記事提供:カラパイア

世界の紛争地帯に真っ先に駆けつけ、最後まで留まる部隊がいる。それはアメリカ陸軍特殊部隊、通称グリーンベレーだ。

直接行動と不正規戦の専門部隊である彼らは、様々な国で人道支援、軍隊招集、戦闘訓練などを実施している。彼らについて知られざる5つの事実を見ていくことにしよう。

1. グリーンライト計画

冷戦中、ソ連が戦車をヨーロッパへ向けて進軍させるという、不測の事態に備えるための計画があった。その目的はあらゆる犠牲を賭して進軍を食い止めることだ。

そのためには主要道路、トンネル、空港、橋の破壊も厭わない。これを直接行うのは爆薬であるが、仕掛けるまでに数週間かかる。それに対して、ソ連の侵攻は数日で完了する。この問題に対応するためにグリーンライト計画が考案された。

敵のインフラを目標にする最速かつ最も効果的な方法は、爆弾を抱えた特殊部隊をパラシュートで降下させることだ。しかし、そこには難点があった。

計画に携わったジョー・ガーナー上級曹長によれば、ヘリから跳び降りる時に背負い込むリュックサックは非常に重く、着地も激しいものだった。

さらに後に衝撃の事実まで発覚している。「あれは人力で運ぶ核兵器だったのさ。気がついてショックを受けたね。多分俺は原爆を担いで自由落下した初めての兵士じゃないかな」とガーナー上級曹長は述懐する。

インフラの破壊に加え、入念に設置された原爆の爆風によって敵部隊を「ボトルネック」にする手はずだった。

およそ300個の原爆バックパックが作成され、その大半がドイツに駐留していた第10特殊部隊グループに配備された。最悪の事態になれば、これを背負った兵士が鉄のカーテンの向こう側へ自爆テロを仕掛けるはずだったのだ。

幸いにも、この計画が実行されることはなかった。

2. グリーンベレーの出身は英国のコマンド訓練校

第二次世界大戦中、米国のレンジャー部隊と戦略諜報局の精鋭がスコットランドで集中コマンド訓練を受講した。

過密スケジュールで、演習には実弾と本物の爆弾が使用されるという過酷な訓練であった。ここで兵士たちは戦場でのサバイバル、登山技術、雪戦、小型ボート作戦、渡河技術などを叩き込まれた。

緑色のベレー帽が象徴的なブリティッシュ・コマンドス訓練校の過酷な訓練を無事にくぐり抜けたアメリカ兵には、同じベレー帽が授与された。

アメリカ陸軍はその着用を許可しなかったが、屈強なアメリカ人コマンドたちは意にも介さなかったようだ。戦場で彼らは密かにそれを被っていたという。

3. ジョン・F・ケネディは特殊部隊によって公式に敬意を表されている

陸軍はやがて自前の特殊部隊訓練所を設立した。1961年、ケネディ大統領がフォート・ブラッグを訪れた際、現代グリーンベレーの父と称されるウィリアム・ヤーボロー大将は、兵士に非公認のベレー帽を堂々と被るよう命じた。

特殊部隊の訓練と能力に感銘を受けたケネディ大統領は、緑のベレー帽を「卓越性の象徴、勇気の記章、自由のための戦いにおける名声の証」として正式に許可した。

ケネディ大統領が暗殺された時、特殊部隊の兵士たちは彼から置かれた信頼を忘れなかった。第1特殊部隊グループの兵士は追悼の証として、ベレー帽の記章の周りにペンで黒い線を引いた。

これは許可を得たものではなかったが、そのようなことを意に介すような男たちではないのだ。現在、これは第1特殊部隊グループの記章の一部として正式に採用されている。

4. 歩く病院、特殊部隊衛生兵

特殊部隊と聞けば、ほとんどの人はドアを蹴破り、敵を制圧する屈強な兵士を想像するだろう。

そうした直接行動作戦も彼らの職務であるが、人道支援もまた大切な任務の一部だ。特殊部隊は兵士でありながらも、親善大使である。

地元の信頼を得ることは非正規戦闘における欠かすことのできない側面なのだ。そして衛生兵ほどこれに適任の兵士はいまい。

グリーンベレーの衛生兵は軍隊の中でも最も訓練を積み、尊敬を集める衛生兵だ。戦場での怪我人の治療はもちろん、村の中で診療所を開く技能も持っている。

僻地において診察を行い、適切な薬を処方する。ワクチン接種や簡単な手術も行える。骨折などの怪我の治療を行い、出産まで対応できる。寄生虫学に精通し、井戸水に潜む危険な細菌を特定する。なんと虫歯の治療までできるのだ。

極め付けは、彼らが獣医としての訓練も受けていることだ。人里離れた地方においては、家畜の管理が非常に重要であることはすぐに想像がつくだろう。こうした能力をフルに活用して、グリーンベレーの衛生兵は人々の間に絆を育んでいる。

5. 昔からポップカルチャーは特殊部隊からヒントを得てきた

グリーンベレーには、脚本家が超人的な戦闘能力を備えたキャラクターを考案するためのヒントが満載だ。

ジョン・ランボー、ジョン・メイトリックス、あるいはジェイソン・ボーン、マーティン・リッグスなど映画のキャラクターは元特殊部隊兵という設定だ。『ザ・シンプソンズ』のスキナー校長もベトナム戦争で特殊部隊の兵士だった。

ドラマシリーズ『特攻野郎Aチーム』を見たことのある方も多いだろう。だが、その意味をご存知だろうか?

特殊部隊グループは大隊や中隊で構成されているが、その最小単位のほとんどはアルファ作戦分遣隊、すなわちAチームだ。Aチームは12名編成で、兵器専門家、衛生専門家、通信専門家などが所属する。

彼らは自律的に行動し、複数の言語を操り、僻地でも長期間行動できる。空挺技術に特化した兵士なら、高高度降下低高度開傘(HALO)ができる。また高度な登山技術を有する兵士、車両を用いた侵入や戦闘運転に特化した者もいる。

出典 YouTube

グリーンベレーの動画

出典:mental_floss

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