がどれも似たものばかりであることから、韓国人作家の才能のなさを酷評している人も多いようです。

「韓国ドラマの内容は100%、金持ちの息子、出生の秘密、両親の結婚反対…。これが韓国の作家の現状だよ。作家じゃなくて、まるでロボット」
「正直、韓国の小説は面白くない。新たな悩みも、想像力も働かない。やたら真面目で暗いし」
「日本の小説はストーリーもしっかりしてるし、背景も良い。そりゃあ、盗作なんかしてる韓国の小説は排除されるよ」

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東野圭吾さんの作品は、これまで映画化やテレビドラマ化されたものは必ずと言っていいほど人気が出ました。原作を読んで映画を見た人、またはその反対で後から原作を読む人など色々いますが、中国や韓国での彼の人気の理由は小説同様映画やドラマがきっかけになったことも影響しているそうです。

「小説なんて1冊も読んだことがなかった僕が夢中になった」
「初めて東野さんの作品を読んだ。この数日間、キンドルを充電する暇がなかった。これ以上に読みたい本なんてないというくらいおもしろかった」
「読んでいて重くてツライのに、どうしてもやめることができない。そして読後感も重々しい」
「構成力がスゴイ。ただの推理小説に終わらず、一人一人の人物が相互に絡み合って初めて物語全体が完成する」
「決して華やかな文体ではないのに読者を引きつける。作品全体を通して愛を追究していて、その愛の描写は重々しく、揺らぎなく、骨身に染みるようで、とても受け止めきれない。それでも手放したくないと思わせる何かがある」
「淡々としたストーリーの中に心をグッとつかむものがあって、読後も余韻が長く続き、日常を取り戻すのに時間を要するような作品ばかり。こうした印象は宮崎駿のアニメ作品に通ずるものがある。衝撃的な結末よりも、その淡々としたストーリー運びにこそそのすばらしさが眠っている」

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こんなにベタ褒めされている東野圭吾さん。筆者も東野圭吾さんと薬丸岳さんの作品を読むと、夢中になって止められません。それだけ読者の心を掴んで放さないのは、やはり作家としての才能が小説に満ち溢れているからでしょう。

筆者のおススメ東野圭吾氏の作品

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自分の子供が殺されたら、あなたは復讐しますか?
長峰重樹の娘、絵摩の死体が荒川の下流で発見される。犯人を告げる一本の密告電話が長峰の元に入った。それを聞いた長峰は半信半疑のまま、娘の復讐に動き出す――。遺族の復讐と少年犯罪をテーマにした問題作。

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これは涙なしには読めませんでした。寺尾聰さん、竹之内豊さん出演で映画化になったので覚えている人も多いかと思います。自分の子供がそうなったらーと現代の多発する子供への犯罪を考えさせられる作品です。

強盗殺人の罪で服役中の兄、剛志。弟・直貴のもとには、獄中から月に一度、手紙が届く…。しかし、進学、恋愛、就職と、直貴が幸せをつかもうとするたびに、「強盗殺人犯の弟」という運命が立ちはだかる苛酷な現実。人の絆とは何か。いつか罪は償えるのだろうか。犯罪加害者の家族を真正面から描き切り、感動を呼んだ不朽の名作。

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筆者、原作を先に読み、映画も観ました。どちらも涙してしまいました。東野圭吾さんの作品は感情移入しやすいというよりも、読者をその世界に惹きつける魅力があるものばかり。つい夢中で読み、映画も期待を裏切らない良さでした。観た人もいるかと思いますが、山田孝之さん、玉山鉄二さん、沢尻エリカさん、吹石一恵さん出演です。

少女の遺体が住宅街で発見された。捜査上に浮かんだ平凡な家族。一体どんな悪夢が彼等を狂わせたのか。「この家には、隠されている真実がある。それはこの家の中で、彼等自身の手によって明かされなければならない」。刑事・加賀恭一郎の謎めいた言葉の意味は?家族のあり方を問う直木賞受賞後第一作。

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今、日本でも問題になっている認知症を取り上げた作品です。介護をする家族の気持ちの揺れや犯罪に巻き込まれた認知症を患う母親の祈りとも取れる訴えに、心を動かされずにはいられません。

他にももっとおススメはあるのですが、まだ実は東野圭吾さんの作品を読んだことがないというあなた、この3冊から入ってみてください。きっとあなたにとっても、心を動かす作品になることでしょう。

東野圭吾さんといえば「銀座の高級文壇クラブ」のママさん達にも大人気なのだとか。気さくに見えるちょっと甘そうなマスクの「東野先生」は、ママさんたちを虜にしているそうです。次々と読者を飽きさせることなく素晴らしい作品世界を繰り広げる東野ワールド。あなたも是非、体験してみてください!

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公式プラチナライター。イギリス在住22年目。いつも読んで下さる皆さんに感謝。Twitterアカウントは@mayonesque18です。よろしくお願いします。

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